伝統的なジブナ・バルディア(田舎のチーズ)の作り方
ジブナ・バルディア(بلدية الجبنة)は、主に中東や北アフリカで広く親しまれているチーズの一種です。特に、ヨルダンやレバノン、シリア、パレスチナ、そしてその他のアラブ諸国でよく作られ、家庭で手作りされることが多いこのチーズは、その素朴で濃厚な味わいが特徴です。今回は、このジブナ・バルディアを家庭で作る方法を詳しく紹介します。
必要な材料
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生乳(牛乳または羊乳を使用)
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レモン汁(または酢)
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塩
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水
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ラクティック酵素(市販のものを使用するか、レモン汁や酢で代用)
手順
1. 乳の準備
まず、使用する乳は新鮮で、できれば非殺菌(生乳)を選ぶことが理想です。牛乳を使う場合は、約1リットルの牛乳があれば、家庭用で十分な量のジブナ・バルディアを作ることができます。羊乳を使用する場合も同様です。
2. 乳を温める
鍋に牛乳を入れ、中火で温めます。温度計を使って、乳の温度が約35℃から40℃になるように調整してください。この温度が乳を凝固させるために最適です。
3. 酸を加える
乳が温かくなったら、レモン汁または酢を加えます。レモン汁を大さじ2~3程度加えると、乳が分離し、カゼイン(固体部分)とホエー(液体部分)に分かれます。この分離のプロセスを凝固と呼びます。もし乳が固まらない場合は、少しずつレモン汁を追加してください。
4. 凝固を確認
乳が凝固したら、火を止めてそのまま約10分間放置します。この時間で、乳の中にできた固体がさらに分離していきます。
5. ホエーとチーズの分離
チーズを作るためにホエーと固体部分を分けます。目の細かい布やガーゼを使って、ホエーをそっと排出します。これを「チーズバッグ」または「チーズクロス」とも呼ばれ、ホエーを完全に絞り出すことがポイントです。
6. 塩を加える
ホエーを取り除いた後、固形部分をボウルに入れ、塩を加えます。塩は、チーズの風味を引き立てるだけでなく、保存性を高める役割も果たします。塩加減はお好みですが、一般的には大さじ1程度が目安です。
7. 成形と圧縮
塩を混ぜた後、チーズを好きな形に成形します。例えば、丸型に成形して、重しをのせて1時間ほど圧縮します。このプロセスにより、ジブナ・バルディアのテクスチャーがしっかりとします。
8. 保存
完成したジブナ・バルディアは、冷蔵庫で保存できます。一般的には、塩漬けしてから食べることが多いですが、数日以内に食べるのが一番おいしい状態です。
まとめ
ジブナ・バルディアは、そのまま食べても、サラダやパンにのせても、またはオリーブオイルやハーブと一緒に楽しむことができます。手作りのチーズは市販のものとは一味違い、家庭の味を楽しむことができるのが魅力です。家庭でのチーズ作りは最初は少し手間がかかるかもしれませんが、出来上がったチーズを食べる喜びは格別です。
