伝統的なタボンパンの作り方
タボンパン(الخبز الطابون)は、中東地域、特にパレスチナ、ヨルダン、シリア、レバノンなどで人気のある伝統的なパンです。このパンは、タボン(大きな土窯)で焼かれ、外はパリッと、中はふわっとした食感が特徴です。タボンパンはそのシンプルさと風味の良さで広く愛されています。ここでは、家庭で簡単に作れるタボンパンのレシピをご紹介します。
必要な材料:
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強力粉:500g
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塩:1小さじ
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砂糖:1小さじ
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ドライイースト:7g(1袋)
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温水:300ml(約40℃)
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オリーブオイル:2大さじ
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牛乳:100ml(オプション)
作り方:
1. イーストの準備
最初に、温水に砂糖とドライイーストを入れて混ぜます。5〜10分ほどおいて、イーストが活性化し泡立つのを確認します。この時、温水の温度が高すぎるとイーストが死んでしまうため、40℃程度に保ちましょう。
2. 生地を作る
ボウルに強力粉と塩を入れ、よく混ぜます。次に、イースト水溶液とオリーブオイルを加え、木べらや手で混ぜ合わせます。生地がまとまったら、牛乳を少しずつ加えて、さらに混ぜていきます。牛乳を加えると、パンがしっとりとした仕上がりになりますが、なくても問題ありません。
3. こねる
生地がまとまったら、まな板や作業台に移し、約10分間しっかりとこねます。生地が滑らかで弾力が出るまでこね続けましょう。必要に応じて少し強力粉を足してください。こね終わったら、生地を丸めてボウルに戻し、清潔な布で覆い、温かい場所で1時間ほど発酵させます。生地が2倍に膨らむまで待ちます。
4. 成形
発酵が完了したら、生地を軽く押してガス抜きし、8〜10等分に分けます。各分割した生地を丸めて、手のひらで平らに押して薄い円形に成形します。直径が約20〜25cmほどになるようにします。
5. 焼く
タボンパンの本来の焼き方は、熱したタボン(石窯)で焼くことですが、家庭用オーブンで代用することもできます。家庭用オーブンで焼く場合は、予熱を250℃に設定し、石板やピザストーンを使用すると、より本格的な仕上がりになります。オーブンに入れる前に、生地の表面に少量のオリーブオイルを塗っておくと、パリッと仕上がります。
生地をオーブンに入れ、5〜7分ほど焼きます。表面が黄金色に焼け、膨らんだら焼き上がりです。オーブンから取り出した後、清潔な布で包んで少し蒸らすと、よりしっとりとした仕上がりになります。
6. 仕上げ
焼き上がったタボンパンは、熱いうちに食べるのが一番おいしいです。特に、オリーブオイルやフムス、ラバン(ヨーグルト)などと一緒に食べると絶品です。タボンパンは、サンドイッチのベースとしても使用できますし、スープやシチューと一緒に楽しむこともできます。
ヒント:
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もしタボンを使用する場合、火の通り方を確認しながら焼きます。伝統的な焼き方では、タボンの内壁にパンを押し付けるようにして焼きます。
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生地を発酵させる時間を長めに取ると、風味がさらに良くなります。
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タボンパンは冷めてもおいしいので、余ったパンは翌日でも美味しくいただけます。
結論:
タボンパンは、その素朴な美味しさと風味で、家庭で簡単に作れる中東の代表的なパンのひとつです。少し手間はかかりますが、作り方をマスターすれば、どんな料理とも相性抜群のパンを楽しむことができます。ぜひ、家庭で本格的なタボンパンを焼いてみてください。
