ティムガッド(Timgad)は、アルジェリアの東部に位置する古代ローマ時代の都市遺跡です。この遺跡は、アルジェリアの東部のバットナ地方にあるティムガッド市の近くにあり、標高約1,000メートルの位置にあります。ティムガッドは、紀元前100年頃にローマ帝国によって建設された都市で、現在はその遺跡が世界的に有名です。
ティムガッドは、ローマ帝国の植民地都市として設立され、その後数世代にわたって繁栄しました。遺跡は、ローマの都市計画や建築様式が色濃く反映されており、特にその劇場、寺院、公共広場、モニュメントなどが注目されています。ティムガッドは、古代ローマの都市設計の典型的な例を示す場所であり、そのためユネスコの世界遺産にも登録されています。

ティムガッド遺跡には、よく保存されたローマ劇場、神殿、浴場、アーチ、古代の街道が数多く残されており、訪れる人々に当時のローマの都市生活を想像させるものとなっています。また、ティムガッドは古代ローマの都市設計における「碁盤の目」のようなレイアウトを持っており、その計画的な街づくりが特徴です。
ティムガッドの最も有名な遺構の一つは、約3,500人を収容できる大規模な劇場です。これは古代ローマの文化とエンターテイメントの中心であり、現在でもコンサートや演劇が行われることがあります。また、ティムガッドのアーチは、ローマ帝国の建築技術の高さを象徴するものとして、観光名所となっています。
この都市は、ローマ帝国の衰退とともに次第に放棄され、最終的には砂漠に埋もれていきました。しかし、20世紀初頭に発掘が始まり、現在では遺跡の保存と観光が盛んに行われています。
ティムガッドは、古代ローマの文化や建築に興味を持つ人々にとっては、必見のスポットであり、その歴史的な価値は非常に高いものです。