自家製ギー(サムナ・バルディ)の作り方:クリームからの完全ガイド
ギー(サムナ・バルディ)は、インドや中東の料理において非常に重要な調理脂です。特にエジプトなどでは、伝統的な家庭料理に欠かせない存在です。クリーム(クシュタ)から作るこのギーは、その風味豊かな味わいと栄養価の高さから、多くの家庭で作られています。この記事では、クリームを使ったギーの作り方を詳細に説明します。
材料:
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生クリーム(フレッシュなものが理想) 500ml
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水 100ml
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ガスコンロ(または電気コンロ)
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ストレーナー(またはこし器)
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中くらいのサイズの鍋
作り方:
1. クリームの準備
最初に、フレッシュな生クリームを用意します。可能であれば、ペットボトルではなく、牛乳屋で購入できるフレッシュなものを使用すると、風味が豊かになります。生クリームを小さな鍋に注ぎ、弱火で温めます。沸騰しないように注意しましょう。クリームが温まると、次のステップへ進みます。
2. クリームの撹拌(かくはん)
温まったクリームを長時間撹拌し続けます。この作業が非常に大切です。クリームが少しずつ固まり始めるのを感じるはずです。撹拌を続けることで、バターが分離し始め、固形分と液体分に分かれます。ここで発生する液体は「バターミルク」と呼ばれ、別途使用することができます。
3. バターの形成
クリームが十分に撹拌され、固体と液体が完全に分かれたら、バターが形成されます。この固体部分を慎重に集めてください。バターがしっかりと集まったら、それを鍋から取り出します。
4. バターミルクの分離
バターが固まったら、残った液体、つまりバターミルクを別の容器にこし取ります。バターミルクは捨てずに、別途料理に使ったり、焼き菓子などに利用することができます。
5. ギーの調理
バターを再び鍋に戻し、低火でゆっくりと加熱します。この段階で、バターが完全に溶けて液体状態になります。その後、鍋の中で泡が出てくるのを見ながら、さらに加熱を続けます。泡が消え、透明な黄金色に変わると、ギーが完成です。この過程で焦げ臭い香りが立つことがありますが、焦がさないように注意しましょう。
6. こし取る
ギーができあがったら、鍋を火からおろし、冷めないうちに清潔なストレーナーまたはこし器を使って、ギーを容器に移します。この際、ギーに残った固形物(不純物)をしっかりと取り除いてください。
7. 保存
完成したギーは、冷ましてから清潔な瓶などに入れて保存します。常温で保存しても問題ありませんが、できるだけ冷暗所で保管すると、長期間保存できます。
ギーの使い方:
ギーは、調理油としてだけでなく、焼き菓子やドレッシング、さらにはお米やパンに塗るなど、非常に多用途です。また、ギーは消化を助け、体に良い脂肪を提供するため、健康面でも非常に優れた食材です。インド料理や中東料理、またはスイーツにもよく使われます。
ギーの健康効果:
ギーは、特に健康に良いとされる成分を多く含んでいます。以下のような効果が期待できます:
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消化促進: ギーには消化を助ける効果があり、胃腸の調子を整えます。
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免疫力強化: 高品質な脂肪酸を豊富に含んでおり、免疫力の強化が期待できます。
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肌への良い効果: ギーは皮膚に塗ると、しっとりとした感触を与え、乾燥を防ぐため、外用にも適しています。
注意点:
ギーはカロリーが高いので、摂取量には注意が必要です。食べ過ぎないよう、適量を守ることが大切です。
結論:
自家製のギー(サムナ・バルディ)は、精製されていない自然な調理脂として、風味豊かで栄養価が高い食材です。家庭で作ることで、市販のものよりも新鮮で、より健康的なギーを楽しむことができます。この手作りギーを使って、伝統的な料理をより一層美味しく仕上げてください。

