数学

三つの数の最大公約数

三つの数の最大公約数の求め方

最大公約数(GCD、Greatest Common Divisor)は、与えられた数の中で、全ての数を割り切ることができる最も大きな数を指します。三つの数の最大公約数を求める方法は、二つの数の場合と基本的に同じですが、さらに一歩進めて三つの数に適用することになります。本記事では、三つの数の最大公約数を求める方法について、詳細に解説します。

最大公約数とは?

最大公約数とは、二つ以上の数が共通して持つ約数の中で、最も大きな約数を意味します。例えば、数「12」と「18」の最大公約数を求めると、12と18の共通の約数は「1」「2」「3」「6」があり、その中で最も大きな「6」が最大公約数となります。

三つの数の最大公約数を求める方法

三つの数の最大公約数を求める方法としては、以下の2つのアプローチがあります。

  1. 対を成して最大公約数を求め、その結果を使う方法

  2. ユークリッドの互除法を使った方法

1. 対を成して最大公約数を求める方法

まず、三つの数を与えられたとき、それらの数に対して2つずつ最大公約数を求め、最後に残った2つの数で再度最大公約数を求めます。

例えば、三つの数「36」「60」「48」の最大公約数を求めるとします。

  • 最初に、36と60の最大公約数を求めます。

    • 36の約数:1, 2, 3, 4, 6, 9, 12, 18, 36

    • 60の約数:1, 2, 3, 4, 5, 6, 10, 12, 15, 20, 30, 60

    • 共通の約数は「1, 2, 3, 4, 6, 12」で、最大のものは「12」です。

  • 次に、12と48の最大公約数を求めます。

    • 12の約数:1, 2, 3, 4, 6, 12

    • 48の約数:1, 2, 3, 4, 6, 8, 12, 16, 24, 48

    • 共通の約数は「1, 2, 3, 4, 6, 12」で、最大のものは「12」です。

したがって、36、60、48の最大公約数は「12」となります。

2. ユークリッドの互除法を使った方法

ユークリッドの互除法は、最大公約数を求める効率的な方法の一つで、2つの数に対して適用できます。三つの数に対しては、この方法を段階的に適用することができます。

ユークリッドの互除法の手順は次の通りです:

  1. 2つの数を割り算し、余りを求めます。

  2. 余りが0でない場合、余りと前の数で再度割り算を行います。

  3. 余りが0になったとき、割った数が最大公約数です。

これを三つの数に適用する方法は次のようになります。

例えば、再度「36」「60」「48」の最大公約数を求める場合:

  • 最初に、36と60で互除法を適用します。

    • 60 ÷ 36 = 1(余り24)

    • 36 ÷ 24 = 1(余り12)

    • 24 ÷ 12 = 2(余り0)

    • 余りが0になったので、36と60の最大公約数は「12」となります。

  • 次に、12と48で互除法を適用します。

    • 48 ÷ 12 = 4(余り0)

    • 余りが0なので、12と48の最大公約数も「12」となります。

これにより、36、60、48の最大公約数は「12」であることが確認できます。

最大公約数を求める際の注意点

  • 互除法を使う場合の効率性:ユークリッドの互除法は、非常に効率的に最大公約数を求める方法です。手計算でも早く解ける場合が多く、特に数が大きくなるほど有効です。

  • 数が1の場合:もし三つの数が互いに素な数(最大公約数が1)であれば、最大公約数は「1」となります。

  • 計算機の使用:手計算で大きな数の最大公約数を求める場合、計算ミスを防ぐために電卓やプログラムを使うこともあります。特に、数が大きくなると手計算は非常に手間がかかりますので、ツールを使うのも一つの方法です。

結論

三つの数の最大公約数を求める方法としては、2つの数の最大公約数を順に求めていく方法と、ユークリッドの互除法を利用する方法があります。いずれの方法も有効であり、問題の規模や個々の状況に応じて使い分けることが重要です。最大公約数を求めることで、数の関係性や共通点を理解し、数学的な問題を効率的に解決することができます。

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