数学

分数の足し算と引き算

分数の足し算と引き算に関する理解は、数学の基本的なスキルの一部であり、実生活のさまざまな場面でも役立ちます。この記事では、分数の足し算と引き算の基本的な概念と、計算方法を詳細に説明します。また、具体的な例を挙げて理解を深めます。

分数の足し算と引き算の基本

分数の計算には、分子と分母の関係を正確に理解することが必要です。分数は、上の数字(分子)と下の数字(分母)で構成され、例えば「3/4」の場合、3が分子、4が分母です。分数の足し算や引き算を行う際には、分母が同じか異なるかによって、計算方法が変わります。

1. 分母が同じ場合の足し算と引き算

分母が同じ場合、分数の足し算や引き算は簡単です。分母はそのままで、分子のみを足したり引いたりします。

例1: 足し算

38+28=3+28=58\frac{3}{8} + \frac{2}{8} = \frac{3 + 2}{8} = \frac{5}{8}

このように、分母が同じ場合は分子を直接足し算するだけで済みます。

例2: 引き算

5626=526=36=12\frac{5}{6} – \frac{2}{6} = \frac{5 – 2}{6} = \frac{3}{6} = \frac{1}{2}

分母が同じであれば、分子を引き算してそのまま計算します。その結果、必要に応じて約分を行います。

2. 分母が異なる場合の足し算と引き算

分母が異なる場合、まず分母を同じにする必要があります。これを「通分」と呼びます。通分を行った後、分母が同じになった状態で足し算や引き算を行います。

例3: 足し算(分母が異なる場合)

14+16\frac{1}{4} + \frac{1}{6}

まず、分母を同じにするために通分を行います。4と6の最小公倍数は12なので、両方の分数を12分の形にします。

14=312,16=212\frac{1}{4} = \frac{3}{12}, \quad \frac{1}{6} = \frac{2}{12}

これで分母が12になったので、分子を足し算します。

312+212=3+212=512\frac{3}{12} + \frac{2}{12} = \frac{3 + 2}{12} = \frac{5}{12}

したがって、14+16=512\frac{1}{4} + \frac{1}{6} = \frac{5}{12} となります。

例4: 引き算(分母が異なる場合)

5816\frac{5}{8} – \frac{1}{6}

まず、最小公倍数を求めます。8と6の最小公倍数は24です。したがって、両方の分数を24分の形にします。

58=1524,16=424\frac{5}{8} = \frac{15}{24}, \quad \frac{1}{6} = \frac{4}{24}

分母が24になったので、分子を引き算します。

1524424=15424=1124\frac{15}{24} – \frac{4}{24} = \frac{15 – 4}{24} = \frac{11}{24}

そのため、5816=1124\frac{5}{8} – \frac{1}{6} = \frac{11}{24} となります。

3. 約分

分数を計算した後、結果が約分できる場合があります。約分とは、分子と分母が共通の約数を持っているときに、それを使って分数を簡単にする方法です。

例5: 約分

612\frac{6}{12}

分子と分母の最大公約数は6です。このため、分子と分母を6で割ります。

612=6÷612÷6=12\frac{6}{12} = \frac{6 \div 6}{12 \div 6} = \frac{1}{2}

したがって、612\frac{6}{12} は約分すると 12\frac{1}{2} になります。

4. 混合数と仮分数

混合数とは、整数部分と分数部分が組み合わさった数のことです。例えば、2132 \frac{1}{3} は混合数です。一方、仮分数は分子が分母より大きいか等しい分数のことです。例えば、73\frac{7}{3} は仮分数です。混合数を仮分数に直したり、その逆を行うこともできます。

例6: 混合数を仮分数に直す

混合数 2132 \frac{1}{3} を仮分数に直す方法は次の通りです。

まず、整数部分に分母を掛けます。

2×3=62 \times 3 = 6

次に、分子を足します。

6+1=76 + 1 = 7

したがって、混合数 2132 \frac{1}{3} は仮分数 73\frac{7}{3} に変換できます。

例7: 仮分数を混合数に直す

仮分数 73\frac{7}{3} を混合数に直すには、分子を分母で割ります。

7÷3=2余り17 \div 3 = 2 \quad \text{余り} \, 1

したがって、73\frac{7}{3}2132 \frac{1}{3} という混合数に変換できます。

まとめ

分数の足し算と引き算は、分母が同じ場合は分子を足したり引いたりするだけで済みますが、分母が異なる場合は通分を行ってから計算します。計算後には、必要に応じて約分を行うことが重要です。混合数と仮分数の変換も、分数の基本的な操作の一部として重要です。

分数を扱う上での基本をしっかりと理解しておくことが、数学の他の分野にも役立ちます。

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