子どもの心臓病は、見逃されがちな疾患であり、早期に発見することが非常に重要です。心臓病は、心臓の構造や機能に異常があることを指し、子どもにも影響を与えることがあります。心臓病の症状は子どもによって異なり、時には非常に微妙で見逃されることもあります。そのため、親としては注意深く観察し、症状が見られた場合にはすぐに専門医に相談することが大切です。ここでは、子どもが心臓病を患っている可能性がある場合の7つの兆候について詳しく説明します。
1. 頻繁な呼吸困難や息切れ
子どもが通常以上に息切れをする、または遊んでいる最中や日常的な活動中に急に呼吸困難に見舞われる場合、心臓に異常がある可能性があります。特に、生まれてから数ヶ月または数年が経過しても、息切れが改善しない場合は、心臓の機能が正常でないことを示唆している可能性があります。息切れは、心臓が十分に血液を送り出せない場合に、肺に血液が滞留することが原因となることがあります。

2. むくみ
心臓病に関連する症状のひとつとして、手足や顔がむくむことがあります。これは、血液循環の不良によって体内の水分が適切に排出されず、体に溜まることが原因です。むくみが目立つようになったり、足首や顔が腫れたりする場合は、心臓のポンプ機能がうまく働いていない兆候である可能性があります。特に、歩行や立ち上がりの際にむくみが悪化することがあります。
3. 異常な疲れや無気力
心臓病を持つ子どもは、通常よりも疲れやすく、活発に遊ぶことが少なくなることがあります。遊んでいる際に、突然疲れて座り込んでしまったり、元気がなく無気力に見えることがあります。心臓がうまく機能しないと、全身に必要な酸素や栄養が届きにくくなり、疲労感や無気力感が増します。特に運動後に疲労感が強く現れる場合は、注意が必要です。
4. 頻繁に胸の痛みを訴える
子どもが胸の痛みを訴えることは、心臓に異常がある兆候の一つです。心臓病による胸痛は、通常の成長過程で起こる痛みとは異なり、鋭く、持続的な痛みを感じることがあります。この場合、痛みが繰り返し現れることがあり、活動的な時間帯や感情的なストレスの時に悪化することもあります。胸の痛みが一度だけでなく頻繁に発生する場合、心臓の異常を疑う必要があります。
5. 喘鳴(ぜんめい)や咳
心臓病による症状として、喘鳴や長引く咳が見られることがあります。特に、心臓が十分に血液を循環させられない場合、肺に血液がうっ滞して呼吸困難を引き起こすことがあります。その結果、喘息のような音を伴う呼吸(喘鳴)や、夜間や寝ている間にひどくなる咳が現れることがあります。これらの症状は心臓病が原因である場合もあるため、注意が必要です。
6. 皮膚の青白さ(チアノーゼ)
子どもが顔色や唇が青紫色になったり、手足が冷たく感じられたりする場合、酸素不足を示唆している可能性があります。この症状は「チアノーゼ」と呼ばれ、心臓病や肺の疾患によって血液中の酸素レベルが低下することが原因です。特に、運動後や興奮した際に青白くなる場合は、心臓に異常がある可能性があります。
7. 食欲不振と成長の遅れ
心臓病がある子どもは、通常、十分な栄養を摂取できないことがあります。心臓の異常が原因で血液循環が不十分だと、消化器官に必要な血液が供給されにくく、食欲不振を引き起こすことがあります。加えて、成長が遅れ、体重が増えないこともあります。食事をあまり取らず、成長に遅れが見られる場合は、心臓病の兆候かもしれません。
結論
子どもにおいて心臓病の症状は、発見が遅れることがよくありますが、早期に気付くことで適切な治療を受けることができます。もし、上記のような症状が子どもに見られる場合は、すぐに小児科や循環器科の専門医を受診することをお勧めします。早期発見・早期治療が、子どもの健康を守るためには重要です。子どもたちが健やかに成長するためにも、注意深く観察し、必要に応じて専門的なアドバイスを求めましょう。