糖尿病は、血糖値(血液中の糖分の量)が正常範囲を超えて高くなる病気です。子どもが糖尿病にかかることもあり、特に1型糖尿病は子どもに発症することが多いです。糖尿病は早期に発見し、適切な管理を行うことで健康を守ることが可能ですが、症状が進行する前に見逃すと合併症を引き起こす恐れがあります。ここでは、糖尿病にかかっている可能性を示す7つの兆候について詳しく説明します。
1. 多尿(頻尿)
糖尿病の最も一般的な症状の一つが「多尿」です。血糖値が高くなると、体は余分な糖分を尿と一緒に排出しようとします。この過程で水分も一緒に排出されるため、子どもは頻繁にトイレに行きたくなります。普段よりもトイレに行く回数が増え、夜間も頻尿で目が覚めることがある場合は、注意が必要です。

2. 喉の渇き(多飲)
多尿と連動して現れる症状が「多飲」です。頻繁に尿を排出するため、体は水分を補充しようとします。これにより、異常に喉が渇き、水やジュースを大量に飲むようになることがあります。子どもが普段以上に水分を摂取するようであれば、糖尿病の兆候として考えるべきです。
3. 体重減少
食欲が増して食べる量が増えているにもかかわらず、体重が減少する場合は糖尿病の疑いがあります。これは、体が十分にエネルギーを得られないため、筋肉や脂肪を分解してエネルギー源として使おうとするからです。特に1型糖尿病では、体重減少が顕著に現れることがあります。食事をしているのに体重が減っていくことに気づいたら、すぐに医師に相談しましょう。
4. 異常な疲労感
糖尿病になると、血糖値が高くても、体は十分にエネルギーを取り込むことができません。結果的に、体はエネルギー不足の状態となり、常に疲れていると感じることがあります。子どもが普段よりも疲れやすく、遊びたい気力を失っている場合、糖尿病を疑うサインかもしれません。
5. 視力の低下
糖尿病が進行すると、高血糖が目の網膜に影響を与え、視力の低下を引き起こすことがあります。初期の段階では視界がぼやけることがあり、特に子どもは自分の視力の変化に気づきにくいこともあります。視力が悪くなったと感じたり、目を細めて物を見ることが増えた場合は、視力障害の可能性を考える必要があります。
6. 傷の治りが遅い
糖尿病の影響で血糖値が高い状態が続くと、体の免疫機能が弱まり、傷や感染症の治りが遅くなります。子どもが小さな傷を負ったときに、治りが遅いと感じた場合、糖尿病が関係している可能性があります。また、頻繁に皮膚にできる発疹やかゆみも糖尿病に関連することがあります。
7. 食欲の変化
糖尿病の初期段階では、食欲が増すことがあります。これは、体がエネルギー不足に陥っているため、食べ物をもっと求めるからです。特に糖分を多く含む食べ物を欲しがるようになることがあります。逆に、糖尿病が進行すると食欲が低下することもあります。食欲の変化に気づいた場合は、早めに医師の診断を受けることが重要です。
まとめ
子どもの健康に関しては、親として日常的な観察が非常に重要です。糖尿病は早期に発見し、治療を始めることで合併症のリスクを減らすことができます。もし、上記の症状が見られた場合は、早急に医師に相談し、適切な診断と治療を受けることを強くお勧めします。子どもの健康を守るためにも、異常に気づいたらすぐに専門的なケアを受けることが大切です。