人体

皮膚と目の受容体細胞

皮膚や目における刺激を受け取る神経細胞は「受容体細胞」と呼ばれます。これらの細胞は、外部からの様々な刺激を感知し、その情報を神経信号として脳に伝達する役割を担っています。受容体細胞には、触覚、痛覚、視覚など、異なる感覚に特化した種類が存在します。

皮膚の受容体細胞

皮膚には、外部からの刺激を感知する多くの受容体が存在します。主に次の3種類に分類できます。

  1. 機械的受容体

    触覚や圧力、振動など、物理的な刺激を感知します。これには、マイスネル小体、パチニ小体、ルフィニ終末などが含まれます。これらの受容体は、皮膚の表面や深層に存在し、外部からの圧力や振動を検出します。

  2. 温度受容体

    温度の変化を感知する受容体です。冷たい温度を感知する「コールド受容体」と、熱い温度を感知する「ホット受容体」に分類されます。これらの受容体は、皮膚に存在し、温度の急激な変化を脳に伝達します。

  3. 痛覚受容体(ノシセプター)

    痛みを感じる受容体です。損傷や炎症、圧力、化学物質による刺激など、身体に害を与える可能性のある刺激を感知します。これらの受容体は皮膚だけでなく、内臓にも存在し、痛みを脳に送ります。

目の受容体細胞

目においても、光や色、形状などの視覚情報を感知する受容体が存在します。目の受容体は主に次の二種類です。

  1. 視細胞(光受容体)

    目の網膜に存在する視細胞は、光の刺激を感知し、視覚信号に変換します。視細胞はさらに2種類に分類されます:

    • 錐体細胞(コーン細胞)

      色を感知するための細胞で、昼間や明るい場所で優位に働きます。赤、緑、青の3種類の色に反応します。

    • 杆体細胞(ロッド細胞)

      明暗や動きを感知する細胞で、暗い環境で優位に働きます。色は感知できませんが、暗い場所での視覚に欠かせない役割を果たします。

まとめ

皮膚や目における受容体細胞は、それぞれ異なるタイプの刺激を感知し、脳に情報を送ることで私たちの感覚を作り出しています。これらの受容体細胞が正常に働くことで、私たちは環境の変化に適応し、周囲の情報を正確に把握することができます。

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