自家製ハルームチーズの作り方
ハルームチーズ(またはハルーム、またはアラビア語で「حلوم」)は、キプロスや中東地域で広く親しまれているチーズで、特徴的な食感と風味を持っています。このチーズは、焼いても溶けにくく、外はカリッと中は柔らかくなり、そのまま食べても、サラダに加えても、お料理の一部としても楽しめます。以下に、自宅で作れるハルームチーズのレシピをご紹介します。
必要な材料
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牛乳または羊乳(またはそのミックス) 4リットル
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レモン汁 大さじ2
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塩 小さじ2
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ラクトバチルス菌(乳酸菌) 小さじ1(オプション)
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ミルクを凝固させるためのレンネット(酵素) 1/4タブレット(または液体レンネットを使用する場合は指示に従う)
手順
1. 牛乳の加熱
まず、牛乳を大きな鍋に入れて中火にかけます。牛乳を温めながら、温度を適宜チェックします。目安としては、約40度~45度程度に温めることが大切です。温度計を使うとより確実です。
2. 酸味の加え
温まった牛乳にレモン汁を加えます。レモン汁が牛乳のたんぱく質を凝固させるため、少しずつ加えてかき混ぜます。この段階で、牛乳は少しずつ凝固を始めます。
3. 凝固のための準備
次に、レンネットを使ってさらに牛乳を凝固させます。レンネットを少量の水に溶かしてから、温めた牛乳に加えます。その後、ゆっくりと混ぜます。レンネットが牛乳のたんぱく質を固め、チーズができる準備が整います。
4. 凝固させる
牛乳にレンネットを加えたら、鍋にふたをして静かな場所で約1時間から1時間半ほど放置します。この間に牛乳は固まり、カード(チーズの固形分)とホエー(液体分)に分かれます。カードがしっかりと固まってきたら、軽く押してみて、指でカードが崩れないかを確認します。
5. カードを切る
カードが十分に固まったら、大きなナイフやスライサーを使ってカードを小さな立方体に切ります。切ったカードは、再度静かに1時間ほど放置して、さらに水分を出します。この時、ホエーはゆっくりと分離します。
6. 水分を取り除く
ホエーとカードが分かれたら、カードを取り出し、細かい網でホエーをこして取り除きます。カードはチーズとして使える状態になっています。この時、ホエーは後で別の用途に使えるので捨てずに取っておきます。
7. 塩を加える
カードに塩を加え、全体に均等に行き渡るように優しく混ぜます。これにより、ハルームチーズに特徴的な塩味が付きます。好みによって、塩の量は調整してもかまいません。
8. 成形
カードを型に入れて、軽く押し込んで形を整えます。これにより、チーズはしっかりとまとまり、形が安定します。その後、型に入れたチーズをさらに30分から1時間ほど休ませます。
9. 茹でる
次に、チーズを茹でる作業です。鍋にお湯を沸かし、少量の塩を加えます。お湯が沸騰したら、ハルームチーズを入れて、軽く茹でます。約15分ほど茹でて、チーズがしっかりと固まり、色が少し変わったら取り出します。
10. 冷却と保存
茹でたチーズを冷水で冷やします。その後、冷蔵庫で保存する前に、適切なサイズに切り分けることができます。冷蔵庫で数日間保存できますが、早めに食べる方が新鮮で美味しいです。
ハルームチーズの楽しみ方
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グリルやフライパンで焼く
ハルームチーズは焼いても溶けにくいので、フライパンやグリルで焼いて、表面をカリッとさせてから食べるのがおすすめです。焼いたハルームチーズは、サラダやピタパンに挟んで食べると絶品です。 -
サラダに加える
新鮮な野菜と一緒にハルームチーズを加えると、塩味とコクが加わり、非常に美味しいサラダになります。オリーブオイルやレモン汁をかけて食べると、さらに風味が引き立ちます。 -
そのまま食べる
そのままスライスして食べるのもシンプルで美味しい方法です。ピクルスやトマトと一緒に食べると、相性抜群です。
まとめ
自宅でハルームチーズを作るのは少し手間がかかりますが、その過程を楽しみながら、自分だけのフレッシュで美味しいチーズを作ることができます。焼いても溶けないその独特な食感を楽しみながら、サラダやパンに乗せて食べるのは、まさに至福のひとときです。ぜひ、このレシピを参考にして、自宅でハルームチーズを作ってみてください。
