計算式における優先順位の練習は、数学において非常に重要なスキルです。計算式を解く際に、どの演算を先に行うかを決定するルールに従うことは、正確な答えを導くために不可欠です。この優先順位のルールを理解し、練習を重ねることで、複雑な計算式でもスムーズに解けるようになります。
1. 演算の優先順位のルール
計算式を解く際の優先順位には、次の順番があります。以下の順番で演算を行うことで、正しい答えを得ることができます。

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括弧 (カッコ)
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括弧内の計算は、最優先で行います。括弧内の計算が最初に処理され、そこから外に出た計算が次に行われます。
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累乗 (べき乗)
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次に優先されるのは、累乗や平方根などのべき乗に関連する演算です。
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乗算と除算 (掛け算と割り算)
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乗算と除算は、左から右に順番に行います。これらの演算は、累乗の次に優先されます。
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加算と減算 (足し算と引き算)
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最後に、加算と減算を行います。これも左から右に順番に解きます。
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2. 計算式の例と優先順位の適用
具体的な計算式を例にとって、どのように優先順位を適用するかを見ていきましょう。
例1: 基本的な計算式
3+5×2
この式では、掛け算が加算よりも優先されるため、まず掛け算を行います。
5×2=10
その後、加算を行います。
3+10=13
答えは13です。
例2: 括弧が含まれる計算式
(2+3)×4
この式では、括弧内の計算が最優先されます。
2+3=5
その後、掛け算を行います。
5×4=20
答えは20です。
例3: 累乗とその他の演算を含む式
2+32×4
この式では、まず累乗(べき乗)を計算します。
32=9
その後、掛け算を行います。
9×4=36
最後に加算を行います。
2+36=38
答えは38です。
例4: 複数の括弧と演算
(3+5)×(4+2)
最初にそれぞれの括弧内を計算します。
3+5=8
4+2=6
その後、掛け算を行います。
8×6=48
答えは48です。
3. 優先順位を無視した計算
もし計算式の優先順位を無視すると、間違った答えを導きます。例えば、次の計算式を考えてみましょう。
例: 優先順位を無視した場合
3+5×2
もし加算を先に行ってしまうと、次のように計算されてしまいます。
3+5=8
8×2=16
しかし、この方法では誤った答えが得られます。実際には、掛け算を先に行うべきです。
4. 練習問題
優先順位を理解したら、次に練習問題に取り組んでみましょう。以下の計算式を解いて、各ステップでどの演算を先に行うかを確認してください。
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6+2×5
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(7−3)×6+22
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8×(3+2)−42
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4+3×(2+5)−32
5. まとめ
計算式における優先順位は、数学を正しく理解し、正確に計算を行うための基本的なスキルです。括弧、累乗、乗算・除算、加算・減算の順番に演算を行うことで、複雑な計算式でも適切に解くことができます。練習を通じて、これらのルールを身につけることが、数学の理解を深め、計算力を向上させる鍵となります。