赤ちゃんの体温は、健康状態を示す重要な指標の一つです。特に新生児や乳児は、体温が不安定になりやすいため、親としてはその変化に敏感である必要があります。この記事では、赤ちゃんの正常な体温範囲、体温を測る方法、そして異常な体温が示す可能性のある症状について、包括的に説明します。
赤ちゃんの体温の正常範囲
赤ちゃんの体温は大人とは異なり、少し幅がありますが、通常、以下の範囲内に収まることが正常とされています。

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腋下で測定した場合:36.5℃〜37.5℃
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耳で測定した場合:36.6℃〜37.4℃
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直腸で測定した場合:36.9℃〜37.7℃
ただし、体温は赤ちゃんの年齢や活動状況、環境によっても変動することがあります。特に寝ているときや、授乳後は体温が少し高めになることもあります。
体温測定方法
赤ちゃんの体温を測る方法にはいくつかの種類があります。それぞれに特徴があるため、使いやすい方法を選ぶことが大切です。
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腋下温度測定
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一般的に最も使用される方法です。赤ちゃんがじっとしている間に温度を測定できますが、腋下の皮膚が汗をかいていると正確に測れないことがあるので注意が必要です。
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耳温度測定
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赤ちゃんが1歳を過ぎると、耳で測る体温計が使えるようになります。耳の中での測定が速く、赤ちゃんも比較的嫌がらずに測定できますが、正しい位置に耳温計を入れることが重要です。
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直腸温度測定
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正確な体温を測るためには直腸で測定する方法が最も信頼性が高いとされていますが、赤ちゃんには少し不快に感じるかもしれません。この方法は、特に体調が悪い時に重要です。
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額温度測定
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額にセンサーを当てるだけで体温が測れる赤外線体温計があり、短時間で測定できます。しかし、他の方法に比べて若干誤差が生じることがあるため、注意が必要です。
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異常な体温が示すサイン
赤ちゃんの体温が正常範囲を外れると、何らかの健康問題がある可能性があります。体温の異常には以下のような症状があります。
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発熱:体温が37.5℃以上の場合は発熱とみなされます。発熱が続く場合や、高熱(39℃以上)が出た場合は、感染症などの疑いがあるため、医師に相談することが重要です。特に新生児の場合は、発熱は深刻な感染症の兆候となることがあるため、早急に受診することが推奨されます。
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低体温:赤ちゃんの体温が36.0℃以下になると低体温とされ、特に新生児や未熟児に見られます。低体温は体が正常に機能していないことを示しており、寒い環境に長時間晒されることが原因となることが多いです。低体温が続く場合は、速やかに暖かい環境に移し、医師の診断を受けることが必要です。
赤ちゃんの体温を適切に管理する方法
赤ちゃんの体温を適切に管理するためには、以下の点に注意を払うことが大切です。
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衣服の調整:
赤ちゃんが暑すぎたり寒すぎたりしないように、衣服や寝具を調整します。特に寝かせるときは、室温を快適に保つことが重要です。 -
室温の管理:
赤ちゃんが過ごす部屋の温度は、通常20〜22℃が理想的です。寒すぎたり、逆に暖房を効かせすぎて部屋が暑すぎると、赤ちゃんの体温調整がうまくいかなくなります。 -
水分補給:
発熱時や暑い日には、赤ちゃんに十分な水分を与えることが必要です。特に母乳や粉ミルクは赤ちゃんにとって最適な水分源です。 -
健康状態の監視:
赤ちゃんの体温が上がったり下がったりする場合は、発熱や低体温を伴う他の症状(例えば食欲不振、元気がないなど)も観察します。異常を感じた場合はすぐに医師に相談しましょう。
まとめ
赤ちゃんの体温は、健康状態を見守る上で非常に重要な指標です。体温が正常範囲に収まっていれば問題ありませんが、発熱や低体温が見られた場合は、すぐに医師に相談することが大切です。また、体温測定にはいくつかの方法がありますので、赤ちゃんの性格や状態に合わせて適切な方法を選んでください。赤ちゃんの体温を管理することは、健康管理の基本ですので、常に注意を払うようにしましょう。