MySQLをUbuntu 18.04にインストールする方法について、以下の手順を順を追って説明します。このガイドでは、MySQLのインストール、設定、および基本的な使い方に関する情報を提供します。
1. システムの更新
MySQLをインストールする前に、まずシステムを最新の状態に更新しておくことが重要です。次のコマンドを使用して、システムのパッケージを最新に保ちます。
bashsudo apt update sudo apt upgrade
これにより、セキュリティパッチやバグ修正が適用され、MySQLのインストール後に問題が発生しにくくなります。
2. MySQLのインストール
次に、MySQLのパッケージをインストールします。Ubuntu 18.04では、公式のAptリポジトリからMySQLをインストールできます。
bashsudo apt install mysql-server
このコマンドを実行すると、MySQLの最新の安定バージョンがインストールされます。インストールが完了するまで待ちます。
3. MySQLのステータス確認
インストールが完了したら、MySQLサービスが正常に動作しているか確認します。次のコマンドでMySQLのステータスを確認できます。
bashsudo systemctl status mysql
出力に「active (running)」と表示されていれば、MySQLは正常に動作しています。もし停止している場合は、以下のコマンドで起動できます。
bashsudo systemctl start mysql
4. MySQLのセキュリティ設定
MySQLには初期設定のままで使うとセキュリティ上のリスクがあるため、mysql_secure_installation
スクリプトを実行して基本的なセキュリティ設定を行います。
bashsudo mysql_secure_installation
このコマンドを実行すると、以下のような一連の質問が表示されます。
- MySQLのrootユーザーのパスワード設定
- パスワード強度チェックの有無
- 匿名ユーザーの削除
- リモートでのrootユーザーのログイン禁止
- テスト用データベースの削除
これらの質問に対して適切な回答を選び、MySQLのセキュリティを強化します。
5. MySQLへのログイン
MySQLがインストールされ、セキュリティ設定も完了したら、次にMySQLにログインします。root
ユーザーでログインするためには以下のコマンドを実行します。
bashsudo mysql -u root -p
このコマンドを実行すると、パスワードを求められます。先ほど設定したroot
ユーザーのパスワードを入力します。正しく入力すると、MySQLのコマンドラインインターフェイスにアクセスできます。
6. データベースの作成
MySQLにログインした後、データベースを作成することができます。例えば、「test_db」という名前のデータベースを作成する場合、次のコマンドを実行します。
sqlCREATE DATABASE test_db;
作成したデータベースを確認するには、以下のコマンドを実行します。
sqlSHOW DATABASES;
7. ユーザーの作成と権限の設定
新しいユーザーを作成し、そのユーザーに特定のデータベースへのアクセス権を付与することができます。例えば、「test_user」というユーザーを作成し、「test_db」データベースに対して全ての権限を付与する場合、次のコマンドを実行します。
sqlCREATE USER 'test_user'@'localhost' IDENTIFIED BY 'password';
GRANT ALL PRIVILEGES ON test_db.* TO 'test_user'@'localhost';
FLUSH PRIVILEGES;
これにより、test_user
ユーザーはtest_db
データベースに対して全ての操作ができるようになります。
8. MySQLの設定ファイルの編集
MySQLの設定を変更したい場合、設定ファイルを編集する必要があります。設定ファイルは通常、/etc/mysql/mysql.conf.d/mysqld.cnf
にあります。
bashsudo nano /etc/mysql/mysql.conf.d/mysqld.cnf
例えば、MySQLのポート番号を変更する場合や、バッファサイズの設定を変更する場合にここを編集します。編集が完了したら、MySQLサービスを再起動して変更を反映させます。
bashsudo systemctl restart mysql
9. MySQLのバックアップと復元
MySQLのデータをバックアップするには、mysqldump
コマンドを使用します。例えば、「test_db」データベースのバックアップを取る場合、次のコマンドを実行します。
bashmysqldump -u root -p test_db > /path/to/backup.sql
バックアップファイルを復元するには、次のようにmysql
コマンドを使います。
bashmysql -u root -p test_db < /path/to/backup.sql
10. MySQLのアンインストール
MySQLをアンインストールしたい場合は、以下のコマンドを実行します。
bashsudo apt remove --purge mysql-server mysql-client mysql-common mysql-server-core-* mysql-client-core-* sudo apt autoremove sudo apt autoclean
これでMySQLとその関連パッケージがシステムから完全に削除されます。
まとめ
以上が、Ubuntu 18.04にMySQLをインストールし、基本的な設定を行う手順です。MySQLは非常に強力なデータベース管理システムで、適切に設定すれば安全に運用することができます。セキュリティ設定をしっかり行い、バックアップや復元の手順も覚えておくと、データの保護ができます。