開発運用

AnsibleでWordPress自動インストール

最終更新： 2月 24, 2025
1 分の読み

WordPressをUbuntu上でAnsibleを使用して自動化インストールする方法について、詳細かつ包括的な記事を提供いたします。このプロセスを通じて、UbuntuサーバーにWordPressを効率的にインストールできるようになります。

Ansibleとは？

Ansibleは、システム管理を自動化するためのツールであり、特にインフラのセットアップや構成管理に優れています。プレイブック（Ansibleの設定ファイル）を使用して、複数のサーバーに対する操作を一元的に管理できます。これにより、手作業で行う設定を自動化し、ミスを減らし、迅速かつ効率的に作業を進めることができます。

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準備：UbuntuサーバーとAnsible

まず最初に、WordPressをインストールするUbuntuサーバーと、Ansibleを動作させるローカルまたは管理用サーバーを準備します。Ubuntuサーバーは、最低限、SSHが有効で、インターネット接続がある必要があります。

1. Ansibleのインストール

Ansibleは簡単にインストールできます。Ubuntuでのインストール手順は以下の通りです：

bash
sudo apt update
sudo apt install ansible

インストール後、Ansibleが正しくインストールされたか確認します：

bash
ansible --version

2. UbuntuサーバーへのSSH接続

AnsibleはSSHを通じてターゲットサーバーと通信します。そのため、UbuntuサーバーへのSSHアクセスを設定します。次のコマンドでSSH接続ができることを確認してください。

bash
ssh user@ubuntu-server-ip

ここで、userはUbuntuサーバーのユーザー名、ubuntu-server-ipはUbuntuサーバーのIPアドレスです。

Ansibleプレイブックの作成

次に、WordPressのインストールを自動化するAnsibleプレイブックを作成します。このプレイブックでは、必要なパッケージのインストール、設定、WordPressのダウンロードと設定などを行います。

1. プレイブックの作成

wordpress-setup.ymlというファイルを作成し、以下の内容を記述します。

yaml
---
- name: Set up WordPress on Ubuntu
  hosts: all
  become: yes
  tasks:
    - name: Update apt repository
      apt:
        update_cache: yes

    - name: Install required packages
      apt:
        name:
          - apache2
          - mysql-server
          - php
          - libapache2-mod-php
          - php-mysql
          - unzip
        state: present

    - name: Start and enable Apache2 service
      service:
        name: apache2
        state: started
        enabled: yes

    - name: Start and enable MySQL service
      service:
        name: mysql
        state: started
        enabled: yes

    - name: Create MySQL database for WordPress
      mysql_db:
        name: wordpress
        state: present

    - name: Create MySQL user for WordPress
      mysql_user:
        name: wordpress_user
        password: "securepassword"
        priv: "wordpress.*:ALL"
        state: present

    - name: Download WordPress
      get_url:
        url: https://wordpress.org/latest.zip
        dest: /tmp/wordpress.zip

    - name: Unzip WordPress
      unarchive:
        src: /tmp/wordpress.zip
        dest: /var/www/html/
        remote_src: yes

    - name: Set correct permissions for WordPress directory
      file:
        path: /var/www/html/wordpress
        owner: www-data
        group: www-data
        mode: '0755'
        recurse: yes

    - name: Configure WordPress wp-config.php
      template:
        src: wp-config.php.j2
        dest: /var/www/html/wordpress/wp-config.php
        mode: '0644'

    - name: Restart Apache service to apply changes
      service:
        name: apache2
        state: restarted

このプレイブックは以下の作業を実行します：

  1. 必要なパッケージ（Apache2、MySQL、PHPなど）のインストール
  2. ApacheとMySQLサービスの開始と有効化
  3. MySQLデータベースとユーザーの作成
  4. WordPressのダウンロードと展開
  5. 適切なファイルの権限設定
  6. wp-config.phpの設定ファイルのテンプレートを配置
  7. Apacheの再起動

2. wp-config.phpのテンプレート作成

wp-config.php.j2というテンプレートファイルを作成し、以下の内容を記述します。これは、Ansibleがwp-config.phpを生成するために使用します。

php

define('DB_NAME', 'wordpress');
define('DB_USER', 'wordpress_user');
define('DB_PASSWORD', 'securepassword');
define('DB_HOST', 'localhost');
define('DB_CHARSET', 'utf8');
define('DB_COLLATE', '');

$table_prefix  = 'wp_';

define('WP_DEBUG', false);

if ( ! defined('ABSPATH') )
    define('ABSPATH', dirname(__FILE__) . '/');

require_once(ABSPATH . 'wp-settings.php');

このテンプレートでは、WordPressが接続するMySQLデータベースの設定を行います。

3. プレイブックの実行

Ansibleプレイブックを実行するには、以下のコマンドを使用します：

bash
ansible-playbook -i inventory.ini wordpress-setup.yml

inventory.iniは、ターゲットサーバーのIPアドレスやホスト名を指定するインベントリファイルです。例えば、次のような内容になります。

ini
[wordpress_servers]
ubuntu-server-ip ansible_user=user ansible_ssh_private_key_file=path/to/private_key

このコマンドを実行することで、Ansibleは指定されたUbuntuサーバー上でWordPressを自動的にセットアップします。

インストール後の設定

WordPressのインストールが完了したら、WebブラウザでUbuntuサーバーのIPアドレスにアクセスし、WordPressの初期設定画面に進むことができます。データベース名、ユーザー名、パスワードなど、設定ファイルで指定した情報を入力してください。

まとめ

Ansibleを使用してUbuntuサーバーにWordPressを自動的にインストールする手順を詳しく説明しました。この自動化されたプロセスにより、インストールの時間を大幅に短縮し、手動によるミスを防ぐことができます。プレイブックを使ってインストール作業を繰り返し行うことができるため、同じ構成を複数のサーバーに適用する際にも便利です。

Ansibleを利用することで、WordPressのインストールは簡単かつ迅速に完了し、運用にかかるコストや時間を大幅に削減できます。

最終更新： 2月 24, 2025
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