開発運用

AnsibleでLaravelをデプロイ

最終更新： 2月 24, 2025
1 分の読み

LaravelアプリケーションをPHP環境でデプロイするためには、Ansibleを使って自動化する方法が非常に便利です。Ansibleは、IT環境の構築や管理を自動化するためのオープンソースツールで、サーバー設定をコードとして記述できるため、効率的なデプロイが可能になります。このガイドでは、LaravelをPHPとNginxを使用してセットアップし、Ansibleを使って自動的にデプロイする方法について詳しく説明します。

1. 前提条件の準備

まずは以下の環境が整っていることを確認します。

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  • Ubuntuサーバー: 開発または本番サーバーとして使用するUbuntuが必要です。
  • PHP 8.x以上: LaravelはPHPで動作するため、必要なPHPのバージョンをインストールします。
  • Nginx: 高速なウェブサーバーとしてNginxを使用します。
  • MySQL / PostgreSQL: Laravelはリレーショナルデータベースを使用するため、これらのいずれかをインストールします。
  • Ansible: 自動化ツールであるAnsibleをインストールしておきます。

2. Ansibleのインストール

まず、Ansibleをインストールします。Ubuntuのターミナルで以下のコマンドを実行してインストールします。

bash
sudo apt update
sudo apt install ansible

Ansibleがインストールされていることを確認するため、以下のコマンドでバージョンを確認します。

bash
ansible --version

3. インベントリファイルの作成

Ansibleでは、インベントリファイルを使って管理対象のサーバーを指定します。以下のようなhostsという名前のインベントリファイルを作成します。

ini
[webservers]
server_ip ansible_user=ubuntu

server_ipは、デプロイ先のサーバーのIPアドレスに置き換えます。

4. Ansibleプレイブックの作成

Ansibleのプレイブックは、サーバー設定を自動化するための一連のタスクを記述するYAML形式のファイルです。以下の手順でLaravelアプリケーションをNginxとPHPで設定するためのプレイブックを作成します。

4.1. 必要なパッケージのインストール

まずはPHP、Nginx、MySQL（またはPostgreSQL）をインストールします。この設定をlaravel_deploy.ymlというファイルに記述します。

yaml
---
- name: Laravelをセットアップする
  hosts: webservers
  become: yes
  tasks:
    - name: PHPと関連パッケージのインストール
      apt:
        name:
          - php
          - php-fpm
          - php-mbstring
          - php-xml
          - php-mysql
        state: present
        update_cache: yes

    - name: Nginxのインストール
      apt:
        name: nginx
        state: present

    - name: MySQLのインストール
      apt:
        name: mysql-server
        state: present

    - name: Gitのインストール
      apt:
        name: git
        state: present

    - name: Composerのインストール
      shell: curl -sS https://getcomposer.org/installer | php -- --install-dir=/usr/local/bin --filename=composer
      args:
        creates: /usr/local/bin/composer

4.2. Laravelのセットアップ

次に、Laravelのアプリケーションをサーバーにデプロイします。Gitでリポジトリをクローンし、Composerで依存関係をインストールします。

yaml
    - name: Laravelアプリケーションのクローン
      git:
        repo: 'https://github.com/your-repo/laravel-app.git'
        dest: /var/www/laravel
        version: master

    - name: Composerで依存関係をインストール
      shell: composer install --no-dev --optimize-autoloader
      args:
        chdir: /var/www/laravel

4.3. Nginxの設定

次に、Nginxの設定ファイルを作成します。Laravelアプリケーションが正しく動作するように、Nginxの設定を/etc/nginx/sites-availableに追加します。

yaml
    - name: Nginxの設定ファイルを作成
      template:
        src: nginx/laravel.conf.j2
        dest: /etc/nginx/sites-available/laravel
        owner: root
        group: root
        mode: '0644'

    - name: シンボリックリンクを作成
      file:
        src: /etc/nginx/sites-available/laravel
        dest: /etc/nginx/sites-enabled/laravel
        state: link

    - name: Nginxを再起動
      service:
        name: nginx
        state: restarted

nginx/laravel.conf.j2というテンプレートファイルを作成します。以下はその内容です。

nginx
server {
    listen 80;
    server_name your_domain_or_ip;

    root /var/www/laravel/public;
    index index.php index.html index.htm;

    location / {
        try_files $uri $uri/ /index.php?$query_string;
    }

    location ~ \.php$ {
        fastcgi_pass unix:/var/run/php/php8.0-fpm.sock;
        fastcgi_param SCRIPT_FILENAME $document_root$fastcgi_script_name;
        include fastcgi_params;
    }

    location ~ /\.ht {
        deny all;
    }
}

4.4. Laravelの環境設定

Laravelの.envファイルを設定し、データベースやその他の設定を行います。

yaml
    - name: Laravelの.envファイルを設定
      template:
        src: .env.j2
        dest: /var/www/laravel/.env
        owner: www-data
        group: www-data
        mode: '0644'

.env.j2ファイルをテンプレートとして作成します。

ini
APP_NAME=Laravel
APP_ENV=production
APP_KEY=base64:YOUR_APP_KEY
APP_DEBUG=false
APP_URL=http://your_domain_or_ip

DB_CONNECTION=mysql
DB_HOST=127.0.0.1
DB_PORT=3306
DB_DATABASE=laravel
DB_USERNAME=root
DB_PASSWORD=

CACHE_DRIVER=file
QUEUE_CONNECTION=sync
SESSION_DRIVER=cookie

5. デプロイの実行

以上の設定が完了したら、以下のコマンドでAnsibleプレイブックを実行して、Laravelアプリケーションをサーバーにデプロイします。

bash
ansible-playbook -i hosts laravel_deploy.yml

これで、指定したサーバーにLaravelアプリケーションがデプロイされ、Nginxで動作する準備が整います。

6. まとめ

Ansibleを使ったLaravelのデプロイ方法について説明しました。自動化ツールを使うことで、手動で設定する手間を省き、繰り返し行うタスクを効率化できます。特に複数のサーバーにデプロイする場合にAnsibleは非常に有効です。Nginxの設定やLaravelの環境設定などを自動化することで、開発者は本来の開発業務に集中することができるようになります。

最終更新： 2月 24, 2025
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