Javaは、広く利用されているプログラミング言語であり、UbuntuなどのLinuxディストリビューションに簡単にインストールすることができます。この記事では、UbuntuにJavaをインストールし、セットアップするための完全かつ包括的な手順を提供します。Javaのインストールには、OpenJDK(オープンソース版のJava開発キット)を使用します。Javaを使った開発や実行環境を構築するために必要な基本的な手順を以下に説明します。
1. システムの更新
最初に、Ubuntuのシステムが最新の状態であることを確認することが重要です。これにより、Javaをインストールする際に問題を避けることができます。以下のコマンドを使用して、システムを更新します。

bashsudo apt update sudo apt upgrade
これで、パッケージリストが最新のものに更新され、システム全体が最新の状態になります。
2. Javaのインストール
Ubuntuには、複数のJavaのバージョンが用意されています。最も広く使われているのはOpenJDKで、これをインストールする方法について説明します。
OpenJDKのインストール
Ubuntuの公式リポジトリからOpenJDKをインストールするには、以下のコマンドを使用します。まず、OpenJDKのバージョンを確認してインストールします。
bashsudo apt install openjdk-11-jdk
上記のコマンドでは、OpenJDK 11をインストールします。もし別のバージョン(例えば、OpenJDK 8やOpenJDK 17)をインストールしたい場合は、以下のようにバージョン番号を変更します。
bashsudo apt install openjdk-8-jdk # OpenJDK 8をインストール
sudo apt install openjdk-17-jdk # OpenJDK 17をインストール
インストールが完了したら、次のステップに進みます。
3. Javaのインストール確認
Javaが正しくインストールされたか確認するためには、次のコマンドを実行します。
bashjava -version
このコマンドを実行すると、インストールされたJavaのバージョンが表示されます。例えば、次のように表示されます。
pgsqlopenjdk version "11.0.10" 2021-01-19
OpenJDK Runtime Environment (build 11.0.10+9-post-Ubuntu-0ubuntu1.1)
OpenJDK 64-Bit Server VM (build 11.0.10+9-post-Ubuntu-0ubuntu1.1, mixed mode, sharing)
これにより、インストールされたJavaのバージョンが確認できます。
4. JAVA_HOMEの設定
Javaがインストールされた後、環境変数JAVA_HOME
を設定することが重要です。これにより、システム全体でJavaを適切に認識できるようになります。
JAVA_HOMEの場所を確認
インストールされたJavaのJAVA_HOME
のパスを確認するためには、以下のコマンドを実行します。
bashupdate-alternatives --config java
コマンドを実行すると、インストールされているJavaのバージョンとそのパスが表示されます。/usr/lib/jvm/
ディレクトリにインストールされているパスが表示されるので、そのパスをコピーしてJAVA_HOME
に設定します。
JAVA_HOMEを設定
JAVA_HOME
を設定するために、~/.bashrc
または~/.zshrc
ファイルに環境変数を追加します。以下のコマンドで編集します。
bashnano ~/.bashrc
ファイルの末尾に次の行を追加します。
bashexport JAVA_HOME="/usr/lib/jvm/java-11-openjdk-amd64"
export PATH=$JAVA_HOME/bin:$PATH
JAVA_HOME
のパスは、実際にインストールされたJavaのパスに置き換えてください。
設定を反映させるために、~/.bashrc
を再読み込みします。
bashsource ~/.bashrc
5. Javaのバージョンを切り替える
Ubuntuでは、複数のJavaバージョンをインストールすることができます。その場合、update-alternatives
コマンドを使って、使用するJavaのバージョンを簡単に切り替えることができます。
以下のコマンドを実行して、Javaのバージョンを切り替えます。
bashsudo update-alternatives --config java
コマンドを実行すると、インストールされているJavaのバージョンがリスト表示され、番号で選択できるようになります。使用したいバージョンの番号を入力して、Enterキーを押します。
6. Javaコンパイラ(javac)のインストール確認
Javaの開発には、コンパイラであるjavac
が必要です。javac
がインストールされているか確認するには、次のコマンドを実行します。
bashjavac -version
これにより、インストールされたjavac
のバージョンが表示されます。例えば、次のように表示されます。
nginxjavac 11.0.10
これで、Javaコンパイラが正常にインストールされていることを確認できます。
7. Javaアプリケーションの実行
Javaのインストールとセットアップが完了したら、簡単なJavaプログラムを作成して実行してみましょう。
プログラムの作成
HelloWorld.java
という名前で、次の内容のファイルを作成します。
javapublic class HelloWorld {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello, Java!");
}
}
このファイルを保存したら、次のコマンドでコンパイルします。
bashjavac HelloWorld.java
コンパイルが成功すると、HelloWorld.class
というバイトコードファイルが生成されます。
プログラムの実行
次に、以下のコマンドでプログラムを実行します。
bashjava HelloWorld
これにより、次の出力が表示されます。
Hello, Java!
これで、Javaのインストールと実行環境が正常にセットアップされたことが確認できました。
まとめ
UbuntuにJavaをインストールする手順を説明しました。OpenJDKのインストールから、JAVA_HOME
の設定、複数バージョンの切り替え、そしてJavaアプリケーションの実行までの流れを紹介しました。これらの手順を実行することで、Javaを使った開発環境が整い、Javaプログラミングを始める準備が整いました。