RailsアプリケーションをAZKで完全にデプロイする方法
Ruby on Railsは非常に強力で柔軟なフレームワークですが、デプロイは初心者にとって難易度が高いと感じることもあります。ここでは、AZKを使ってRailsアプリケーションを完全にデプロイする方法を説明します。AZKは、コンテナ技術を使って簡単にアプリケーションの環境をセットアップできるツールです。このガイドでは、AZKを用いてRailsアプリケーションを開発から本番環境までスムーズにデプロイできるように、ステップごとに解説します。
1. AZKのインストール
まず最初に、AZKをシステムにインストールする必要があります。AZKは、Ruby on Railsの開発環境を簡単にセットアップし、コンテナを利用してアプリケーションを管理するためのツールです。
AZKのインストール手順:
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公式サイトからAZKをダウンロード
AZKのインストールには、まず公式サイト(https://azk.io)にアクセスし、インストールパッケージをダウンロードします。ここで使用するOS(MacOS、Linux)に適したバージョンを選びます。 -
インストール実行
ダウンロードが完了したら、インストールファイルを実行します。コマンドラインを使ってインストールする場合は、以下のコマンドを実行します:bashcurl -sSL https://github.com/azukiapp/azk/releases/download/vX.X.X/azk-vX.X.X-linux-x86_64.tar.gz | tar xz -C /usr/local/bin -
インストール確認
インストールが成功したかどうかを確認するために、以下のコマンドを実行します:bashazk --version正常にインストールされていれば、AZKのバージョン情報が表示されます。
2. Railsプロジェクトの準備
次に、Railsプロジェクトを作成します。すでにRailsアプリケーションを持っている場合は、このステップをスキップできます。
新しいRailsアプリケーションの作成
Railsアプリケーションを作成するには、以下のコマンドを実行します:
bashrails new myapp
cd myapp
これで新しいRailsアプリケーションが作成され、プロジェクトディレクトリに移動しました。
3. AZKの設定ファイル作成
AZKを使ってRailsアプリケーションをコンテナ化するには、azk.jsonという設定ファイルをプロジェクトのルートディレクトリに作成する必要があります。このファイルには、アプリケーションがどのように動作するか、どのサービスが必要かなどの情報が記載されます。
azk.jsonの設定
azk.jsonをプロジェクトルートに作成し、以下のように設定を記述します:
json{
"version": "2",
"services": {
"rails": {
"image": "azukiapp/ruby",
"command": "rails server -b '0.0.0.0'",
"scale": 1,
"envs": {
"RAILS_ENV": "development"
},
"workdir": "/azk/#{manifest.dir}",
"mounts": [
"/azk/#{manifest.dir}:/azk/#{manifest.dir}",
"/azk/#{manifest.dir}/vendor:/azk/#{manifest.dir}/vendor"
]
},
"postgres": {
"image": "postgres:12",
"scale": 1,
"envs": {
"POSTGRES_USER": "rails",
"POSTGRES_PASSWORD": "password",
"POSTGRES_DB": "rails_development"
},
"wait": true
}
}
}
この設定ファイルでは、2つのサービスが定義されています:
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rails: Railsアプリケーション用のサービス。azukiapp/rubyというDockerイメージを使用し、Railsサーバを起動します。 -
postgres: PostgreSQLデータベースサービス。デフォルトのデータベース設定を環境変数で指定します。
4. AZK環境でのRailsアプリケーションの実行
AZKの設定が完了したら、次にRailsアプリケーションを起動します。
サービスの起動
以下のコマンドを実行して、Railsアプリケーションを起動します:
bashazk start
これで、AZKがRailsとPostgreSQLのコンテナを起動し、アプリケーションの実行環境が整います。
マイグレーションの実行
Railsのデータベースマイグレーションを実行するために、次のコマンドを実行します:
bashazk run rails db:create azk run rails db:migrate
これでデータベースが作成され、マイグレーションが適用されます。
5. 開発環境でのアプリケーションの確認
アプリケーションが正常に起動しているかを確認するために、ブラウザで以下のURLにアクセスします:
arduinohttp://localhost:3000
これで、Railsのウェルカムページが表示されれば、正常にデプロイされたことが確認できます。
6. 本番環境へのデプロイ
開発環境で問題がないことを確認したら、次に本番環境へのデプロイを行います。本番環境にデプロイする際は、以下の手順に従います:
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本番用の設定変更
azk.jsonの設定ファイルを本番用に変更します。たとえば、RAILS_ENVをproductionに変更します。json"rails": { "envs": { "RAILS_ENV": "production" } } -
本番用コンテナの作成と起動
本番環境用のコンテナを作成し、データベースをマイグレートします。bashazk start --env production azk run rails db:migrate -
本番サーバの確認
本番環境でRailsアプリケーションが正常に動作しているかを確認するために、Webサーバにアクセスします。
7. 結論
AZKを使ってRailsアプリケーションをデプロイする方法は非常にシンプルで、コンテナ技術を利用することで環境構築や管理が容易になります。このガイドを通じて、AZKの基本的な設定から、開発環境と本番環境のデプロイまでの流れを理解していただけたでしょう。Railsアプリケーションをスムーズにデプロイできるようになれば、開発と運用の効率が大きく向上することでしょう。
以上が、AZKを使用してRailsアプリケーションを完全にデプロイする方法です。
