コンピューターを長期間使用していると、Cドライブ(システムドライブ)は多くの不要なファイルやデータで満たされ、動作が遅くなったり、ストレージ容量が不足したりすることがあります。これを解決するためには、Cドライブを定期的にクリーンアップすることが重要です。ここでは、Cドライブを完全かつ包括的に掃除する方法について詳しく説明します。
1. 不要なファイルの削除
まず最初に、Cドライブに保存されている不要なファイルを削除します。これには、不要なインストールファイル、キャッシュファイル、一時ファイル、ログファイルなどが含まれます。以下の方法で削除できます。

1.1 ディスククリーンアップツールの使用
Windowsには「ディスククリーンアップ」という内蔵ツールがあり、これを使用することで簡単に不要なファイルを削除できます。
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スタートメニューから「ディスククリーンアップ」を検索し、ツールを開きます。
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クリーンアップしたいドライブ(通常はCドライブ)を選択します。
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「システムファイルのクリーンアップ」をクリックし、さらに削除する項目を選びます。
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一時ファイル、キャッシュファイル、インターネット履歴などを選択し、「OK」をクリックして削除します。
1.2 一時ファイルとキャッシュの削除
多くのアプリケーションやウェブブラウザーは、データを一時的に保存します。これらのファイルは時間と共に蓄積され、ストレージを圧迫します。以下の手順で手動で削除できます。
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一時ファイルの削除
キーボードで「Windowsキー + R」を押し、「%temp%」と入力してEnterキーを押します。このフォルダには多くの一時ファイルが保存されています。すべて選択して削除します。 -
インターネットキャッシュの削除
ブラウザー(Chrome、Edge、Firefoxなど)の設定からキャッシュを削除できます。これにより、ブラウザーの動作が軽くなります。
1.3 アプリケーションのアンインストール
使っていないアプリケーションやプログラムをアンインストールすることも、Cドライブの容量を開放する効果的な方法です。
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スタートメニューを開き、「設定」 > 「アプリ」 > 「アプリと機能」を選択します。
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インストールされているアプリケーションのリストから不要なものを選び、「アンインストール」をクリックして削除します。
2. システムの復元ポイントとバックアップの管理
システムの復元ポイントやバックアップファイルは、Cドライブにかなりの容量を占めることがあります。これらを適切に管理することで、空き容量を増やすことができます。
2.1 システムの復元ポイントの削除
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「コントロールパネル」を開き、「システム」 > 「システムの保護」を選択します。
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「システムの復元」タブをクリックし、「設定」ボタンをクリックします。
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「システムの保護を無効にする」を選ぶか、古い復元ポイントを削除するオプションを選択します。
2.2 バックアップファイルの整理
バックアップを定期的に作成している場合、そのデータがCドライブに保存されていることがあります。バックアップファイルを別のドライブに移動するか、不要なバックアップを削除することで空き容量を確保できます。
3. 不要なシステムファイルの削除
Windowsには、システムの動作に必要ない一時的なシステムファイルやキャッシュが蓄積されることがあります。これらを削除することで、Cドライブをクリーンアップできます。
3.1 Windows Updateのキャッシュを削除
Windows Updateは時折大きなファイルをダウンロードします。これらの更新ファイルを削除することで、かなりの容量を空けることができます。
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「ディスククリーンアップツール」を再度使用し、「Windows Updateのクリーンアップ」オプションを選択します。
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「OK」をクリックして不要な更新ファイルを削除します。
3.2 ハイバネーションファイル(hiberfil.sys)の削除
ハイバネーション機能を使用していない場合、Cドライブに「hiberfil.sys」という大きなファイルが作成されていることがあります。このファイルを削除すると、かなりの容量を確保できます。
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「コマンドプロンプト」を管理者権限で開きます(スタートメニューで「cmd」を検索し、右クリックで「管理者として実行」)。
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コマンドラインで次のコマンドを入力し、Enterキーを押します:
nginxpowercfg -h off
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この操作により、ハイバネーション機能が無効になり、hiberfil.sysファイルが削除されます。
4. 不要なユーザーデータの削除
ユーザーアカウントに保存されている不要なファイルやフォルダを削除することも、Cドライブを整理する方法のひとつです。
4.1 ダウンロードフォルダの整理
ダウンロードフォルダにはインターネットからダウンロードしたファイルが多く保存されがちです。不要なファイルを定期的に削除することで、Cドライブの容量を節約できます。
4.2 大きなファイルを探して削除
「ファイルエクスプローラー」で「サイズ順」に並べ替え、大きなファイルを見つけて削除することができます。特に動画やインストールファイルなど、容量が大きいものがCドライブに保存されていることが多いです。
5. ディスクのデフラグと最適化
Cドライブのデータが断片化していると、アクセス速度が遅くなることがあります。デフラグ(断片化の解消)を行うことで、Cドライブのパフォーマンスを改善することができます。
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スタートメニューから「ディスクの最適化」を検索し、ツールを開きます。
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最適化するドライブ(Cドライブ)を選び、「最適化」をクリックします。
6. 不要なスタートアッププログラムの無効化
Cドライブにインストールされているアプリケーションの中には、PCの起動時に自動的に起動するものがあります。これらのプログラムを無効にすることで、起動時間を短縮し、Cドライブのパフォーマンスを向上させることができます。
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「タスクマネージャー」を開き、「スタートアップ」タブを選択します。
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不要なプログラムを選んで右クリックし、「無効にする」を選択します。
7. 高度なクリーンアップ方法
最後に、システムの深層部分にある不要なファイルを削除するために、サードパーティ製のクリーンアップツールを使用することも検討できます。これらのツールは、Windowsの標準機能では削除できないファイルも検出して削除してくれるため、より徹底的なクリーンアップが可能です。代表的なツールとしては、CCleanerやBleachBitなどがあります。
結論
Cドライブのクリーンアップは、システムのパフォーマンスを向上させるために非常に重要です。不要なファイルを定期的に削除し、システムの最適化を行うことで、PCをより快適に使用できるようになります。上記の方法を実践することで、Cドライブの容量を効率的に管理し、コンピュータのパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。