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Cisco パスワードリカバリー手順

Ciscoのルーターやスイッチのパスワードをリカバリーする方法は、ネットワーク管理者にとって非常に重要なスキルです。特に、ルーターやスイッチにアクセスできなくなった場合に、迅速にパスワードをリセットして機器を再設定することが求められます。ここでは、Cisco機器におけるパスワードリカバリーの手順を完全かつ包括的に解説します。

1. パスワードリカバリーの前提条件

Cisco機器のパスワードリカバリーを実行する前に、いくつかの基本的な点を理解しておく必要があります。

  • 物理的アクセス: パスワードリカバリーの手順には、ルーターやスイッチに対する物理的なアクセスが必要です。特にコンソールケーブルを使用して、機器と直接接続する必要があります。
  • リカバリーモードへのアクセス: Ciscoのパスワードリカバリーを行うには、通常の起動プロセスの中で特定のキーを押すことで「ブートモード」に入る必要があります。

2. パスワードリカバリーの手順

Cisco機器のパスワードリカバリーの手順は、以下の通りです。

2.1 コンソールケーブルでの接続

まず、Cisco機器のコンソールポートとPCをコンソールケーブルで接続します。PC側では、ターミナルエミュレータソフトウェア(例えばTera TermやPuTTYなど)を使用して、接続します。

2.2 ルーターまたはスイッチの電源を切る

機器の電源を切り、次に電源を再投入します。

2.3 ブートモードに入る

電源を再投入したら、すぐにCtrl + Breakキー(またはCtrl + Cキー)を押します。これにより、機器は通常の起動プロセスをスキップして、ローディング画面を表示します。この操作により、ブートモードに入ることができます。

2.4 プロンプトに「switch:」または「router:」と表示される

ブートモードに入ると、コンソールに「switch:」や「router:」のようなプロンプトが表示されます。この状態で、次の手順に進みます。

2.5 設定ファイルの読み込みをスキップ

次に、設定ファイルを読み込むのをスキップするために、以下のコマンドを入力します。

nginx
flash_init

このコマンドを入力することで、フラッシュメモリを初期化し、保存されている設定ファイルの読み込みを防ぐことができます。

2.6 設定のバイパス

次に、以下のコマンドを入力して設定のバイパスを行います。

nginx
load_helper

これにより、後で設定をリカバリーするための準備が整います。

2.7 パスワードの変更

設定ファイルを読み込まない状態で、次に実行するコマンドは次の通りです。

arduino
rename flash:config.text flash:config.old

このコマンドを入力することで、現在の設定ファイルをバックアップとしてリネームします。続いて、ルーターやスイッチを再起動することで、新たに設定が必要です。

2.8 設定ファイルのリストア

設定ファイルをバックアップした後、次に新しい設定を適用する必要があります。再度機器を再起動し、設定の変更が反映されたことを確認します。

3. まとめ

Cisco機器のパスワードリカバリー手順は、少し手間がかかるものの、ネットワーク管理者にとっては非常に重要な作業です。物理的なアクセスと、適切なキー操作を駆使して、設定ファイルの読み込みやリネームを行い、最終的に新しいパスワードを設定することが求められます。

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