Drupal 9のインストールガイドを日本語で完全かつ包括的に説明します。Drupalは、オープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)であり、ウェブサイトやアプリケーションの構築に広く利用されています。Drupal 9はその最新バージョンであり、多くの新機能や改良が加えられています。このガイドでは、Drupal 9をローカル開発環境または本番サーバーにインストールするための手順を説明します。
必要な要件
Drupal 9をインストールする前に、いくつかの要件を確認する必要があります。以下はDrupal 9の最小システム要件です。

- ウェブサーバー: Apache、Nginx、または他のウェブサーバー
- PHP: PHP 7.4以上(推奨PHP 8.0以上)
- データベース: MySQL 5.7以上、MariaDB 10.3以上、またはPostgreSQL 9.6以上
- メモリ: 最低512MB以上のRAM(推奨1GB以上)
- ディスク容量: 最低200MBの空きディスク容量(依存するモジュールやテーマによって増加する場合があります)
インストールの準備
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ウェブサーバーのセットアップ:
- ローカル開発環境には、XAMPPやMAMPなどのツールを使用するのが便利です。これにより、Apache、MySQL、PHPがまとめてインストールされ、手軽にDrupalを試すことができます。
- 本番環境では、通常、ApacheやNginxを使用します。これらのサーバーに適切な設定がされていることを確認してください。
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データベースの作成:
- データベースを作成するには、MySQLまたはMariaDBを使用します。phpMyAdminなどの管理ツールを使うと簡単です。以下はMySQLを使ってデータベースを作成する方法です。
- MySQLにログインする:
css
mysql -u root -p
- 新しいデータベースを作成する:
pgsql
CREATE DATABASE drupal9;
- 作成したデータベースにアクセスする:
nginx
USE drupal9;
- MySQLにログインする:
- データベースを作成するには、MySQLまたはMariaDBを使用します。phpMyAdminなどの管理ツールを使うと簡単です。以下はMySQLを使ってデータベースを作成する方法です。
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Drupal 9のダウンロード:
- Drupal 9の公式サイト(https://www.drupal.org/download)から最新のDrupal 9をダウンロードします。ダウンロードが完了したら、ウェブサーバーのドキュメントルートに展開します。
インストール手順
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Drupal 9ファイルの配置:
ダウンロードしたDrupalのアーカイブを解凍し、ウェブサーバーのドキュメントルート(例えば、XAMPPの場合はhtdocs
フォルダ)に配置します。配置後、ブラウザを使ってそのディレクトリにアクセスします。 -
インストールウィザードの開始:
ウェブブラウザでDrupalのインストールページにアクセスします。URLは通常、http://localhost/drupal9
のようになります。 -
インストール言語の選択:
インストールウィザードが開始されると、最初にインストール言語を選択する画面が表示されます。日本語を選択して「保存して続ける」をクリックします。 -
データベースの設定:
次に、データベース接続情報を入力します。先ほど作成したデータベース情報を入力します。- データベースの種類: MySQLまたはMariaDB
- データベース名:
drupal9
(作成したデータベース名) - データベースのユーザー名: MySQLのユーザー名(通常は
root
) - データベースのパスワード: MySQLのパスワード(設定している場合)
入力後、「保存して続ける」をクリックします。
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サイトの設定:
サイト名、管理者アカウントのユーザー名、パスワード、メールアドレスを入力します。これらの情報は、サイトの設定や管理者アカウントに必要です。 -
インストールの完了:
設定が完了すると、Drupalが自動的にデータベースを設定し、必要なテーブルを作成します。これが完了すると、インストールが成功した旨のメッセージが表示され、サイトにアクセスできるようになります。
初期設定
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モジュールのインストール:
Drupal 9には多くの便利なモジュールがあります。インストール後は、必要なモジュールを有効にすることができます。例えば、「Admin Toolbar」や「Pathauto」など、管理画面を使いやすくするモジュールをインストールすると便利です。 -
テーマの設定:
デフォルトでは「Olivero」というテーマが使用されていますが、サイトのデザインを変更したい場合は、別のテーマをインストールして有効化できます。テーマのインストールは、管理画面から「外観」→「テーマ」→「新しいテーマをインストール」で行えます。 -
コンテンツタイプの作成:
Drupalでは、コンテンツタイプ(記事やページなど)を作成できます。管理画面から「構成」→「コンテンツタイプ」→「コンテンツタイプを追加」を選択し、必要なフィールドや設定を行います。
Drupalの更新
Drupalのセキュリティアップデートや新機能がリリースされることがあります。インストール後、定期的にDrupal本体や使用中のモジュール、テーマを更新することをお勧めします。
更新は管理画面の「レポート」→「更新」で行うことができ、利用可能な更新がある場合には通知が表示されます。
結論
以上が、Drupal 9をインストールするための基本的な手順です。インストールが完了すれば、サイトを自由にカスタマイズし、コンテンツを追加していくことができます。Drupalは非常に柔軟で拡張性の高いCMSであり、多くのサイト構築に対応できます。管理者として、セキュリティやパフォーマンスの最適化を行いながら、プロジェクトを進めていきましょう。