Excel 2019における「時間と日付の関数」についての完全な解説を以下に提供します。この解説は、時間や日付に関連するさまざまな関数とその使用方法について、初心者から上級者まで理解できるように詳しく説明します。
1. Excelの時間と日付の基本
Excelでは、日付や時間の操作が非常に重要で、さまざまな計算や分析に使用されます。Excelでは、日付はシリアル値として格納され、時間は小数として格納されます。例えば、1は1900年1月1日を意味し、0.5は12:00 PMを示します。この基本的な理解を持って、次に紹介する関数を学ぶことが重要です。

2. 日付と時間に関する主要な関数
Excelには、日付や時間を操作するための多くの組み込み関数があります。以下では、主要な関数をいくつか紹介します。
2.1 TODAY関数
TODAY
関数は、現在の日付を返します。この関数は引数を必要とせず、常にシステムの日付を表示します。
excel=TODAY()
2.2 NOW関数
NOW
関数は、現在の日付と時間を返します。これも引数は必要なく、システムの現在時刻を取得できます。
excel=NOW()
2.3 DATE関数
DATE
関数は、指定した年、月、日から日付を生成します。引数として年、月、日を指定する必要があります。
excel=DATE(2025, 2, 26)
この例では、2025年2月26日の日付が返されます。
2.4 TIME関数
TIME
関数は、時、分、秒を指定して時間を作成します。引数として、時、分、秒を指定します。
excel=TIME(14, 30, 0)
この関数は、14時30分0秒の時間を返します。
2.5 DAY関数
DAY
関数は、指定した日付から「日」部分を取得します。
excel=DAY(A1)
A1セルに入力された日付から日を抽出します。
2.6 MONTH関数
MONTH
関数は、指定した日付から「月」部分を取得します。
excel=MONTH(A1)
A1セルに入力された日付から月を抽出します。
2.7 YEAR関数
YEAR
関数は、指定した日付から「年」部分を取得します。
excel=YEAR(A1)
A1セルに入力された日付から年を抽出します。
2.8 HOUR関数
HOUR
関数は、指定した時刻から「時」部分を抽出します。
excel=HOUR(A1)
A1セルに入力された時間から時の部分を抽出します。
2.9 MINUTE関数
MINUTE
関数は、指定した時刻から「分」部分を抽出します。
excel=MINUTE(A1)
A1セルに入力された時間から分の部分を抽出します。
2.10 SECOND関数
SECOND
関数は、指定した時刻から「秒」部分を抽出します。
excel=SECOND(A1)
A1セルに入力された時間から秒の部分を抽出します。
3. 日付や時間の計算
日付や時間の計算を行うために、Excelではさまざまな方法を使って加算、減算、差を求めることができます。以下にいくつかの例を示します。
3.1 日付の加算
日付に日数を加算するには、単純に日数を加えることができます。
excel=A1 + 10
この式は、A1セルの日付に10日を加えます。
3.2 時間の加算
時間に分や時間を加算することも可能です。
excel=A1 + TIME(2, 0, 0)
この式は、A1セルに2時間を加算します。
3.3 日付の差
2つの日付の差を求めるには、単純に引き算をします。
excel=A1 - B1
この式は、A1とB1の日付の差を日数として返します。
3.4 時間の差
2つの時刻の差を求めるには、同様に引き算を行います。
excel=A1 - B1
この式は、A1とB1の時間の差を表示します。
4. 高度な時間と日付の操作
4.1 NETWORKDAYS関数
NETWORKDAYS
関数は、指定した2つの日付の間の営業日数(通常、土日を除いた日数)を計算します。
excel=NETWORKDAYS(A1, B1)
A1とB1の間の営業日数が返されます。
4.2 WORKDAY関数
WORKDAY
関数は、指定した開始日から指定した営業日数後の日付を返します。
excel=WORKDAY(A1, 5)
A1の日付から5営業日後の日付を返します。
4.3 EDATE関数
EDATE
関数は、指定した日付から指定した月数前または後の日付を返します。
excel=EDATE(A1, 3)
この式は、A1の日付から3ヶ月後の日付を返します。
4.4 DATEDIF関数
DATEDIF
関数は、2つの日付の差を年、月、または日で計算します。
excel=DATEDIF(A1, B1, "Y")
この式は、A1とB1の日付の間の年数を返します。月数や日数も指定できます。
5. 時間のフォーマットと表示
Excelでは、セルの表示形式を変更することで、時間や日付の表示方法をカスタマイズできます。例えば、次のように表示形式を変更できます。
- 日付形式:
yyyy/mm/dd
、dd-mmm-yyyy
など - 時間形式:
hh:mm:ss
、hh:mm AM/PM
など
フォーマットの変更方法
- セルを選択します。
- 右クリックして「セルの書式設定」を選択します。
- 「表示形式」タブを選び、日付または時間の形式を選択します。
まとめ
Excelの時間と日付に関する関数は、データの管理や分析において非常に強力なツールです。これらの関数を使いこなすことで、複雑な計算やスケジュールの管理が簡単に行えます。この記事で紹介した関数を活用し、日付や時間を扱う作業を効率化しましょう。