Excel検索と置換の基本

Excel（エクセル）は、ビジネスや日常生活で広く使用されている強力なツールであり、数値データの管理や分析に非常に役立ちます。特に、データの検索や置換を行うための「検索と置換」機能は、Excelを使いこなす上で非常に重要な要素となります。この機能を活用することで、膨大なデータを効率的に処理することができ、作業を大幅にスピードアップできます。ここでは、Excelで使用できる代表的な「検索」および「置換」関数について、具体的な使用方法とともに解説します。

1. VLOOKUP（ブイ・ルックアップ）関数

VLOOKUP関数は、指定された検索値を検索し、同じ行にある他の列の値を返す関数です。この関数は、複数のデータの中から特定の情報を探し出すために使われます。

書式

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VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索の型)

• 検索値: 検索する値（例えば、社員番号や商品コード）。
• 範囲: 検索対象となるデータの範囲。
• 列番号: 結果として返したいデータが含まれている列の番号。
• 検索の型: 完全一致を求める場合は「FALSE」、近似一致を求める場合は「TRUE」。

使用例

社員番号（検索値）を基に、社員名を返す場合、次のように設定します。

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VLOOKUP(A2, B2:C10, 2, FALSE)

この場合、A2セルの社員番号をB2からC10の範囲で検索し、見つかった行の2番目の列（社員名）を返します。

2. HLOOKUP（エイチ・ルックアップ）関数

HLOOKUP関数は、VLOOKUP関数の横バージョンです。行を横に検索し、指定された列から結果を返します。

書式

scss
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HLOOKUP(検索値, 範囲, 行番号, 検索の型)

• 検索値: 検索する値。
• 範囲: 横方向に並んだデータの範囲。
• 行番号: 結果として返したいデータが含まれている行の番号。
• 検索の型: 完全一致を求める場合は「FALSE」、近似一致を求める場合は「TRUE」。

使用例

商品のコード（検索値）を基に、横方向に並んだ価格リストから価格を返す場合、次のように設定します。

php
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HLOOKUP(D2, B2:F5, 3, FALSE)

D2セルの商品のコードをB2からF5の範囲で検索し、見つかった列の3番目の行（価格）を返します。

3. INDEX（インデックス）関数とMATCH（マッチ）関数

INDEX関数とMATCH関数を組み合わせて、より柔軟で強力な検索が可能です。VLOOKUPやHLOOKUPの制限を超えた検索ができ、特にデータ範囲が広くなるほどその効果を発揮します。

INDEX関数の書式

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INDEX(範囲, 行番号, 列番号)

• 範囲: データが含まれている範囲。
• 行番号: 返したいデータがある行番号。
• 列番号: 返したいデータがある列番号。

MATCH関数の書式

scss
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MATCH(検索値, 範囲, 検索の型)

• 検索値: 検索する値。
• 範囲: 検索対象の範囲。
• 検索の型: 完全一致を求める場合は「0」、近似一致を求める場合は「1」または「-1」。

使用例

例えば、商品名を基に価格を返す場合、次のようにINDEXとMATCHを組み合わせて使用します。

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INDEX(B2:B10, MATCH("商品名", A2:A10, 0))

ここでは、A列に商品名、B列に価格が記録されている場合に、指定した商品名の価格を返します。

4. SEARCH（サーチ）関数とFIND（ファインド）関数

SEARCH関数とFIND関数は、文字列の中から特定の文字を検索するための関数です。両者の主な違いは、大文字と小文字を区別するかどうかです。

SEARCH関数の書式

scss
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SEARCH(検索する文字列, 対象文字列, 開始位置)

• 検索する文字列: 検索したい文字列。
• 対象文字列: 検索対象の文字列。
• 開始位置: 検索を開始する位置（省略可能、デフォルトは1）。

FIND関数の書式

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FIND(検索する文字列, 対象文字列, 開始位置)

FIND関数は、SEARCH関数と似ていますが、大文字と小文字を区別して検索します。

使用例

例えば、文字列内で特定の単語「Apple」が含まれているかどうかを調べる場合、次のように使用します。

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SEARCH("Apple", A2)

A2セルの文字列内で「Apple」が何番目に登場するかを返します。

5. REPLACE（リプレイス）関数とSUBSTITUTE（サブスティチュート）関数

これらの関数は、指定した文字列を置換するために使用します。REPLACE関数は特定の位置から指定した文字数を置換するのに対し、SUBSTITUTE関数は指定した文字列を置換します。

REPLACE関数の書式

scss
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REPLACE(旧文字列, 開始位置, 置換文字数, 新文字列)

• 旧文字列: 置換対象の文字列。
• 開始位置: 置換を開始する位置。
• 置換文字数: 置換する文字数。
• 新文字列: 置換後の文字列。

SUBSTITUTE関数の書式

scss
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SUBSTITUTE(旧文字列, 検索文字列, 新文字列, 置換する回数)

• 旧文字列: 置換対象の文字列。
• 検索文字列: 置換したい文字列。
• 新文字列: 新しく置換する文字列。
• 置換する回数: 何回目の検索文字列を置換するか（省略可）。

使用例

A列に記録された住所から「旧住所」という文字を「新住所」に置き換える場合、次のように使用します。

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SUBSTITUTE(A2, "旧住所", "新住所")

これにより、A2セル内の「旧住所」がすべて「新住所」に置き換わります。

結論

Excelの「検索と置換」機能を活用することで、膨大なデータの管理が格段に効率的になります。VLOOKUPやHLOOKUPなどの関数を使ってデータを検索したり、REPLACEやSUBSTITUTE関数で不要な情報を置換したりすることができます。これらの関数を駆使することで、作業時間を大幅に短縮し、データ処理の精度を向上させることができます。