Facebook(フェイスブック)は、世界中で広く使用されているSNSの一つであり、個人のプライバシーに対する関心が年々高まっています。その中でも特に注目されているのが「友達リストの非表示設定」です。他人に自分の友達を見せたくない、特定の人からプライバシーを守りたいというニーズは非常に多く、それに応えるかたちでFacebookは詳細なプライバシー設定機能を提供しています。本稿では、Facebook上で友達リストを完全に非表示にする方法を、デスクトップ版とモバイルアプリ版の両方に分けて、最新の手順に基づき詳細かつ包括的に解説します。また、非表示設定による影響や限界、そして応用的な使い方についても掘り下げて考察します。
Facebookで友達リストを非表示にする必要性
現代のデジタル社会では、個人情報の可視化がもたらすリスクが多数存在します。Facebookでは、初期設定のままだと友達リストが公開されており、知人や第三者、時にはスパムアカウントにまで閲覧される可能性があります。友達リストが公開されていると以下のようなリスクが考えられます:

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ストーカー行為や不正な接触
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個人情報の特定や悪用
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他者を通じた詐欺やなりすまし
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会社・同僚・家族との不要な誤解
これらのリスクを最小限に抑えるためにも、Facebookの友達リストを非表示にすることは非常に有効な手段です。
デスクトップ(パソコン)版Facebookでの設定手順
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Facebookにログイン
ブラウザ(Google Chrome、Safari、Firefoxなど)でFacebook(https://www.facebook.com)にアクセスし、自分のアカウントにログインします。 -
プロフィールページに移動
画面上部にある自分の名前またはプロフィール画像をクリックして、個人のプロフィールページへ移動します。 -
「友達」セクションを表示
プロフィールページのメニューにある「友達」タブをクリックします。 -
右上の「…」メニューをクリック
「友達」セクションの右上にある「…」(三点リーダー)をクリックし、「プライバシー設定を編集」を選択します。 -
「友達リストのプライバシー設定」を変更
「友達リスト」の横にあるプルダウンメニュー(初期設定では「公開」になっている場合が多い)をクリックし、以下のいずれかを選択します:
選択肢 | 説明 |
---|---|
公開 | 全員が閲覧可能 |
友達 | あなたの友達のみが閲覧可能 |
自分のみ | あなた自身以外は誰も閲覧できない |
カスタム | 特定の人にのみ表示・非表示設定が可能 |
完全に非表示にしたい場合は、「自分のみ」を選択してください。
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変更を保存
プルダウンメニューを閉じると自動的に保存されます。これで完了です。
スマートフォンアプリでの設定方法(iOS / Android共通)
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Facebookアプリを起動しログイン
iPhoneまたはAndroidでFacebookアプリを開き、アカウントにログインします。 -
右下(または右上)の三本線メニュー(≡)をタップ
メニュー画面から「プロフィールを見る」を選択し、個人ページへ進みます。 -
「友達」セクションに移動
プロフィール上に表示されている「友達」をタップします。 -
右上の「鉛筆マーク」(編集アイコン)をタップ
設定アイコン(鉛筆または歯車)をタップし、「プライバシー設定を編集」へ進みます。 -
「友達リストの表示範囲」を変更
デスクトップ版と同様に、表示される選択肢から「自分のみ」を選びます。 -
保存
選択後は自動的に保存されます。これでスマホアプリからの設定も完了です。
注意点と補足
一部の情報は他人に見られる可能性がある
Facebookの仕様上、たとえ自分の友達リストを「自分のみ」に設定していても、共通の友達は他人から確認される可能性があります。つまり、あるユーザーがあなたと共通の友達を持っている場合、その共通の友達が相手に表示されることがあります。
タグ付けやコメント欄に注意
友達があなたをタグ付けした場合や、あなたが他の人の投稿にコメント・いいねをした場合、その行動を通じてあなたの存在が見られることがあります。友達リストを非表示にしても、これらのアクティビティは制御できないため、慎重な使用が求められます。
表:各プライバシー設定の違い
プライバシー設定 | 表示対象 | 推奨用途 |
---|---|---|
公開 | 全世界 | 宣伝目的のアカウント向け |
友達 | 自分の友達のみ | 通常の使い方 |
自分のみ | あなただけ | 完全な非表示が必要な場合 |
カスタム | 指定された人またはグループ | 限定的に公開したい場合 |
Facebookのアルゴリズムとプライバシーの関係
Facebookのニュースフィードや「知り合いかも」機能には、友達リストが活用されています。リストを非表示にすることで、Facebook内での自動的なつながり提案が制限される可能性があります。これは、望ましくない接触を防ぐ利点であると同時に、ビジネス的なネットワーク拡大を求める場合には障害となることもあります。
より高度なプライバシー対策:リスト管理とブロック機能
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友達リストのカスタム管理:Facebookでは「親しい友達」や「知人」といったカスタムリストを作成できます。これにより、投稿の公開範囲を細かくコントロールできます。
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制限リストへの追加:特定の友達に対しては「制限リスト」に追加することで、自分の投稿を見せないことが可能です。
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ブロック機能の活用:どうしても避けたい相手がいる場合、直接そのユーザーをブロックすることで、完全に接触を断つことができます。
プライバシー保護のための習慣的対策
Facebookに限らず、SNSにおけるプライバシー保護のためには日々の習慣が重要です:
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定期的なプライバシー設定の見直し
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知らない人からの友達リクエストには注意
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タグ付けされた投稿の事前承認をオンにする
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公開投稿の範囲確認を習慣化する
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位置情報の自動付与をオフにする
結論
Facebook上での友達リスト非表示は、個人のプライバシーを保護するうえで非常に効果的な方法です。デスクトップ版とモバイルアプリ版の両方から簡単に設定でき、「自分のみ」に設定することで、第三者に自分の交友関係を知られることを防ぐことが可能になります。
しかし、完全な匿名性や可視性の完全遮断を保証するものではないため、非表示設定に加えて日常的な注意とSNSの利用習慣が必要不可欠です。Facebookの仕様は定期的に変更されるため、最新の情報を常にチェックし、自分の情報がどのように表示されているかを把握しておくことが重要です。
日本のユーザーは世界でも最も情報リテラシーが高く、他人への配慮やプライバシーへの意識も非常に優れています。そのような読者の皆様にとって、本記事がFacebookのより安全かつ快適な利用に貢献することを願ってやみません。