FortiGateのファームウェアをアップグレード(更新)することは、セキュリティ機能やパフォーマンスの改善、バグ修正、新機能の追加などを目的とした重要な手順です。FortiGateは企業向けのネットワークセキュリティ機器であり、そのファームウェアのアップデートは、デバイスの最適な動作を維持するために欠かせません。本記事では、FortiGateファームウェアの更新方法について、ステップバイステップで説明します。
1. ファームウェアアップグレードの前に確認すべきこと
アップグレードを実行する前に、いくつかの重要な確認作業があります。

1.1. 現在のファームウェアバージョンの確認
まず、現在のFortiGateデバイスのファームウェアバージョンを確認します。これにより、どのバージョンにアップグレードする必要があるのかが明確になります。以下の手順で確認できます。
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FortiGateの管理インターフェースにログインします。
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ダッシュボードに移動し、「System Information」セクションを確認します。
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現在のファームウェアバージョンが表示されるので、それをメモしておきます。
1.2. バックアップの実施
ファームウェアのアップグレード中に問題が発生した場合に備え、設定のバックアップを取ることが非常に重要です。バックアップを取る手順は次の通りです。
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管理インターフェースにログインします。
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「System」→「Maintenance」→「Backup & Restore」へ移動します。
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「Backup」ボタンをクリックして設定ファイルを保存します。保存先は安全な場所にしてください。
1.3. 新しいファームウェアの確認
FortiGateのファームウェアはFortinetの公式サイトで提供されています。最新のファームウェアを確認し、アップグレードするバージョンが自分の環境に適しているかどうかを確認します。
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Fortinetの公式サイトにアクセスします。
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「Support」セクションに移動し、「Firmware Images」や「Download Center」からデバイスに適した最新のファームウェアを探します。
2. ファームウェアアップグレードの手順
2.1. ファームウェアのダウンロード
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FortiGateの管理インターフェースにログインします。
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「System」→「Firmware」へ移動します。
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最新のファームウェアバージョンを選択し、「Download」ボタンをクリックして、ファームウェアをローカルPCにダウンロードします。
2.2. アップグレードの開始
ファームウェアがダウンロードできたら、アップグレードを開始します。
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ダウンロードしたファームウェアファイルを管理インターフェースにアップロードします。
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「Upgrade」ボタンをクリックして、アップグレードを実行します。
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アップグレードプロセスが完了するまで待機します。アップグレード中は、FortiGateが再起動するため、操作を中断しないように注意してください。
2.3. アップグレードの完了後
アップグレードが完了した後は、以下の確認作業を行います。
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FortiGateが正常に再起動したことを確認します。
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新しいファームウェアのバージョンが反映されているかを確認します。「System Information」セクションで、新しいバージョンが表示されていることを確認できます。
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設定が正常に動作しているか、ネットワーク接続が安定しているかをテストします。
3. トラブルシューティング
ファームウェアのアップグレード後に問題が発生した場合、次の点を確認します。
3.1. アップグレードが完了しない場合
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FortiGateがアップグレード中にフリーズした場合、再起動して再度アップグレードを試みます。
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再起動後も問題が解決しない場合は、バックアップした設定を元に戻して再度試行します。
3.2. 設定が反映されない場合
アップグレード後に設定が正しく反映されていない場合、再度バックアップから設定を復元します。設定ファイルをインポートするには、「Backup & Restore」セクションで「Restore」ボタンを使用します。
4. 結論
FortiGateのファームウェアアップグレードは、セキュリティの向上や新機能の導入に必要不可欠な作業です。正しい手順を踏むことで、アップグレード後も安定した運用を続けることができます。また、アップグレード前に必ず設定のバックアップを行い、トラブル発生時に備えてください。
定期的にファームウェアを最新の状態に保つことは、ネットワークのセキュリティを強化するために非常に重要です。