GitとGitoliteのインストールガイド

GitとGitoliteのインストールと設定は、Ubuntuでバージョン管理システムを利用するための重要な手順です。これらを適切に設定することで、ソフトウェア開発やプロジェクトの管理がスムーズに行えるようになります。本記事では、GitのインストールからGitoliteのセットアップまでをステップバイステップで説明します。

1. Gitのインストール

まず、GitをUbuntuにインストールします。Gitはソースコードのバージョン管理を行うためのツールであり、分散型のバージョン管理システムです。

Gitをインストールする手順：

1. ターミナルを開きます。

2. 次のコマンドを実行して、Gitをインストールします。

   bash
   CopyEdit
   sudo apt update
   sudo apt install git
   

3. インストールが完了したら、Gitのバージョンを確認して、インストールが正常に行われたかをチェックします。

   bash
   CopyEdit
   git --version
   

   正常にインストールされていれば、インストールしたGitのバージョンが表示されます。

Gitの設定：

Gitをインストールしたら、次にユーザー情報を設定します。これにより、コミット履歴に名前とメールアドレスが記録されます。

1. ユーザー名を設定します。

   bash
   CopyEdit
   git config --global user.name "あなたの名前"
   

2. メールアドレスを設定します。

   bash
   CopyEdit
   git config --global user.email "あなたのメールアドレス"
   

3. 設定を確認するために、次のコマンドを実行します。

   bash
   CopyEdit
   git config --list
   

2. Gitoliteのインストール

Gitoliteは、Gitリポジトリの管理を行うためのツールです。これを使用すると、アクセス制御を行い、リポジトリへのアクセス権限を細かく設定することができます。ここでは、Gitoliteをサーバーにインストールし、設定する手順を説明します。

Gitoliteをインストールする手順：

1. Gitoliteをインストールするには、まずGitoliteをインストールするためのユーザーを作成します。

   bash
   CopyEdit
   sudo adduser --system --shell /bin/bash --gecos 'Gitolite User' --group --disabled-password --home /home/git git
   

2. 次に、Gitoliteをインストールするために、管理者権限で次のコマンドを実行します。

   bash
   CopyEdit
   sudo apt install git-core
   sudo apt install make
   sudo apt install ssh
   

3. Gitoliteをインストールするために、git ユーザーで作業します。まず、管理者のPC（Gitのクライアント）からGitoliteのソースをクローンします。

   bash
   CopyEdit
   git clone https://github.com/sitaramc/gitolite
   

4. Gitoliteをインストールします。

   bash
   CopyEdit
   cd gitolite
   sudo ./install -ln
   

5. Gitoliteのセットアップが完了したら、git ユーザーに切り替えて、初期設定を行います。

   bash
   CopyEdit
   sudo su - git
   gitolite setup -pk /home/username/.ssh/id_rsa.pub
   

   ここで、username はGitoliteの管理者となるユーザー名です。id_rsa.pub は、管理者の公開鍵です。公開鍵の作成は、次のコマンドで行います。

   bash
   CopyEdit
   ssh-keygen -t rsa -b 4096
   

Gitoliteの設定：

Gitoliteの設定ファイルは、/home/git/.gitolite.rc と /home/git/.gitolite/conf フォルダ内に格納されています。ここでリポジトリの作成やアクセス権限の設定を行います。

1. Gitoliteにリポジトリを追加するには、まず管理者が次のコマンドを実行します。

   bash
   CopyEdit
   gitolite@yourserver:gitolite-admin
   

2. リポジトリの作成には、管理者権限でリポジトリを定義するファイルを編集します。conf/gitolite.conf ファイルを開き、リポジトリ名とアクセス権限を設定します。

   bash
   CopyEdit
   repo example-repo
       RW+     =   user1
       R       =   user2
   

   ここで、RW+ はリポジトリに対するフルアクセスを示し、R は読み取り専用アクセスを意味します。

3. 設定が完了したら、gitolite-admin リポジトリをプッシュして設定を反映させます。

   bash
   CopyEdit
   git push origin master
   

3. Gitoliteの管理

Gitoliteは、ユーザーの追加やアクセス権限の変更を簡単に行うことができます。管理者は、設定ファイルを編集してリポジトリへのアクセス権限を調整します。

ユーザーの追加：

1. 新しいユーザーを追加するには、管理者の公開鍵を~git/.ssh/authorized_keys に追加します。

2. ユーザーをGitoliteに追加するには、公開鍵を管理者が設定することで、そのユーザーがアクセスできるようになります。

リポジトリの管理：

リポジトリに対するアクセス権限を変更するには、gitolite-admin リポジトリの設定ファイルを編集し、アクセス権を変更します。

bash
CopyEdit
repo new-repo
    RW+ = user1
    R = user2

まとめ

GitとGitoliteのインストールと設定は、Ubuntu上で効率的なバージョン管理とアクセス制御を実現するための強力な方法です。Gitを使ってコードのバージョン管理を行い、Gitoliteでリポジトリのアクセス管理を行うことで、チームのコラボレーションが大幅に向上します。この記事を参考に、Ubuntu環境でGitとGitoliteをセットアップして、効果的なバージョン管理を始めましょう。