「お名前.com デスクトップクラウド」の不正アクセスを受け、GMOインターネットは2026年10月27日に複数の続報を公表しました。同日12時30分に攻撃者とみられる者が情報と称するものを公開したことを確認し、14時55分の第11報では、閲覧・転載・リンク共有を控えるよう要請しています。利用者が優先すべきなのは、流出物を探すことではなく、端末の隔離、認証情報の変更、証拠の保存、公式連絡の確認です。
- 対象端末をネットワークから切り離し、公式の指示に従う
- 安全な別端末から重要アカウントのパスワードを変更する
- 多要素認証またはパスキーを有効にする
- 不審なログイン、送金、設定変更を確認し記録する
- GMOの最新続報と個別連絡を公式サイトで確認する
更新基準:2026年10月27日19時10分公表の第12報まで。状況は更新されるため、最新の公式発表を優先してください。
現時点で公式に確認されていること
GMOの第1報では、第三者が一部顧客のサーバー環境へ悪意あるプログラムを設置し、影響の可能性があるサーバーは2万6739台とされました。10月21日から全プランを停止し、調査を進めています。その後、攻撃者を名乗る者から情報公開とランサムウェア攻撃の予告があり、会社は顧客端末の解析、警察などとの連携、利用者への注意喚起を続けました。
10月27日13時55分の第10報では、12時30分に「当社およびお客様に関する情報」と称するものの公開を確認したと説明しています。ただし、公開内容には事実と異なる情報が含まれる可能性があり、内容の確認中です。同時刻時点でランサムウェア攻撃は確認されていないとされましたが、これは全端末の安全が証明されたという意味ではありません。
14時55分の第11報は、公開物の転載、SNSでの再投稿、誘導リンクの共有をやめるよう求めています。19時10分の第12報では、情報が公開された顧客への特別見舞金などを告知し、事件解明につながる情報を募る施策も公表しました。補償対象や手続きは個別条件で変わるため、SNS投稿から判断せず、公式窓口で確認する必要があります。
公開されたと称する情報を見に行かない
「自分の情報があるか確かめたい」と考えるのは自然ですが、攻撃者側のサイトへアクセスする行為は確認方法として不適切です。GMOは、当該サイトへのアクセス情報が攻撃者に取得されると警告しています。ページ自体が不正プログラム、偽のログイン画面、追跡コードを含む可能性も考えられます。
投稿のスクリーンショット、ファイル名、ダウンロード先を転載すると、被害者の情報をさらに広げることになります。見つけても開かず、保存せず、共有しません。業務上の理由で確認が必要な組織は、個人判断でアクセスせず、情報システム部門、法務、インシデント対応担当の手順に従ってください。一般利用者はGMOからの個別連絡を待ち、公式問い合わせ窓口を利用します。
対象端末を隔離するときの実務
GMOは利用者に、バックアップを取得したうえでネットワークを切断し、電源を落とし、PCにつながるコードを抜くよう求めました。すでに会社やGMOから個別指示を受けている場合は、その指示が優先です。端末を何度も起動して自己流の駆除を試すと、ログや証拠が変わり、調査を難しくすることがあります。
LANケーブルを抜き、Wi-Fiを切り、外付けストレージを取り外します。社内ネットワークに接続されていた端末なら、端末名、利用者、最後に正常だった時刻、異常に気づいた時刻、表示されたメッセージを紙か安全な別端末に記録します。画面に身代金要求や不審な処理が出た場合は、内容が分かる写真を撮り、攻撃者へ連絡したり支払ったりせず、組織の担当者と公式窓口へ報告します。
バックアップも無条件に安全とは限りません。感染が疑われる端末へバックアップ媒体をつなぎ直さず、復旧は調査担当者の判断後に行います。GMOが端末提供や解析への協力を依頼している場合、梱包や受け渡しも指定手順に従ってください。
パスワード変更は安全な別端末から
サーバーや対象PCにID・パスワードを保存していた場合、その認証情報は露出した前提で優先順位を付けます。最初はメール、パスワード管理サービス、クラウド管理者、金融、ドメイン・DNS、EC、SNSなど、他のアカウントを再設定できる「親鍵」に相当するものです。
変更作業は、更新済みで安全が確認できるスマートフォンや別PCから行います。感染の疑いがある端末で新しいパスワードを入力すると、それも取得される可能性があるためです。使い回していた場合は同じ文字列を使う全サービスで変更し、サービスごとに長く異なるパスワードを設定します。可能ならパスワード管理ツールで生成・保管します。
変更後は、全セッションからログアウトする機能を実行し、登録メールアドレス、電話番号、転送設定、APIキー、アプリパスワード、回復コード、連携アプリを確認します。攻撃者がログイン済みセッションを保持していた場合、パスワードだけを変えても接続が残るサービスがあるからです。管理者アカウントではアクセスキーと証明書の再発行も検討し、業務システムの担当者と進めます。
多要素認証とパスキーを設定する
IPAは、個人情報が漏えいした際の対策として、漏えいしたサービスのパスワード変更、同じパスワードを使う他サービスでの変更、多要素認証やパスキーの利用を勧めています。SMS認証しか選べない場合はそれを使い、認証アプリやセキュリティキー、パスキーが選べるなら、利用環境に合う強い方式を選びます。
設定時に発行される回復コードは、メール本文や対象PCだけに置かず、オフラインの安全な場所へ保存します。会社のアカウントでは個人の端末へ勝手に認証を移さず、組織のポリシーに従ってください。認証コードを電話、メール、チャットで聞かれても渡しません。GMOも、パスワードや認証コードを尋ねることはないと明記しています。
便乗フィッシングを見分ける
事件名を使い、「緊急の返金」「被害金を取り戻す」「アカウント凍結を解除する」と不安をあおる連絡が想定されます。差出人名やロゴはコピーできるため、本物の証明にはなりません。メールやSMS内のリンクを押さず、自分で保存した公式URLや公式アプリを開いて通知を確認します。
- パスワード、認証コード、秘密鍵を尋ねる
- 暗号資産、電子マネー、振込で費用を先払いさせる
- 遠隔操作アプリを入れさせる
- 短い期限を示し、相談や確認を妨げる
- 公式と似た綴りのドメインへ誘導する
一つでも当てはまれば操作を止めます。すでに入力した場合は、入力した情報の種類と時刻を記録し、安全な端末からパスワード変更とセッション無効化を行います。カード番号を入力したならカード会社、送金したなら金融機関へ直ちに連絡します。
二次被害を監視する項目
少なくとも当面は、アカウントのログイン履歴、パスワード再設定通知、メール転送ルール、見覚えのない端末、注文・送金、携帯電話の契約変更、クレジット利用明細を定期的に確認します。不審な動きは日時、送信元、画面、取引番号を保存し、サービス事業者へ連絡します。
業務利用者は、取引先になりすました請求先変更や振込依頼にも注意が必要です。重要な送金や口座変更は、受信メールへの返信ではなく、登録済みの電話番号など別経路で本人確認します。自社から顧客情報が影響を受けた可能性がある場合、勝手に範囲を断定せず、経営、法務、情報セキュリティ、広報で事実をそろえて通知方針を決めます。
問い合わせ前にそろえる記録
問い合わせでは、契約ID、対象プラン、端末名、異常を認識した日時、行った操作、連絡可能な電話・メールを整理します。パスワードや認証コードそのものは送らないでください。不審メールは削除前に、差出人アドレス、受信日時、件名、リンク先を開かずに分かる範囲で記録します。
業務停止や不正取引など実害があれば、金額、影響した業務、復旧費用、取引記録を保管します。補償や保険、警察への相談で客観的な時系列が役立ちます。記録は改変せず原本を残し、公開SNSに載せません。
公式情報を確認する場所
最新状況は、GMOインターネットの第12報と、そこからたどれる過去の発表で確認できます。第11報の拡散防止要請は公式ページ、一般利用者の漏えい時対応はIPAの解説が参考になります。
情報は短時間で更新されています。検索結果の見出しだけで判断せず、ページの更新時刻と報告番号を見てください。本記事も新事実が公式発表された場合は更新対象です。ゲームなど別サービスの終了に便乗した偽連絡にも同じ対策が使えます。具体例はPokémon UNITE終了時の手続きを参照してください。
よくある質問
公開されたデータに自分の情報があるか検索してよいですか?
攻撃者側のサイトや転載物を見に行かないでください。GMOは対象者に個別連絡するとしています。契約者は公式窓口から確認します。
パスワードを変えれば端末を再接続できますか?
パスワード変更と端末の安全確認は別です。対象端末の再接続はGMOまたは組織の担当者の指示を待ち、自己判断で戻さないでください。
パスワード変更はどの端末で行いますか?
更新済みで安全な別端末を使います。感染が疑われるPCでは新しい認証情報を入力しません。
不審なメールを受け取っただけで被害になりますか?
受信だけで直ちに認証情報が渡るわけではありません。リンクを開かず、添付を実行せず、公式サイトから真偽を確認します。入力や送金をした場合は直ちに関係先へ連絡してください。
一般利用者もバックアップを消すべきですか?
消去しないでください。感染の可能性を考えて切り離して保管し、復旧時に専門担当者の確認を受けます。
画像注記:アイキャッチはAI生成のイメージイラストです。実際のサーバー、端末、被害現場を撮影したものではありません。
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