grep は、Unix系のオペレーティングシステムにおいて非常に強力なテキスト検索ツールです。プログラマーやシステム管理者にとって、ログファイルの解析やコードの検索など、さまざまな用途で利用されています。ここでは、grep コマンドの実用的な使用例を10個紹介します。
1. 特定の文字列をファイル内で検索する
最も基本的な使用法として、指定した文字列がファイル内に含まれているかどうかを調べる方法があります。例えば、error という文字列が logfile.txt に含まれている行を検索するには、以下のコマンドを使用します。
bashgrep "error" logfile.txt
このコマンドは、logfile.txt 内に error を含むすべての行を出力します。
2. 正規表現を使ったパターン検索
grep は正規表現をサポートしているため、より複雑なパターンを検索することができます。例えば、数字が2桁以上続く部分を検索したい場合、次のように正規表現を使用できます。
bashgrep "[0-9]\{2,\}" filename.txt
このコマンドは、2桁以上の数字が含まれる行を出力します。
3. 大文字小文字を区別せずに検索する
grep はデフォルトでは大文字小文字を区別しますが、-i オプションを使うことで、大文字小文字を無視して検索することができます。たとえば、error と ERROR の両方を検索したい場合には、次のようにします。
bashgrep -i "error" logfile.txt
4. 行番号を表示する
検索結果がどの行にあるかを知りたい場合、-n オプションを使うことで行番号を表示できます。例えば、error を含む行とその行番号を表示するには、次のようにします。
bashgrep -n "error" logfile.txt
これにより、error を含む各行の行番号も表示されます。
5. 特定のファイルタイプを対象に検索する
ディレクトリ内の特定のファイルタイプに対して検索を行いたい場合、grep の -r オプション(再帰的検索)と --include オプションを組み合わせることができます。たとえば、*.txt ファイル内で error を検索するには、以下のようにします。
bashgrep -r --include="*.txt" "error" /path/to/directory/
6. 結果を逆転させる(-v)
grep の -v オプションを使うと、指定したパターンが含まれていない行を表示することができます。たとえば、error を含まない行を表示するには、次のようにします。
bashgrep -v "error" logfile.txt
7. 複数のパターンを同時に検索する
grep は複数のパターンを同時に検索することができます。-e オプションを使うことで、複数のパターンを指定できます。たとえば、error と warning の両方を検索するには、次のようにします。
bashgrep -e "error" -e "warning" logfile.txt
これにより、error または warning を含むすべての行が表示されます。
8. 検索結果をファイルに保存する
grep の結果を直接ファイルに保存したい場合は、リダイレクト(>)を使うことができます。例えば、error を検索し、その結果を errors.txt に保存するには、次のようにします。
bashgrep "error" logfile.txt > errors.txt
9. 数字だけを検索する
ファイル内で数字だけを検索したい場合、正規表現を使うことができます。次のコマンドは、数字だけが含まれている行を検索します。
bashgrep "^[0-9]*$" filename.txt
^ は行の先頭、$ は行の終わりを示し、[0-9]* は数字のみを意味します。
10. 複数のファイルを同時に検索する
複数のファイルに対して一度に検索をかけることもできます。grep は複数のファイルを指定することができます。例えば、logfile1.txt と logfile2.txt に対して error を検索するには、次のようにします。
bashgrep "error" logfile1.txt logfile2.txt
これにより、両方のファイル内で error を含む行が表示されます。
これらの例は、プログラマーやシステム管理者が grep を使用する際の基本的な使い方を示しています。grep は非常に強力なツールであり、正規表現を活用することで、非常に柔軟にテキスト検索を行うことができます。

