HTMLにおける「属性(attributes)」とJavaScriptにおける「プロパティ(properties)」は、ウェブ開発において非常に重要な概念ですが、それぞれ異なる役割を持ちます。これらの違いを理解することは、ウェブページをより効果的に操作するために欠かせません。この記事では、HTMLの属性とJavaScriptのプロパティの違いについて、完全かつ包括的に解説します。
1. 属性(Attributes)とは?
HTMLの属性は、HTMLタグに追加される設定情報であり、要素の特性を定義します。これらの属性は、HTMLドキュメント内でタグに記述され、ブラウザがその要素をどのように表示するかを決定します。HTML属性は、主にタグ内で定義され、要素が持つ基本的な情報を提供します。
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例:
html<a href="https://example.com" target="_blank">リンクa>
上記の例では、タグが「リンク」を表示しますが、その
href
属性はリンク先のURLを指定し、target
属性はリンクを新しいタブで開くように指示しています。このように、HTML属性は要素に対する追加情報を提供します。
特徴:
- 属性は、HTMLタグ内で定義されます。
- 属性の値は文字列であり、引用符(
"
)で囲まれます。 - 属性は、HTMLがレンダリングされる際に一度だけ設定され、後から変更することはありません。
2. プロパティ(Properties)とは?
一方、JavaScriptのプロパティは、DOM(Document Object Model)オブジェクトに関連する、動的に変更可能な値です。DOMは、ブラウザがHTMLを解析し、内部的に生成するツリー構造であり、JavaScriptはそのDOMを操作します。プロパティは、DOM要素の状態や動作に関する情報を持ち、JavaScriptからアクセスし、変更することができます。
例:
javascriptlet link = document.querySelector('a');
link.href = "https://new-example.com";
link.target = "_self";
この例では、JavaScriptを使用して、HTMLのリンク要素(タグ)の
href
とtarget
プロパティを変更しています。href
プロパティはリンク先のURLを変更し、target
プロパティはリンクの表示方法(同じタブで開く)を変更します。
特徴:
- プロパティは、JavaScriptを使ってアクセス、操作、変更できます。
- プロパティの値は、JavaScriptコードによって動的に変更可能です。
- プロパティの値は、文字列だけでなく、数値やブール値などさまざまなデータ型を取ることができます。
3. 属性とプロパティの主な違い
3.1 定義場所
- 属性(Attributes):HTMLタグ内で定義されます。H