プログラミング

Javaでカードゲームを作る

カードゲームの開発は、Javaの基本的な構文やオブジェクト指向の概念を学ぶための良い練習です。この記事では、Javaを使用してシンプルな「カードゲーム」を作成する方法を説明します。最初に、ゲームのルールやインターフェースを設計し、その後コードに落とし込んでいきます。

ゲームの概要

このゲームでは、52枚の標準的なトランプカードを使用します。カードには4つのスート(スペード、ハート、ダイヤ、クラブ)と13のランク(2から10、J、Q、K、A)があります。プレイヤーはカードをシャッフルし、ゲームを進めるごとにカードを引いたり、手札を表示したりします。

1. 必要なクラスの設計

カードゲームのシンプルな実装では、少なくとも以下の3つのクラスを作成する必要があります:

  • Card クラス(カードの情報を格納)
  • Deck クラス(カードのデッキを管理)
  • CardGame クラス(ゲームの進行を管理)

Card クラス

まず、カードの情報を保持する Card クラスを作成します。カードには「スート」と「ランク」が必要です。

java
public class Card { private String suit; // スート (例: スペード, ハート, ダイヤ, クラブ) private String rank; // ランク (例: 2, 3, 4, ..., J, Q, K, A) // コンストラクタ public Card(String suit, String rank) { this.suit = suit; this.rank = rank; } // カードの情報を文字列として返す @Override public String toString() { return rank + " of " + suit; } }

Deck クラス

次に、52枚のカードを管理する Deck クラスを作成します。このクラスではカードをシャッフルしたり、カードを引いたりする機能を提供します。

java
import java.util.ArrayList; import java.util.Collections; import java.util.List; public class Deck { private List cards; // コンストラクタ public Deck() { cards = new ArrayList<>(); String[] suits = {"Spades", "Hearts", "Diamonds", "Clubs"}; String[] ranks = {"2", "3", "4", "5", "6", "7", "8", "9", "10", "Jack", "Queen", "King", "Ace"}; // デッキにカードを追加 for (String suit : suits) { for (String rank : ranks) { cards.add(new Card(suit, rank)); } } } // デッキをシャッフル public void shuffle() { Collections.shuffle(cards); } // カードを1枚引く public Card draw() { if (cards.isEmpty()) { return null; } return cards.remove(0); // 最初のカードを引く } // デッキの枚数を取得 public int size() { return cards.size(); } }

CardGame クラス

最後に、ゲームの進行を管理する CardGame クラスを作成します。このクラスでは、デッキをシャッフルしたり、カードを引いてプレイヤーに配ったりする役割を担います。

java
public class CardGame { private Deck deck; // コンストラクタ public CardGame() { deck = new Deck(); } // ゲーム開始時にデッキをシャッフル public void startGame() { deck.shuffle(); System.out.println("ゲームが開始されました。デッキがシャッフルされました。"); } // プレイヤーにカードを配る public void dealCard() { Card card = deck.draw(); if (card != null) { System.out.println("プレイヤーに配られたカード: " + card); } else { System.out.println("カードが残っていません!"); } } // ゲームの状態を表示 public void showDeckSize() { System.out.println("残りのカード枚数: " + deck.size()); } }

2. ゲームの実行

最後に、main メソッドを持つクラスを作成して、ゲームを実行します。

java
public class Main { public static void main(String[] args) { // ゲームのインスタンスを作成 CardGame game = new CardGame(); // ゲームを開始 game.startGame(); // 5枚のカードを配る for (int i = 0; i < 5; i++) { game.dealCard(); } // 残りのカード枚数を表示 game.showDeckSize(); } }

3. 実行結果

プログラムを実行すると、ゲームが開始され、カードがシャッフルされ、5枚のカードがランダムに配られます。配られたカードは画面に表示され、最後に残りのカード枚数が表示されます。

makefile
ゲームが開始されました。デッキがシャッフルされました。 プレイヤーに配られたカード: 10 of Hearts プレイヤーに配られたカード: Jack of Clubs プレイヤーに配られたカード: 2 of Diamonds プレイヤーに配られたカード: Ace of Spades プレイヤーに配られたカード: 7 of Hearts 残りのカード枚数: 47

4. 拡張機能

このシンプルなカードゲームをさらに拡張して、プレイヤーが対戦する形式にしたり、ルールを追加したりすることができます。たとえば、プレイヤーが手札を管理したり、カードを交換したりする機能を追加できます。また、ゲームの進行に応じて、勝敗を判定するロジックを追加することも可能です。

まとめ

今回はJavaを使って、シンプルなカードゲームを作成する方法を紹介しました。カードゲームの実装を通じて、Javaの基本的な概念(クラス、オブジェクト、配列、リスト、シャッフル、など)を学ぶことができました。このコードを基にして、さらに高度な機能を追加することで、より複雑で面白いゲームを作ることができます。

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