Linux(リナックス)は、サーバーやデスクトップシステムの管理において非常に広く使用されているオペレーティングシステムであり、システム管理者にとって非常に重要なスキルを身につけることが求められます。ここでは、Linuxのシステム管理者が知っておくべき20の基本的なコマンドと操作について説明します。これらの知識をしっかりと習得することで、Linuxシステムの管理が効率的かつスムーズに行えるようになります。
1. ls – ファイルおよびディレクトリの一覧表示
lsコマンドは、現在のディレクトリ内にあるファイルやサブディレクトリを表示するために使用されます。例えば、ls -lを使うと、詳細情報を含む一覧が表示されます。
2. cd – ディレクトリの移動
cdコマンドは、現在の作業ディレクトリを変更するために使用します。例えば、cd /var/logと入力することで、/var/logディレクトリに移動できます。
3. pwd – 現在の作業ディレクトリの表示
pwd(print working directory)コマンドは、現在どのディレクトリにいるのかを表示します。これは作業中のディレクトリを確認するために頻繁に使用されます。
4. cp – ファイルのコピー
cpコマンドは、ファイルを別の場所にコピーするために使用します。例えば、cp file1.txt /home/user/とすることで、file1.txtを/home/user/ディレクトリにコピーできます。
5. mv – ファイルの移動または名前変更
mvコマンドは、ファイルやディレクトリを移動させるか、名前を変更するために使用されます。例えば、mv oldname.txt newname.txtでファイル名を変更できます。
6. rm – ファイルやディレクトリの削除
rmコマンドは、指定したファイルやディレクトリを削除します。rm -rオプションを使用すれば、ディレクトリごと削除することもできます。
7. touch – 空のファイルを作成
touchコマンドは、新しい空のファイルを作成するために使用されます。例えば、touch newfile.txtで新しい空のファイルを作成できます。
8. chmod – ファイルの権限変更
chmodコマンドは、ファイルやディレクトリのアクセス権限を変更します。例えば、chmod 755 file.txtはfile.txtの権限を変更します。
9. chown – ファイルの所有者およびグループの変更
chownコマンドを使って、ファイルやディレクトリの所有者やグループを変更することができます。例えば、chown user:group file.txtでfile.txtの所有者とグループを変更できます。
10. ps – プロセスの状態を表示
psコマンドは、現在実行中のプロセスのリストを表示します。ps auxを使うと、全プロセスを詳細に表示することができます。
11. top – システムのリソース使用状況の表示
topコマンドは、システムのリソース使用状況(CPU、メモリなど)をリアルタイムで表示します。このコマンドは、システム管理者がリソースの消費状況を監視する際に有用です。
12. kill – プロセスの終了
killコマンドは、指定したプロセスID(PID)を使用してプロセスを終了させます。例えば、kill 1234でPID 1234のプロセスを終了できます。
13. df – ディスク使用量の表示
dfコマンドは、システム内のディスク使用量を表示します。例えば、df -hで、人間が読みやすい形式でディスク容量を表示できます。
14. du – ディレクトリのディスク使用量
duコマンドは、指定されたディレクトリやファイルのディスク使用量を表示します。例えば、du -sh /home/userで指定したディレクトリのサイズを確認できます。
15. find – ファイルの検索
findコマンドは、指定した条件に基づいてファイルを検索します。例えば、find /home/user -name "*.txt"で、指定したディレクトリ内のすべての.txtファイルを検索できます。
16. grep – パターン検索
grepコマンドは、指定したパターンに一致する行をファイル内で検索するために使用されます。例えば、grep "error" logfile.logで、ログファイル内の「error」という単語を検索できます。
17. wget – ファイルのダウンロード
wgetコマンドは、インターネットからファイルをダウンロードするために使用します。例えば、wget http://example.com/file.tar.gzでファイルをダウンロードできます。
18. scp – セキュアなコピー
scpコマンドは、ネットワーク越しにファイルをセキュアにコピーするために使用されます。例えば、scp file.txt user@remote:/path/to/destinationで、リモートホストにファイルをコピーできます。
19. tar – アーカイブファイルの作成および展開
tarコマンドは、ファイルやディレクトリをアーカイブし、そのアーカイブを圧縮したり解凍したりするために使用します。例えば、tar -czvf archive.tar.gz /home/user/でディレクトリを圧縮できます。
20. sudo – 管理者権限でコマンドを実行
sudoコマンドは、通常のユーザーに管理者権限を付与してコマンドを実行するために使用されます。例えば、sudo apt-get updateで、管理者権限でパッケージの更新を実行できます。
これらの20のコマンドは、Linuxシステムを効率的に管理するために不可欠です。システム管理者は、これらのコマンドを日常的に使用することで、システムの運用とトラブルシューティングをより迅速に行うことができます。


