開発運用

Linux ストレージの分割と設定

最終更新： 2月 24, 2025
1分未満

Linuxにおけるストレージデバイスの分割と設定方法について、完全かつ包括的な記事を日本語でご紹介します。ストレージの管理は、システムのパフォーマンスとデータの安全性を保つために非常に重要です。以下では、Linuxでストレージデバイスを分割し、設定するための基本的な手順と重要な概念について解説します。

1. ストレージデバイスの確認

まず、システムに接続されているストレージデバイスを確認する必要があります。Linuxでは、lsblkコマンドを使用して、接続されているすべてのディスクとそのパーティションを確認できます。

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bash
lsblk

これにより、ディスク（例えば、/dev/sda、/dev/sdbなど）やそのパーティション（例えば、/dev/sda1、/dev/sda2など）がリストされます。

2. パーティションの作成

新しいディスクを設定する場合、最初にパーティションを作成する必要があります。これには、fdiskやpartedなどのツールを使用します。ここでは、fdiskを使用した例を紹介します。

fdiskの使用方法

fdiskは、MBR（Master Boot Record）パーティションテーブルを操作するためのツールです。fdiskを使用して、ディスクにパーティションを作成する手順は次の通りです。

  1. fdiskを起動し、対象のディスクを指定します。例えば、/dev/sdaディスクに対して操作を行う場合：

    bash
    sudo fdisk /dev/sda

  2. mコマンドを入力して、fdiskのメニューを表示させます。次に、nコマンドを入力して、新しいパーティションを作成します。

  3. パーティションのタイプ（プライマリ、拡張、論理パーティションなど）を選択します。プライマリパーティションの場合は、pを選び、次にパーティション番号を指定します。

  4. 次に、開始セクターと終了セクターを設定します。デフォルトの設定で問題がなければ、Enterキーを押して進みます。

  5. 最後に、変更を保存するためにwコマンドを入力して、fdiskを終了します。

3. パーティションのフォーマット

新しいパーティションを作成した後、そのパーティションを使用するためにはフォーマットが必要です。一般的なフォーマット方法としては、mkfsコマンドを使用します。

例えば、/dev/sda1というパーティションをext4ファイルシステムでフォーマットする場合、次のコマンドを実行します。

bash
sudo mkfs.ext4 /dev/sda1

ここでは、ext4を例にとりましたが、必要に応じて他のファイルシステム（例えば、xfsやbtrfsなど）を選択することもできます。

4. マウントポイントの作成

パーティションをフォーマットした後、そのパーティションをシステムにマウントする必要があります。マウントポイントとは、ファイルシステムがシステム上のどのディレクトリにアクセスされるかを決定する場所です。

例えば、/mnt/dataというディレクトリにパーティションをマウントする場合、次のコマンドを使用します。

bash
sudo mount /dev/sda1 /mnt/data

5. /etc/fstabへの追加

システムが再起動されてもパーティションが自動的にマウントされるようにするためには、/etc/fstabファイルにエントリを追加する必要があります。/etc/fstabは、システム起動時にどのファイルシステムをどのディレクトリにマウントするかを管理する設定ファイルです。

/etc/fstabファイルに新しいエントリを追加するためには、エディタを使ってこのファイルを編集します。

bash
sudo nano /etc/fstab

ファイル内に以下のような行を追加します。

bash
/dev/sda1   /mnt/data   ext4   defaults   0   2

この設定により、/dev/sda1は再起動後も/mnt/dataに自動的にマウントされるようになります。

6. RAIDの設定

RAID（Redundant Array of Independent Disks）は、複数のディスクを組み合わせて一つの論理ディスクを作成する技術です。RAIDにはいくつかのレベル（RAID 0、RAID 1、RAID 5、RAID 10など）があり、データの冗長性やパフォーマンスを向上させることができます。

RAIDを設定するには、mdadmツールを使用します。例えば、RAID 1（ミラーリング）を作成する場合は、以下のようなコマンドを実行します。

bash
sudo mdadm --create /dev/md0 --level=1 --raid-devices=2 /dev/sda1 /dev/sdb1

このコマンドは、/dev/sda1と/dev/sdb1を使用してRAID 1を作成し、/dev/md0としてマウントします。

7. LVM（Logical Volume Management）の設定

LVMは、物理ボリューム（物理ディスク）を論理ボリュームに変換し、ディスクの管理を柔軟に行うための仕組みです。LVMを使うことで、後からストレージを追加したり、サイズを変更したりすることが簡単になります。

LVMを設定するための基本的なコマンドは以下の通りです。

  1. 物理ボリュームの作成：

    bash
    sudo pvcreate /dev/sda1

  2. ボリュームグループの作成：

    bash
    sudo vgcreate vg_data /dev/sda1

  3. 論理ボリュームの作成：

    bash
    sudo lvcreate -L 10G -n lv_data vg_data

  4. 論理ボリュームをフォーマット：

    bash
    sudo mkfs.ext4 /dev/vg_data/lv_data

  5. 論理ボリュームのマウント：

    bash
    sudo mount /dev/vg_data/lv_data /mnt/data

まとめ

Linuxでのストレージデバイスの分割と設定は、システムの効率的な管理に不可欠な作業です。fdiskやparted、mkfs、mount、mdadm、lvmなどのツールを活用することで、ストレージを最適に管理することができます。これらの技術を駆使して、データの保護やパフォーマンスの向上を実現できるでしょう。

最終更新： 2月 24, 2025
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