Linuxシステムでディスクの空き容量を確認する方法にはいくつかの方法があります。以下では、コマンドラインツールやグラフィカルツールを使用してディスクの使用状況を確認する方法を詳しく解説します。
1. df
コマンドを使って空き容量を確認する
Linuxで最も一般的に使用されるディスクの空き容量を確認するコマンドは df
です。このコマンドは、システム内のすべてのマウントされたファイルシステムのディスク容量と使用量を表示します。
基本的な使用方法
bashdf
このコマンドを実行すると、各ファイルシステムの以下の情報が表示されます:
- Filesystem: ディスクやパーティションの名前
- 1K-blocks: 1KBブロック単位でのディスク容量
- Used: 使用済みの容量
- Available: 空き容量
- Use%: 使用率(パーセンテージ)
- Mounted on: ファイルシステムがマウントされているディレクトリ
より詳細な表示を行うオプション
df
コマンドにはいくつかの便利なオプションがあります。たとえば、サイズを人間が読みやすい形式(KB、MB、GB)で表示するには、-h
オプションを使用します。
bashdf -h
このコマンドを実行すると、以下のような出力が得られます:
bashFilesystem Size Used Avail Use% Mounted on /dev/sda1 50G 25G 22G 54% / /dev/sdb1 100G 60G 35G 64% /home
このように、サイズや空き容量がMB、GBなどで表示され、非常にわかりやすくなります。
2. du
コマンドでディスク使用量を調べる
df
コマンドはファイルシステム全体の空き容量を確認するのに対して、du
コマンドは特定のディレクトリやファイルのディスク使用量を調べるのに役立ちます。
基本的な使用方法
bashdu /path/to/directory
このコマンドを実行すると、指定したディレクトリ内の各ファイルとサブディレクトリの使用容量が表示されます。
より詳細な使用方法
du
コマンドに -h
オプションを追加することで、人間が読みやすい形式で容量を表示できます。また、-s
オプションを使うと、ディレクトリ全体の合計容量のみを表示します。
bashdu -sh /path/to/directory
このコマンドは、指定したディレクトリ(ここでは /path/to/directory
)の合計使用容量を人間が読みやすい形式で表示します。
3. lsblk
コマンドを使ってディスクの情報を確認する
lsblk
コマンドは、システム内のすべてのブロックデバイス(ディスク、パーティションなど)のリストを表示します。空き容量を確認するために、このコマンドを使うこともできます。
bashlsblk
このコマンドは、ディスクとパーティションの構造を表示し、それぞれの容量も確認できます。出力例は以下のようになります:
bashNAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINT sda 8:0 0 100G 0 disk ├─sda1 8:1 0 50G 0 part / └─sda2 8:2 0 50G 0 part /home sdb 8:16 0 200G 0 disk └─sdb1 8:17 0 200G 0 part /mnt
ここでは、sda
や sdb
というディスクの情報が表示され、それぞれのパーティションに対してサイズが示されています。
4. fdisk
コマンドを使ってパーティション情報を確認する
fdisk
コマンドを使用すると、ディスクのパーティション情報を詳細に確認することができます。fdisk -l
コマンドでディスク全体のパーティション構造をリストできます。
bashsudo fdisk -l
このコマンドは、システムに接続されているすべてのディスクとそのパーティション情報を表示します。パーティションのサイズ、ファイルシステムの種類なども確認できます。
5. グラフィカルツールを使って空き容量を確認する
コマンドラインツールに加えて、Linuxにはグラフィカルインターフェースを提供するツールもいくつかあります。例えば、GParted や Disks などが代表的です。これらのツールは、ディスクのパーティション管理や使用状況の可視化を直感的に行うことができます。
GParted
GPartedはディスクのパーティション操作を行うためのグラフィカルツールですが、ディスクの空き容量や使用状況も確認できます。sudo apt-get install gparted
でインストールできます。
Disks (gnome-disks)
Disks はGNOME環境にデフォルトでインストールされているツールで、ディスクの管理や空き容量の確認をグラフィカルに行えます。アプリケーションメニューから「Disks」を検索して起動できます。
6. その他の便利なコマンド
mount
: 現在マウントされているファイルシステムを確認できます。free
: メモリの空き容量を確認するためのコマンドですが、ディスクの空き容量とは異なり、RAMの空き容量を確認します。
bashfree -h
このコマンドは、メモリやスワップの使用状況をわかりやすい形式で表示します。
まとめ
Linuxでは、ディスクの空き容量や使用状況を確認するための多くの方法が存在します。df
や du
はコマンドラインで素早くディスクの使用状況を確認するために非常に有用で、lsblk
や fdisk
を使えば、さらに詳細なディスク情報を得ることができます。グラフィカルツールを使いたい場合は、GParted や Disks などが便利です。ディスクの空き容量を適切に管理することは、システムの安定性を保つために非常に重要です。