Nagios 4を使用してUbuntu 14.04サーバーの監視を行う方法について、以下の手順を詳細に説明します。Nagiosはシステムやネットワークの監視に広く使用されるオープンソースソフトウェアで、サーバーの状態を常にチェックし、異常が発生した場合に通知することができます。Ubuntu 14.04を監視する設定は、いくつかの基本的な手順を踏んで行います。
1. 必要なパッケージのインストール
まず、Nagiosをインストールするために必要なパッケージをインストールします。以下のコマンドでインストールできます。
bashsudo apt-get update sudo apt-get install -y autoconf gcc libc6 libmcrypt-dev make sudo apt-get install -y libssl-dev libgd2-xpm-dev libperl-dev libapache2-mod-php5 sudo apt-get install -y libpng-dev libjpeg-dev libxpm-dev
これにより、Nagiosのインストールに必要な依存関係が解決されます。
2. Nagiosのインストール
Nagios 4をダウンロードしてインストールします。最新版のNagiosを公式サイトから取得し、コンパイルしてインストールします。
bashcd /tmp
wget https://github.com/NagiosEnterprises/nagioscore/releases/download/4.x.x/nagios-4.x.x.tar.gz
tar -zxvf nagios-4.x.x.tar.gz
cd nagios-4.x.x
続いて、コンパイルとインストールを行います。
bashsudo ./configure sudo make all
その後、Nagiosのインストールを完了させます。
bashsudo make install sudo make install-init sudo make install-commandmode sudo make install-config sudo make install-webconf
これでNagiosのインストールは完了です。
3. Apacheの設定
NagiosのWebインターフェースを利用するために、Apacheの設定を行います。Apacheがインストールされていない場合、以下のコマンドでインストールします。
bashsudo apt-get install apache2
次に、NagiosのWebインターフェースにアクセスするための設定を行います。
bashsudo htpasswd -c /usr/local/nagios/etc/htpasswd.users nagiosadmin
このコマンドで、nagiosadmin
というユーザーを作成し、パスワードを設定します。その後、Apacheを再起動します。
bashsudo systemctl restart apache2
4. Nagiosプラグインのインストール
Nagiosには監視対象のホストを監視するためのプラグインが必要です。これをインストールします。
bashsudo apt-get install nagios-plugins
プラグインをインストールしたら、Nagiosが監視する項目を設定する準備が整いました。
5. サービスとホストの設定
Nagiosの設定ファイルは/usr/local/nagios/etc/nagios.cfg
にあります。監視するホストやサービスを追加するために、まず監視するUbuntuサーバーの設定を行います。
bashsudo nano /usr/local/nagios/etc/objects/localhost.cfg
ここでは、ローカルホスト(Ubuntuサーバー)のサービスを追加します。例えば、以下のようにサービスを追加します。
bashdefine host {
use linux-server
host_name localhost
alias Ubuntu 14.04 Server
address 127.0.0.1
}
define service {
use generic-service
host_name localhost
service_description SSH
check_command check_ssh
}
この設定ファイルを保存し、Nagiosを再起動して設定を反映させます。
bashsudo systemctl restart nagios
6. Webインターフェースでの監視確認
Nagiosが正常に動作していることを確認するために、WebブラウザでNagiosのWebインターフェースにアクセスします。次のURLにアクセスします。
arduinohttp://<サーバーのIPアドレス>/nagios
ログイン画面が表示されるので、先ほど設定したnagiosadmin
ユーザー名とそのパスワードでログインします。Webインターフェースにログインすると、監視対象のホストやサービスの状態を確認できます。
7. 通知の設定
Nagiosは問題が発生した際に通知を送信することができます。通知を設定するために、commands.cfg
ファイルを編集します。以下のコマンドで設定します。
bashsudo nano /usr/local/nagios/etc/objects/commands.cfg
その中で、通知に関連するコマンドを追加します。例えば、メール通知を送る場合は以下の設定を行います。
bashdefine command {
command_name notify-host-by-email
command_line /usr/bin/printf "%b" "Subject: $NOTIFICATIONTYPE$ Host Alert: $HOSTNAME$ is $HOSTSTATE$\n\n$HOSTOUTPUT$" | /usr/sbin/sendmail -v $CONTACTEMAIL$
}
その後、ホストやサービスの設定で通知を有効にします。
bashdefine host {
use linux-server
host_name localhost
alias Ubuntu 14.04 Server
address 127.0.0.1
notification_options d,u,r
notification_interval 60
}
これにより、異常が発生した場合に設定した方法で通知を受け取ることができます。
8. 監視対象の追加
複数のUbuntu 14.04サーバーを監視する場合は、hosts.cfg
に新たなホストを追加していきます。
bashdefine host {
use linux-server
host_name another_ubuntu
alias Ubuntu 14.04 Server
address 192.168.1.100
}
これで、複数のUbuntuサーバーを一度に監視できます。
まとめ
Nagios 4を使ってUbuntu 14.04サーバーを監視するための基本的なセットアップ手順を紹介しました。Nagiosは強力で柔軟な監視ツールであり、さまざまなカスタマイズが可能です。これにより、サーバーの稼働状態やネットワークの健全性をリアルタイムで監視し、異常があれば即座に通知を受け取ることができます。