Node.jsでのHTTPリクエスト処理

Node.jsにおけるHTTPリクエストの処理について完全かつ包括的なガイドを提供します。Node.jsは、サーバーサイドのJavaScript環境として非常に人気があります。特に、HTTPリクエストを効率的に処理する能力は、その大きな強みの一つです。このガイドでは、Node.jsでHTTPリクエストをどのように処理するか、基本的な概念から応用的な使い方まで詳しく説明します。

1. Node.jsのHTTPモジュールとは？

Node.jsには標準で「http」というモジュールが含まれており、これを使うことで簡単にHTTPサーバーを作成し、リクエストに対応することができます。このモジュールを使用することで、リクエストの取得、レスポンスの送信、エラーハンドリングなどを行うことができます。

2. HTTPサーバーの作成

まず、最も基本的なHTTPサーバーの作成方法を紹介します。このサーバーは、指定されたポートでリクエストを待ち受け、受け取ったリクエストに対してレスポンスを返します。

javascript
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const http = require('http');

const server = http.createServer((req, res) => {
  res.writeHead(200, {'Content-Type': 'text/plain'});
  res.end('Hello, World!');
});

server.listen(3000, () => {
  console.log('Server is running at http://localhost:3000');
});

このコードは、localhost:3000で動作するシンプルなHTTPサーバーを作成します。http.createServerメソッドはリクエストを受け取り、コールバック関数内でレスポンスを処理します。res.writeHeadでHTTPステータスコードとヘッダーを指定し、res.endでレスポンスボディを送信します。

3. リクエストメソッドの処理

HTTPリクエストは通常、GETやPOST、PUT、DELETEなどの異なるメソッドを持ちます。これらのメソッドに基づいて適切な処理を行うことができます。例えば、GETリクエストに対してはデータを取得し、POSTリクエストには新しいデータを送信する処理を行います。

javascript
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const http = require('http');

const server = http.createServer((req, res) => {
  if (req.method === 'GET') {
    res.writeHead(200, {'Content-Type': 'text/plain'});
    res.end('GET Request Received');
  } else if (req.method === 'POST') {
    let body = '';
    req.on('data', chunk => {
      body += chunk;
    });

    req.on('end', () => {
      res.writeHead(200, {'Content-Type': 'text/plain'});
      res.end(`POST Request Received with Body: ${body}`);
    });
  } else {
    res.writeHead(405, {'Content-Type': 'text/plain'});
    res.end('Method Not Allowed');
  }
});

server.listen(3000, () => {
  console.log('Server is running at http://localhost:3000');
});

このサーバーでは、GETリクエストを受けるとその旨を、POSTリクエストを受けると送信されたデータをレスポンスとして返します。それ以外のメソッドには「405 Method Not Allowed」のステータスコードを返します。

4. クエリパラメータの処理

HTTPリクエストには、URLにクエリパラメータを追加することができます。例えば、http://localhost:3000/?name=JohnというURLがあった場合、nameというクエリパラメータがJohnという値を持っています。これをNode.jsで処理するには、urlモジュールを使用します。

javascript
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const http = require('http');
const url = require('url');

const server = http.createServer((req, res) => {
  const parsedUrl = url.parse(req.url, true);
  const name = parsedUrl.query.name;

  res.writeHead(200, {'Content-Type': 'text/plain'});
  res.end(`Hello, ${name ? name : 'Guest'}!`);
});

server.listen(3000, () => {
  console.log('Server is running at http://localhost:3000');
});

ここでは、url.parseを使ってリクエストURLを解析し、クエリパラメータにアクセスしています。この例では、nameパラメータがあればそれを返し、なければ「Guest」と表示します。

5. リクエストヘッダーの処理

HTTPリクエストにはヘッダーが含まれています。これらのヘッダーを解析して、リクエストに含まれる情報を取得することができます。例えば、Content-TypeやUser-Agentなどのヘッダーを取得することができます。

javascript
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const http = require('http');

const server = http.createServer((req, res) => {
  const userAgent = req.headers['user-agent'];

  res.writeHead(200, {'Content-Type': 'text/plain'});
  res.end(`Your User-Agent is: ${userAgent}`);
});

server.listen(3000, () => {
  console.log('Server is running at http://localhost:3000');
});

このコードでは、リクエストヘッダーからUser-Agentを取得して、それをレスポンスとして返しています。

6. POSTデータの処理

POSTリクエストは、リクエストボディにデータを含むことができます。例えば、フォームから送信されたデータやJSONデータなどです。これらのデータを処理するには、リクエストのdataイベントをリッスンし、最終的にendイベントで全データを取得します。

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const http = require('http');

const server = http.createServer((req, res) => {
  if (req.method === 'POST') {
    let body = '';
    req.on('data', chunk => {
      body += chunk;
    });

    req.on('end', () => {
      res.writeHead(200, {'Content-Type': 'application/json'});
      res.end(`Received data: ${body}`);
    });
  } else {
    res.writeHead(405, {'Content-Type': 'text/plain'});
    res.end('Only POST requests are accepted');
  }
});

server.listen(3000, () => {
  console.log('Server is running at http://localhost:3000');
});

7. エラーハンドリング

HTTPサーバーでエラーハンドリングを行うことは非常に重要です。例えば、リクエストの処理中にエラーが発生した場合、適切なHTTPステータスコードを返す必要があります。

javascript
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const http = require('http');

const server = http.createServer((req, res) => {
  try {
    if (req.method === 'GET') {
      res.writeHead(200, {'Content-Type': 'text/plain'});
      res.end('GET Request');
    } else {
      throw new Error('Method Not Supported');
    }
  } catch (error) {
    res.writeHead(500, {'Content-Type': 'text/plain'});
    res.end(`Internal Server Error: ${error.message}`);
  }
});

server.listen(3000, () => {
  console.log('Server is running at http://localhost:3000');
});

このコードでは、try-catchを使用してエラーをキャッチし、500 Internal Server Errorを返しています。

8. 外部ライブラリを使用したHTTPリクエストの処理

Node.jsの標準モジュール「http」を使用してリクエストを処理する方法は基本的なもので、より高度な機能を使いたい場合は外部ライブラリを使用することもあります。たとえば、expressというライブラリを使用すれば、より簡単にHTTPリクエストを処理することができます。

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const express = require('express');
const app = express();

app.get('/', (req, res) => {
  res.send('Hello, World!');
});

app.listen(3000, () => {
  console.log('Server is running at http://localhost:3000');
});

expressを使うと、ルーティングやミドルウェアの利用、エラーハンドリングが非常に簡単になります。

まとめ

Node.jsを使用したHTTPリクエストの処理には、標準モジュールの「http」を使う方法が基本となりますが、より複雑なアプリケーションでは外部ライブラリを使用することが一般的です。リクエストメソッド、クエリパラメータ、リクエストヘッダー、POSTデータの処理方法を理解し、エラーハンドリングをしっかりと行うことが、効率的で安全なサーバーの構築に繋がります。