PHPの主要オペレーター解説

PHPには、さまざまなオペレーター（演算子）があり、プログラムを書く上で非常に重要な役割を果たします。PHPのオペレーターは、大きく分けて「算術演算子」「比較演算子」「論理演算子」「代入演算子」「文字列演算子」「ビット演算子」「配列演算子」「エラー制御演算子」「その他の演算子」の9つのカテゴリに分類されます。これらの演算子を適切に理解し使いこなすことは、効率的なPHPプログラミングに欠かせません。

1. 算術演算子（Arithmetic Operators）

算術演算子は、数値を操作するために使用されます。基本的な算術演算子には以下のものがあります。

• + 加算

• - 減算

• * 乗算

• / 除算

• % 剰余（余り）

• ** べき乗（べき乗演算）

例：

php
CopyEdit
$a = 10;
$b = 5;
echo $a + $b;  // 15
echo $a - $b;  // 5
echo $a * $b;  // 50
echo $a / $b;  // 2
echo $a % $b;  // 0
echo $a ** $b; // 100000

2. 比較演算子（Comparison Operators）

比較演算子は、2つの値を比較して、その結果が真（true）か偽（false）かを返します。これらの演算子は主に条件文で使用されます。

• == 等しい

• === 型も含めて等しい

• != 等しくない

• !== 型も含めて等しくない

• > より大きい

• < より小さい

• >= 以上

• <= 以下

例：

php
CopyEdit
$a = 10;
$b = 5;
echo $a == $b;  // false
echo $a > $b;   // true
echo $a !== $b; // true

3. 論理演算子（Logical Operators）

論理演算子は、複数の条件を組み合わせて評価するために使用されます。

• && 論理積（AND）

• || 論理和（OR）

• ! 論理否定（NOT）

例：

php
CopyEdit
$a = true;
$b = false;
echo $a && $b;  // false
echo $a || $b;  // true
echo !$a;       // false

4. 代入演算子（Assignment Operators）

代入演算子は、変数に値を代入するために使用されます。通常の代入演算子のほかにも、簡略化された代入演算子があります。

• = 値を代入

• += 加算して代入

• -= 減算して代入

• *= 乗算して代入

• /= 除算して代入

• %= 剰余を代入

• .= 文字列を結合して代入

例：

php
CopyEdit
$a = 5;
$a += 3;  // 8
$a -= 2;  // 6
$a *= 4;  // 24
$a /= 2;  // 12
$a .= " PHP";  // "12 PHP"

5. 文字列演算子（String Operators）

文字列演算子は、文字列を操作するために使用されます。

• . 文字列の結合

• .= 文字列の結合と代入

例：

php
CopyEdit
$a = "Hello";
$b = "World";
echo $a . " " . $b;  // "Hello World"
$a .= " PHP";
echo $a;  // "Hello PHP"

6. ビット演算子（Bitwise Operators）

ビット演算子は、整数値のビットを操作するために使用されます。

• & ビット論理積

• | ビット論理和

• ^ ビット排他的論理和（XOR）

• ~ ビット否定

• << 左シフト

• >> 右シフト

例：

php
CopyEdit
$a = 5;  // 0101
$b = 3;  // 0011
echo $a & $b;  // 1 (0001)
echo $a | $b;  // 7 (0111)
echo $a ^ $b;  // 6 (0110)
echo ~$a;      // -6 (ビット反転)

7. 配列演算子（Array Operators）

配列演算子は、配列を操作するために使用されます。

• + 配列の結合

• == 配列が等しいかどうか

• === 配列が完全に等しいかどうか

例：

php
CopyEdit
$a = [1, 2, 3];
$b = [4, 5, 6];
$c = $a + $b;  // [1, 2, 3, 4, 5, 6]
var_dump($a == $b);  // false

8. エラー制御演算子（Error Control Operator）

エラー制御演算子は、PHPのエラー報告を制御するために使用されます。

• @ エラーを抑制

例：

php
CopyEdit
@$a = 10 / 0;  // エラーを表示しない

9. その他の演算子（Other Operators）

PHPには、その他にもさまざまな特殊な演算子があります。

• empty() 変数が空かどうかをチェック

• isset() 変数が設定されているかをチェック

• list() 配列の値を一括で代入

• clone オブジェクトの複製

例：

php
CopyEdit
$a = "";
if (empty($a)) {
    echo "空です";  // 空です
}

$b = [1, 2, 3];
list($x, $y) = $b;
echo $x;  // 1

結論

PHPの演算子は、プログラムの中でデータの操作や条件の評価、複雑な処理を実行するために欠かせない要素です。これらの演算子を適切に使用することで、より効率的で読みやすいコードを書くことができます。PHPを学び始めたばかりの方でも、これらの基本的な演算子をしっかりと理解して使いこなすことが、より高度なプログラミング技術を身につける第一歩となるでしょう。