Python 3 における break
、continue
、pass
の使い方について、これらのキーワードは特にループ処理で重要な役割を果たします。以下では、それぞれのキーワードの役割と使い方を説明します。
1. break
の使用
break
は、ループを途中で終了させるために使用されます。条件が満たされたときにループを強制的に終了し、ループの外のコードへと処理を移します。これにより、無駄な繰り返しを防ぐことができます。

例: break
の基本的な使用法
python# 1から10までの数字を出力し、5になったらループを終了する
for i in range(1, 11):
if i == 5:
break # 5になった時点でループを終了
print(i)
このコードでは、i
が 5 に達した時点で break
が実行され、ループが終了します。出力は次のようになります。
1 2 3 4
2. continue
の使用
continue
は、ループの現在の反復を終了し、次の反復に進むために使用されます。つまり、continue
を使うことで、条件を満たした場合に残りのコードをスキップして次の繰り返しに進むことができます。
例: continue
の基本的な使用法
python# 1から10までの数字のうち、偶数だけを出力する
for i in range(1, 11):
if i % 2 != 0:
continue # 偶数でない場合、次の反復に進む
print(i)
このコードでは、奇数をスキップして偶数だけが出力されます。出力は次のようになります。
2 4 6 8 10
3. pass
の使用
pass
は、実行する操作がない場合に使用されます。通常、pass
はプレースホルダーとして使われ、何も行わないコードを記述する際に役立ちます。特に、後で実装する予定のコードブロックを空にしておくために使われます。
例: pass
の基本的な使用法
python# 1から10までの数字のうち、偶数には何もしないが、奇数にはメッセージを表示する
for i in range(1, 11):
if i % 2 == 0:
pass # 偶数の場合は何もしない
else:
print(f"{i} は奇数です")
このコードでは、偶数の場合には何も実行せず、奇数の場合にのみメッセージが表示されます。出力は次のようになります。
1 は奇数です 3 は奇数です 5 は奇数です 7 は奇数です 9 は奇数です
まとめ
-
break
: ループを完全に終了させる。 -
continue
: 現在の反復を終了し、次の反復を開始する。 -
pass
: 特に実行する操作がないことを示す。
これらのキーワードを適切に使用することで、Python のループ処理をより効率的に制御できます。