アプリケーション

SQL Server 2012 と SharePoint

SQL Server 2012のインストールとSharePointでの使用についての完全かつ包括的な記事を以下に記載します。


SQL Server 2012 のインストールと SharePoint での使用

はじめに

Microsoft SQL Server 2012は、エンタープライズクラスのデータベース管理システムで、特にデータの格納や管理、そしてSharePointなどのアプリケーションで使用されることが多いです。本記事では、SQL Server 2012をインストールし、SharePointと連携させるための手順を詳しく解説します。これにより、効果的にデータベース管理ができ、SharePointの機能を最大限に活用できるようになります。

1. システム要件の確認

SQL Server 2012をインストールする前に、システム要件を満たしていることを確認する必要があります。以下に主な要件を挙げます。

1.1 ハードウェア要件

  • プロセッサ: 最低1.4 GHzのx64プロセッサ
  • RAM: 最低2 GB(推奨4 GB以上)
  • ディスク空き容量: インストールには少なくとも6 GBの空き容量
  • ネットワークアダプタ: TCP/IP接続をサポートするもの

1.2 ソフトウェア要件

  • オペレーティングシステム: Windows Server 2008 R2、Windows Server 2012 以降
  • .NET Framework: SQL Serverのインストールには.NET Framework 3.5 SP1が必要です。

2. SQL Server 2012 のインストール

2.1 インストールメディアの準備

SQL Server 2012のインストールメディアを準備します。これはMicrosoftの公式サイトからダウンロードするか、物理メディアを使用してインストールすることができます。

2.2 インストールの開始

  1. インストールメディアを挿入し、セットアップを実行します。
  2. 「SQL Serverのインストール」オプションを選択し、インストールウィザードを開始します。
  3. インストールタイプとして「新規インストール」を選びます。

2.3 インスタンスの選択

インストールの際には、インスタンス名を設定する必要があります。SharePointでは通常、既存のインスタンスに接続するか、新たにインスタンスを作成します。インスタンス名は後での接続設定に使うため、わかりやすい名前をつけることが推奨されます。

2.4 サービスアカウントの設定

インストール時にSQL Serverサービスを実行するためのアカウントを指定します。推奨されるのは、専用のサービスアカウントを使用することです。このアカウントには必要な権限を与え、セキュリティを確保します。

2.5 設定オプション

  • データベースエンジンのインストールを選択します。
  • 「SQL Server Management Studio (SSMS)」をインストールして、管理を簡単にすることも推奨されます。
  • 「Full-Text Search」機能や「Data Quality Services」など、必要なオプションを選びます。

インストールが完了したら、SQL Server Management Studio (SSMS)を使用して、データベースの管理を開始できます。

3. SharePoint の準備

SQL Server 2012をインストールした後、SharePointとの統合準備が整います。SharePointのデータベースを管理するために、SQL Serverを正しく設定することが重要です。

3.1 SharePoint のインストール

まず、SharePointをインストールします。インストールには、専用のサーバーを用意し、Windows Server 2012 以上のオペレーティングシステムを使用する必要があります。

3.2 SQL Server と SharePoint の接続設定

SharePointをインストールした後、SQL Serverとの接続を設定します。SharePointは、SQL Serverのデータベースを使用して、コンテンツ、構成、検索、サービスアプリケーションなどの情報を管理します。

  1. SQL Server データベース設定:

    • SharePointのデータベースを格納するための新しいデータベースを作成します。
    • SQL Server Management Studio (SSMS)を使って、SharePoint用のデータベースを作成し、適切なアクセス許可を設定します。
  2. 接続設定:

    • SharePointインストール中に、SQL Serverのインスタンス名とデータベース設定を指定します。
    • SharePoint管理ツールを使用して、SQL Serverと接続するための認証情報を入力します。

3.3 データベース構成の確認

SharePointがSQL Serverデータベースにアクセスできるように、以下の点を確認します。

  • データベースの互換性レベル: SharePointは特定の互換性レベルを要求する場合があります。SQL Server 2012では、通常のデフォルト設定で問題ありません。
  • バックアップとリストアの設定: SharePointのデータベースは定期的にバックアップを取り、必要に応じてリストアできるようにすることが重要です。

4. SQL Server 2012 のパフォーマンス最適化

4.1 インデックスの最適化

SharePointデータベースのパフォーマンスを向上させるために、定期的にインデックスを最適化することが推奨されます。SQL Serverのインデックスは、クエリのパフォーマンスに大きな影響を与えるため、適切に管理する必要があります。

4.2 クエリの最適化

SharePointでは、クエリが複雑になりがちです。SQL Serverの「SQL Profiler」や「Database Tuning Advisor」を使用して、クエリのパフォーマンスを監視し、最適化します。

4.3 ハードウェアリソースの確認

SQL Serverのパフォーマンスを最大限に引き出すために、十分なCPU、メモリ、ディスクIOのリソースを確保することが重要です。特にSharePointの大規模なデプロイメントでは、リソースの監視と調整が必要です。

5. セキュリティの強化

SQL Serverのセキュリティ設定を強化することは、重要なポイントです。SharePointデータベースにアクセスできるユーザーを制限し、データベースの暗号化、ネットワークセキュリティ、バックアップの暗号化など、セキュリティ機能を適切に設定します。

結論

SQL Server 2012のインストールとSharePointの統合は、企業のデータ管理とコラボレーションにおいて非常に重要なステップです。SQL ServerはSharePointのバックエンドとして強力な役割を果たし、データベース管理の効率を向上させることができます。インストールからパフォーマンス最適化、セキュリティの強化まで、さまざまなステップを適切に実行することで、システム全体の安定性と信頼性を確保できます。


このガイドを参考にして、SQL Server 2012とSharePointをスムーズに統合し、企業の情報管理を効率化してください。

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