Ubuntu LinuxにおけるRubyのインストールとローカル開発環境の設定
Ubuntu LinuxでRubyをインストールし、ローカル開発環境をセットアップするプロセスは非常にシンプルで、初心者にも優しい方法です。この記事では、Rubyのインストールから、開発環境を構築するための基本的な手順を詳しく説明します。
1. 必要なパッケージのインストール
まず、必要なパッケージをインストールするために、ターミナルを開きます。Ubuntuには、パッケージ管理ツールaptを使用して、依存関係や必要なソフトウェアをインストールできます。
ステップ 1.1: システムの更新
まず、システムを最新の状態に更新しましょう。ターミナルで以下のコマンドを入力して、パッケージリストを更新します。
bashsudo apt update sudo apt upgrade -y
ステップ 1.2: 必要なパッケージのインストール
次に、Rubyをインストールするために必要なパッケージをインストールします。これには、curlやgitなどの開発ツールが含まれます。以下のコマンドでインストールします。
bashsudo apt install curl git -y
これで、システムが最新の状態になり、必要な開発ツールもインストールされました。
2. Rubyのインストール
ステップ 2.1: RVM(Ruby Version Manager)のインストール
Rubyを簡単に管理するために、RVM(Ruby Version Manager)を使用します。これにより、異なるバージョンのRubyを簡単にインストール・切り替えできます。
以下のコマンドを使用して、RVMをインストールします。
bashsudo apt install -y software-properties-common sudo apt-add-repository -y ppa:rael-gc/rvm sudo apt update sudo apt install rvm
インストールが完了したら、RVMを使う準備が整いました。
ステップ 2.2: Rubyのインストール
次に、RVMを使用してRubyをインストールします。以下のコマンドで、Rubyの最新バージョンをインストールします。
bashrvm install ruby
インストールが完了すると、Rubyのバージョンを確認するために、以下のコマンドを実行できます。
bashruby -v
これで、Rubyのバージョンが表示されるはずです。
3. 必要なGemsのインストール
Rubyには、多くの便利なライブラリ(Gems)があり、開発に役立ちます。例えば、Railsを使用してWebアプリケーションを開発するためには、Railsをインストールする必要があります。
ステップ 3.1: Railsのインストール
Railsは、RubyのWebアプリケーションフレームワークで、以下のコマンドを使ってインストールできます。
bashgem install rails
インストールが完了したら、Railsのバージョンを確認するために、以下のコマンドを実行できます。
bashrails -v
これで、Railsのインストールが確認できます。
4. 開発環境の設定
RubyやRailsを使った開発環境をさらに快適にするために、以下のツールや設定を導入することをお勧めします。
ステップ 4.1: データベースのインストール
RailsのデフォルトデータベースはSQLiteですが、もっと強力なデータベースを使用することもできます。PostgreSQLやMySQLをインストールして、Railsプロジェクトで使用することも可能です。
例えば、PostgreSQLをインストールする場合、以下のコマンドを実行します。
bashsudo apt install postgresql postgresql-contrib libpq-dev
ステップ 4.2: エディタのインストール
開発環境を快適にするために、適切なエディタを使用することをお勧めします。Ubuntuでは、VSCodeやSublime Textなどのエディタが人気です。
VSCodeをインストールする場合、以下のコマンドを使用します。
bashsudo snap install --classic code
5. プロジェクトの作成
開発環境のセットアップが完了したら、実際にRubyやRailsでプロジェクトを作成できます。
ステップ 5.1: 新しいRailsプロジェクトの作成
Railsを使って新しいWebアプリケーションを作成するには、以下のコマンドを実行します。
bashrails new myapp
cd myapp
これで、新しいRailsプロジェクトが作成され、ディレクトリに移動しました。
ステップ 5.2: サーバーの起動
作成したRailsプロジェクトをローカルサーバーで実行するには、以下のコマンドを実行します。
bashrails server
その後、ブラウザでhttp://localhost:3000にアクセスすると、Railsのウェルカムページが表示されます。
6. トラブルシューティング
RubyやRailsのインストール中に問題が発生した場合、以下の方法でトラブルシューティングを行うことができます。
ステップ 6.1: 権限エラーの修正
RVMを使用していると、権限に関するエラーが発生することがあります。この場合、以下のコマンドでRVMのセットアップを再確認します。
bashsource ~/.rvm/scripts/rvm
ステップ 6.2: Rubyのバージョンの変更
異なるバージョンのRubyを使用したい場合、以下のコマンドでバージョンを切り替えることができます。
bashrvm use 2.7.2
7. まとめ
Ubuntu LinuxにおけるRubyのインストールと開発環境のセットアップは、非常にシンプルです。RVMを使用することで、複数のRubyバージョンを管理することができ、簡単に切り替えることができます。また、Railsのインストールやデータベースのセットアップ、エディタの選定など、開発に必要なツールもすぐに導入できます。
これで、Ubuntu上でRubyとRailsを使った開発が可能となります。
