Go言語のインストールとローカル開発環境の設定(Ubuntu)
Go言語は、Googleによって開発されたオープンソースのプログラミング言語であり、そのシンプルさ、高速な実行速度、並行処理のサポートによって人気があります。この記事では、UbuntuにGo言語をインストールし、ローカル開発環境を設定する方法を順を追って解説します。
1. 必要なパッケージのアップデート
最初に、Ubuntuのパッケージ管理システムを更新し、必要な依存関係をインストールします。端末を開いて、次のコマンドを実行してください:
bashsudo apt update sudo apt upgrade
これで、システムにインストールされているすべてのパッケージが最新の状態に更新されます。
2. Go言語のインストール
次に、Go言語をインストールします。Ubuntuの公式パッケージリポジトリにはGoが含まれていますが、バージョンが古いことがあるため、最新の安定版をインストールする方法を紹介します。
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Goの公式サイトから最新バージョンをダウンロード
公式サイト(https://go.dev/dl/)にアクセスし、最新のGoバージョンを確認します。例えば、`go1.20.5`をダウンロードする場合、以下の手順を実行します。
bashwget https://go.dev/dl/go1.20.5.linux-amd64.tar.gz
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Goをインストール
ダウンロードしたファイルを適切なディレクトリに展開します。一般的には
/usr/localディレクトリにインストールすることが推奨されます。
bashsudo tar -C /usr/local -xvzf go1.20.5.linux-amd64.tar.gz
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パスを設定
Goの実行ファイルが
/usr/local/go/binに配置されるため、システムのパスにGoのバイナリパスを追加する必要があります。これを行うために、~/.profileまたは~/.bashrc(シェルによって異なる)に次の行を追加します。
bashexport PATH=$PATH:/usr/local/go/bin
設定を反映させるために、次のコマンドでシェルを再読み込みします。
bashsource ~/.profile
3. Goのインストール確認
Goが正しくインストールされたかどうかを確認するために、以下のコマンドを実行してGoのバージョン情報を確認します。
bashgo version
これで、Go言語のバージョンが表示されれば、インストールは成功です。
4. Goワークスペースの設定
Goの開発環境には、Goワークスペース(GOPATH)という概念があります。Goのソースコードは、ワークスペース内の特定のディレクトリに格納されます。
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ワークスペース用ディレクトリを作成
デフォルトでは、Goはホームディレクトリに
goというディレクトリを作成しますが、カスタムディレクトリを作成することもできます。例えば、/home/username/go_projectsというディレクトリを作成します。
bashmkdir -p ~/go_projects/src
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GOPATHを設定
次に、作成したワークスペースディレクトリを
GOPATHとして設定します。~/.profileまたは~/.bashrcに次の行を追加します。
bashexport GOPATH=$HOME/go_projects
export PATH=$PATH:$GOPATH/bin
設定を反映させるために、再度シェルを再読み込みします。
bashsource ~/.profile
5. Goプログラムの作成と実行
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簡単なGoプログラムを作成
Goのインストールと環境設定が完了したら、実際にGoプログラムを作成してみましょう。
srcディレクトリ内に、新しいGoファイルを作成します。
bashmkdir -p ~/go_projects/src/hello
cd ~/go_projects/src/hello
nano main.go
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Goプログラムコード
main.goファイルに以下のコードを記述します。
gopackage main
import "fmt"
func main() {
fmt.Println("Hello, Go!")
}
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プログラムの実行
Goプログラムは
go runコマンドで実行できます。次のコマンドを実行して、作成したプログラムを実行します。
bashgo run main.go
実行結果として「Hello, Go!」と表示されれば、Go言語が正しく動作していることが確認できます。
6. Goのパッケージ管理
Go言語は、標準でgo getコマンドを用いて、外部パッケージのインストールと管理を行うことができます。例えば、gorilla/muxというルーターパッケージをインストールするには、次のコマンドを実行します。
bashgo get -u github.com/gorilla/mux
これにより、必要なパッケージがGOPATH内のpkgディレクトリにインストールされます。
7. IDEまたはエディタの設定
Goの開発には、コード補完やデバッグ機能を備えたIDE(統合開発環境)を使用すると便利です。人気のあるGo対応のエディタには、以下のものがあります。
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Visual Studio Code (VSCode)
VSCodeはGoプラグインを提供しており、便利なコード補完やデバッグ機能を使用できます。インストール後、
Goプラグインをインストールしてください。 -
GoLand
JetBrainsが提供するGo専用のIDEで、Go開発に特化した機能を備えています。
8. Goのアップデート
Goをアップデートするには、新しいバージョンを公式サイトからダウンロードし、同様の手順でインストールします。既存のGoをアンインストールするには、次のコマンドを使用します。
bashsudo rm -rf /usr/local/go
その後、最新バージョンを再インストールしてください。
まとめ
UbuntuにGo言語をインストールし、ローカル開発環境を設定する手順を紹介しました。Goはシンプルで強力な言語であり、並行処理を活かした高速なアプリケーション開発に最適です。インストールと設定が完了すれば、すぐにGoのプログラム開発を始めることができます。
