Ubuntuサーバーでネットワーク設定を調整する方法は、システム管理者にとって重要な作業の一つです。ネットワークの設定は、サーバーがネットワーク上で正常に通信できるようにするために必要不可欠です。この記事では、Ubuntuサーバーにおけるネットワーク設定の完全かつ包括的な方法について、詳細に説明します。
1. ネットワーク設定の確認
まず最初に、現在のネットワーク設定を確認する必要があります。Ubuntuでは、ip
コマンドや ifconfig
コマンドを使って、ネットワークインターフェースの状態を確認できます。
ip
コマンドでネットワーク設定を確認
ターミナルを開いて、以下のコマンドを入力します。
baship a
これにより、ネットワークインターフェースの一覧と、それぞれのインターフェースに割り当てられたIPアドレスが表示されます。例えば、eth0
や ens33
といったインターフェース名が表示されます。
ifconfig
コマンドで確認
もう一つの方法として、ifconfig
コマンドも使用できます。ただし、ifconfig
は一部のUbuntuバージョンではデフォルトでインストールされていないことがあるため、その場合はインストールが必要です。
bashsudo apt install net-tools
インストール後、以下のコマンドを入力して設定を確認できます。
bashifconfig
このコマンドでも、各ネットワークインターフェースの情報が表示されます。
2. 静的IPアドレスの設定
ネットワークインターフェースに静的IPアドレスを設定する場合、Ubuntuでは通常、Netplan
というツールを使います。Netplan
は、Ubuntu 18.04以降のバージョンでデフォルトのネットワーク設定ツールとして採用されています。
Netplan設定ファイルの編集
Netplanの設定ファイルは /etc/netplan/
ディレクトリ内にあります。通常、このディレクトリには 01-netcfg.yaml
というファイルが存在します。このファイルを編集することで、静的IPアドレスを設定できます。
まず、設定ファイルを開きます。
bashsudo nano /etc/netplan/01-netcfg.yaml
ファイルを開いたら、次のように静的IPアドレスを設定します(インターフェース名は環境によって異なる場合があるので、適宜変更してください)。
yamlnetwork:
version: 2
renderer: networkd
ethernets:
ens33:
dhcp4: false
addresses:
- 192.168.1.100/24
gateway4: 192.168.1.1
nameservers:
addresses:
- 8.8.8.8
- 8.8.4.4
この設定では、ens33
インターフェースに 192.168.1.100
の静的IPアドレスを割り当て、デフォルトゲートウェイとして 192.168.1.1
を設定し、DNSサーバーとしてGoogleのパブリックDNS(8.8.8.8
と 8.8.4.4
)を使用しています。
設定の適用
設定を保存したら、以下のコマンドを使って変更を適用します。
bashsudo netplan apply
これで静的IPアドレスの設定が反映され、ネットワークが再起動されます。
3. DHCP(動的IPアドレス)設定
ネットワークに動的IPアドレスを使用する場合は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を利用することができます。Ubuntuでは、Netplan
設定ファイルを使って、DHCPを有効にすることができます。
もし、DHCPを使ってIPアドレスを自動的に割り当てたい場合、以下のように設定します。
yamlnetwork:
version: 2
renderer: networkd
ethernets:
ens33:
dhcp4: true
dhcp4: true
の設定を追加することで、UbuntuがDHCPサーバーからIPアドレスを取得するようになります。
設定後、再度 sudo netplan apply
コマンドを実行して、設定を反映させます。
4. DNS設定の変更
DNS(Domain Name System)は、インターネット上でホスト名をIPアドレスに変換する役割を果たします。ネットワーク設定時にDNSサーバーを指定することが重要です。Netplan
では、nameservers
セクションでDNSサーバーを指定できます。
例えば、GoogleのDNSを使いたい場合は、以下のように設定します。
yamlnetwork:
version: 2
renderer: networkd
ethernets:
ens33:
dhcp4: true
nameservers:
addresses:
- 8.8.8.8
- 8.8.4.4
この設定を保存して適用することで、DNSの変更が反映されます。
5. ネットワークインターフェースの再起動
ネットワーク設定を変更した後は、インターフェースを再起動する必要があります。これには以下のコマンドを使用します。
bashsudo systemctl restart systemd-networkd
これで、ネットワークインターフェースが再起動され、変更が適用されます。
6. ファイアウォール設定
Ubuntuサーバーのセキュリティを高めるために、ufw
(Uncomplicated Firewall)を使ってファイアウォールを設定することが一般的です。基本的なファイアウォール設定は次のコマンドで行えます。
UFWのインストールと有効化
まず、ufw
をインストールします。
bashsudo apt install ufw
次に、ファイアウォールを有効化します。
bash