Ubuntu 14.04でユーザーを追加または削除する方法について、完全かつ包括的なガイドを以下に記載します。これにより、コマンドラインを使用してユーザー管理を行う手順がわかります。
ユーザーを追加する方法
Ubuntuでは、新しいユーザーを作成するためにadduser
コマンドを使用します。このコマンドは、ユーザー名を指定して新しいユーザーをシステムに追加し、関連するディレクトリ(ホームディレクトリ)を作成します。また、ユーザーのパスワードを設定するプロセスも含まれます。

1. ターミナルを開く
まず、ターミナルを開きます。これを行うには、デスクトップ環境で「Ctrl + Alt + T」を押して、ターミナルウィンドウを表示します。
2. 新しいユーザーを追加する
次に、以下のコマンドを実行して新しいユーザーを作成します。username
の部分は追加したいユーザー名に置き換えてください。
bashsudo adduser username
このコマンドを実行すると、次のようなプロンプトが表示されます。
cppEnter new UNIX password:
Retype new UNIX password:
ここで、新しいユーザーのパスワードを2回入力します。パスワードの入力は画面に表示されませんが、正しく入力されているか確認して進んでください。
その後、ユーザーの詳細情報(フルネームや電話番号など)を入力するよう求められることがあります。これらは省略してもかまいませんが、必要に応じて入力できます。最後に、「Is the information correct?」と尋ねられるので、内容に問題がなければ「Y」を入力して確認します。
3. ユーザーに特権を与える(必要な場合)
もし新しいユーザーに管理者権限(sudo権限)を付与したい場合は、以下のコマンドを実行します。
bashsudo usermod -aG sudo username
これにより、指定したユーザーがsudoグループに追加され、システム管理権限を持つことができます。
4. ユーザーが正しく追加されたか確認する
ユーザーが正常に追加されたかを確認するには、次のコマンドでシステム内のユーザーをリスト表示します。
bashcat /etc/passwd
このコマンドは、システムに登録されているすべてのユーザーを表示します。新しく追加したユーザー名がリストに表示されているはずです。
ユーザーを削除する方法
ユーザーを削除するには、deluser
コマンドを使用します。このコマンドはユーザーをシステムから削除しますが、そのユーザーが所有しているホームディレクトリなどのデータを削除するかどうかはオプションで指定できます。
1. ユーザーを削除する
以下のコマンドを実行して、指定したユーザーを削除します。
bashsudo deluser username
これで、指定したユーザーアカウントはシステムから削除されます。ただし、このコマンドはユーザーのホームディレクトリやその他の関連ファイルは削除しません。
2. ユーザーのホームディレクトリも削除する
ユーザーを削除する際にそのユーザーのホームディレクトリも一緒に削除したい場合は、--remove-home
オプションを付けて次のようにコマンドを実行します。
bashsudo deluser --remove-home username
これにより、ユーザーアカウントとともに、そのユーザーのホームディレクトリやその中のすべてのファイルも削除されます。
3. ユーザーが削除されたか確認する
ユーザーが正常に削除されたかを確認するには、再度以下のコマンドを実行して、/etc/passwd
ファイルから削除したユーザーが存在しないことを確認します。
bashcat /etc/passwd
ユーザーがリストに表示されていなければ、正常に削除されたことが確認できます。
ユーザー情報の編集
もし既存のユーザー情報を編集したい場合(例えば、ユーザーの名前やグループを変更したい場合)には、usermod
コマンドを使用します。
1. ユーザー名を変更する
以下のコマンドでユーザー名を変更できます。
bashsudo usermod -l newusername oldusername
newusername
には新しいユーザー名、oldusername
には変更したい現在のユーザー名を入力します。
2. ユーザーのホームディレクトリを変更する
ユーザーのホームディレクトリを変更するには、次のコマンドを使用します。
bashsudo usermod -d /new/home/directory -m username
/new/home/directory
には新しいホームディレクトリのパスを指定し、username
には変更したいユーザー名を入力します。-m
オプションにより、古いホームディレクトリの内容が新しいディレクトリに移動されます。
まとめ
Ubuntu 14.04でのユーザー管理は、コマンドラインを使用することで簡単に行えます。ユーザーを追加するためのadduser
コマンド、削除するためのdeluser
コマンド、そしてユーザー情報を編集するためのusermod
コマンドを駆使することで、効率的にシステム管理を行うことができます。管理者権限が必要な操作もあるため、コマンド実行時にはsudo
を使用することを忘れないようにしましょう。