code-serverは、VS Codeのクラウドベースのエディタで、ブラウザを介してどこからでもアクセスできます。これをUbuntu 18.04にインストールして、リモート開発環境を構築する方法について、以下に完全かつ包括的な手順を示します。
1. システムのアップデート
まず、システムを最新の状態にアップデートすることが重要です。ターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。
bashsudo apt update && sudo apt upgrade -y
これで、システムに必要なパッケージがすべて最新の状態になります。
2. 必要な依存関係のインストール
code-serverをインストールするために、まず必要な依存関係をインストールします。次のコマンドを実行します。
bashsudo apt install -y curl gnupg2 lsb-release
これで、curlやgnupg2といった必要なツールがインストールされます。
3. Node.jsのインストール
code-serverはNode.jsを使用するため、適切なバージョンのNode.jsをインストールします。公式のNodeSourceリポジトリからNode.jsをインストールする手順を説明します。
まず、NodeSourceのリポジトリを追加します。
bashcurl -sL https://deb.nodesource.com/setup_14.x | sudo -E bash -
次に、Node.jsをインストールします。
bashsudo apt install -y nodejs
インストールが完了したら、Node.jsのバージョンを確認して、正しくインストールされたかを確認します。
bashnode -v
4. code-serverのインストール
次に、code-serverをインストールします。以下のコマンドを実行して、code-serverをインストールします。
bashcurl -fsSL https://code-server.dev/install.sh | sh
これにより、最新のcode-serverがインストールされます。
5. code-serverの起動と設定
code-serverをインストールしたら、サービスとしてcode-serverを起動し、自動的に起動するように設定します。
まず、code-serverを手動で起動するには、以下のコマンドを使用します。
bashcode-server
これで、localhost:8080
でcode-serverが起動します。
次に、code-serverを自動起動させるために、systemdサービスとして設定します。以下の手順に従って設定します。
- 新しいsystemdサービスファイルを作成します。
bashsudo nano /etc/systemd/system/code-server.service
- 以下の内容をサービスファイルにコピー&ペーストします。
ini[Unit]
Description=code-server
Documentation=https://github.com/coder/code-server
After=nginx.service
[Service]
ExecStart=/usr/local/bin/code-server --host 0.0.0.0 --port 8080
WorkingDirectory=/home/ubuntu
User=ubuntu
Group=ubuntu
Environment=PATH=/usr/bin:/usr/local/bin
Restart=always
KillMode=process
Type=simple
[Install]
WantedBy=multi-user.target
-
ファイルを保存して終了します(
Ctrl + O
、Enter
、Ctrl + X
)。 -
systemdにサービスをリロードさせ、code-serverを有効にして起動します。
bashsudo systemctl daemon-reload
sudo systemctl enable --now code-server
これで、code-serverは自動的に起動し、バックグラウンドで実行されます。
6. Webブラウザでのアクセス
code-serverは、localhost:8080
または<サーバーのIPアドレス>:8080
でアクセスできます。最初にログインする際、パスワードを求められます。このパスワードは、~/.config/code-server/config.yaml
に保存されています。
bashcat ~/.config/code-server/config.yaml
password
の項目を確認し、そこに記載されているパスワードを使ってブラウザからアクセスします。
7. セキュリティの設定(任意)
code-serverをインターネット上で使用する場合は、セキュリティを強化するために、HTTPSを設定することをお勧めします。以下の手順でSSLを設定できます。
- Let’s EncryptのSSL証明書を取得します(certbotを使用)。
bashsudo apt install certbot python3-certbot-nginx
- Nginxを設定して、SSL証明書を適用します。
bashsudo certbot --nginx
これで、HTTPS経由で安全にcode-serverにアクセスできるようになります。
8. 結論
Ubuntu 18.04にcode-serverをインストールして設定する方法は以上です。これで、ブラウザを介してリモート開発環境を構築できるようになりました。デスクトップ環境やローカルマシンに依存せず、どこからでもアクセス可能な強力な開発ツールが手に入ります。
また、セキュリティを高めるためにHTTPSを設定することをお勧めします。