Ubuntu 20.04は、優れたユーザーエクスペリエンスを提供するLinuxディストリビューションであり、特に開発者や一般ユーザーにとって非常に使いやすい環境を提供します。この記事では、Ubuntu 20.04の「準備」と「地域および国際化設定」に焦点を当て、システムのセットアップとその後のカスタマイズについて完全かつ包括的に説明します。
1. Ubuntu 20.04のインストールと初期設定
まず、Ubuntu 20.04をインストールするには、公式ウェブサイトからISOイメージをダウンロードし、USBメモリまたはDVDに書き込んでインストールメディアを作成します。インストール手順は、次のステップで進めます。

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インストールメディアの作成:
ダウンロードしたISOファイルをUSBメモリに書き込むためには、例えば「Rufus」などのツールを使用します。 -
インストールプロセス:
USBメモリまたはDVDからシステムを起動し、インストールウィザードに従って進みます。この際に、言語設定やタイムゾーンの設定、ネットワーク接続の設定などを行います。 -
ユーザーアカウントの作成:
インストール中に、システムにログインするためのユーザーアカウントを作成します。このユーザーアカウントは、後で管理者権限を持つsudoユーザーとしても設定できます。
インストールが完了した後、Ubuntuは自動的に再起動します。初回起動時にはいくつかの初期設定を行う必要があります。
2. 地域と言語の設定
Ubuntu 20.04では、システムの言語、ロケール(地域設定)、タイムゾーン、キーボードレイアウトなどを簡単に変更できます。これらの設定は、システム全体の動作に大きな影響を与えるため、最初に適切な設定を行うことが重要です。
2.1 言語設定
言語設定は、システム全体の表示言語や入力方法に影響を与えます。デフォルトでは、インストール中に選択した言語がシステムの表示言語になりますが、後から変更することも可能です。
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設定アプリケーションを開く:
画面の右上にある「設定」アイコンをクリックして、設定メニューを開きます。 -
「地域と言語」を選択:
左側のメニューから「地域と言語」を選択します。 -
言語の追加または変更:
言語セクションで、インストールされている言語のリストから希望の言語を選択します。また、追加の言語をインストールすることもできます。 -
入力メソッドの設定:
日本語を使用する場合、キーボードレイアウトを「日本語」に設定し、入力メソッドとして「Mozc」や「ibus」を使用することができます。
2.2 ロケール設定
ロケール設定は、日付や時間、数字のフォーマットなど、システムが表示する地域固有の情報に影響を与えます。Ubuntu 20.04では、この設定も簡単に変更できます。
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設定アプリケーションを開く:
同様に、設定メニューから「地域と言語」を選びます。 -
タイムゾーンとロケールを設定:
タイムゾーンを選択することで、システムの時計が自動的に調整されます。また、国や地域によって異なる日付形式や通貨の表示方法も設定できます。
2.3 キーボードレイアウトの設定
キーボードレイアウトを変更することで、入力の際に特定のキー配列を使用することができます。日本語入力を行う場合、以下の手順で設定します。
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設定アプリケーションの「地域と言語」セクションを開く。
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「キーボード設定」を選択:
「入力ソース」の部分で、使用したいキーボードレイアウトを追加します。「日本語」や「US」など、必要なレイアウトを追加できます。 -
入力メソッドの選択:
日本語を入力する場合、例えば「Mozc」などの日本語入力メソッドを選択することができます。
3. システムの更新とソフトウェアのインストール
Ubuntu 20.04は、セキュリティアップデートやバグ修正が定期的にリリースされるため、インストール後は最新の状態に保つことが重要です。
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更新の確認:
「端末」を開き、以下のコマンドを入力してシステムを更新します。bashsudo apt update sudo apt upgrade
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必要なソフトウェアのインストール:
特定のソフトウェアをインストールするには、Ubuntuの「ソフトウェアセンター」を使用するか、端末から以下のコマンドを実行します。bashsudo apt install <ソフトウェア名>
例えば、開発ツールをインストールするには、次のコマンドを使用します。
bashsudo apt install build-essential
4. セキュリティとバックアップ
システムを安全に保つためには、セキュリティの設定とバックアップが欠かせません。
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ファイアウォールの設定:
Ubuntu 20.04では、デフォルトでUFW(Uncomplicated Firewall)がインストールされています。以下のコマンドでUFWを有効にできます。bashsudo ufw enable
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バックアップの設定:
Ubuntuには、「Deja Dup」という簡単に使えるバックアップツールが標準でインストールされています。これを利用して、定期的なバックアップを設定することができます。
5. システムのカスタマイズ
最後に、システムの見た目や動作を自分の好みに合わせてカスタマイズすることができます。Ubuntu 20.04には、GNOMEデスクトップ環境が搭載されており、そのカスタマイズは簡単です。
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テーマの変更:
設定メニューから「外観」を選択し、テーマやアイコンセットを変更できます。GNOME Tweaksをインストールすることで、より細かいカスタマイズも可能になります。 -
ショートカットキーの設定:
ショートカットキーを設定することで、作業効率を向上させることができます。「設定」→「キーボード」→「ショートカット」から、よく使うアクションにショートカットを割り当てることができます。
まとめ
Ubuntu 20.04は非常に柔軟で使いやすいオペレーティングシステムであり、その設定を適切に行うことで、さらに快適に使用できます。この記事では、言語設定、地域設定、キーボード設定、セキュリティ設定、バックアップの設定など、Ubuntu 20.04の基本的な準備と設定方法について詳しく解説しました。これらの設定を行うことで、よりパーソナライズされた環境を構築し、Ubuntuを最大限に活用できるようになります。