UbuntuにParse Serverを設定する

Parse Serverは、以前はParse.comが提供していたバックエンドサービスをオープンソース化したもので、独自のサーバーにデプロイして使用することができます。ここでは、Ubuntu 14.04でParse Serverをセットアップし、動作させる手順を詳細に説明します。

必要な環境と準備

まず、Parse Serverを動かすために必要なものを準備します。Ubuntu 14.04に以下のソフトウェアがインストールされていることを確認してください。

1. Node.js – Parse ServerはNode.jsで動作します。
2. MongoDB – Parse ServerはデータベースとしてMongoDBを使用します。
3. Git – ソースコードをクローンするためにGitを使用します。

以下の手順でこれらをインストールします。

1. Node.jsのインストール

まず、Node.jsをインストールします。Ubuntu 14.04にインストールするには、以下のコマンドを実行します。

bash
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sudo apt-get update
sudo apt-get install -y nodejs npm

その後、Node.jsのバージョンを確認します。Parse Serverは、Node.jsのバージョン8.x以上を必要とします。

bash
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node -v

2. MongoDBのインストール

次に、MongoDBをインストールします。MongoDBはParse Serverのデータベースとして必要です。

bash
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sudo apt-get install -y mongodb

インストールが完了したら、MongoDBサービスを起動します。

bash
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sudo service mongodb start

MongoDBが正しく動作しているか確認するには、以下のコマンドを使ってMongoDBに接続します。

bash
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mongo

接続後、exitコマンドでMongoDBを終了します。

3. Gitのインストール

Gitがインストールされていない場合、次のコマンドでインストールします。

bash
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sudo apt-get install -y git

4. Parse Serverのインストール

Parse Serverはnpmを使ってインストールします。以下のコマンドを実行してParse Serverをインストールします。

bash
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sudo npm install -g parse-server

インストールが完了したら、Parse Serverのインストールが成功したことを確認するために、以下のコマンドを実行します。

bash
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parse-server --version

5. Parse Serverのセットアップ

Parse Serverをセットアップするには、まず設定用のディレクトリを作成します。

bash
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mkdir parse-server
cd parse-server

次に、Parse Serverの設定ファイルを作成します。例えば、index.jsという名前で作成します。

bash
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touch index.js

その中に以下のように記述します。

javascript
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const express = require('express');
const { ParseServer } = require('parse-server');

const app = express();

// Parse Serverの設定
const api = new ParseServer({
  databaseURI: 'mongodb://localhost:27017/dev',  // MongoDBの接続先
  cloud: './cloud/main.js',  // クラウドコード（任意）
  appId: 'myAppId',  // アプリケーションID
  masterKey: 'myMasterKey',  // マスターキー（セキュリティ上重要）
  serverURL: 'http://localhost:1337/parse',  // サーバーURL
});

// ExpressアプリケーションにParse Serverをマウント
app.use('/parse', api);

// サーバーの起動
const port = 1337;
app.listen(port, () => {
  console.log(`Parse Server is running on http://localhost:${port}/parse`);
});

上記のコードでは、MongoDBに接続するURI（databaseURI）、アプリケーションID（appId）、マスターキー（masterKey）を設定しています。これらはParse Serverを運用する際に非常に重要な設定情報です。

6. Parse Serverの起動

設定が完了したら、以下のコマンドでParse Serverを起動します。

bash
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node index.js

これで、Parse Serverが起動します。ブラウザでhttp://localhost:1337/parseにアクセスすると、Parse Serverのエンドポイントにアクセスできることを確認できます。

7. クラウドコードの設定（オプション）

Parse Serverにはクラウドコードを利用する機能があります。これにより、サーバーサイドのビジネスロジックをJavaScriptで記述できます。クラウドコードを利用する場合、cloud/main.jsにコードを記述します。

例えば、以下のような簡単なクラウドコードをcloud/main.jsに書くことができます。

javascript
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Parse.Cloud.define('hello', function(req, res) {
  res.success('Hello, world!');
});

このクラウドコードは、helloという名前の関数を定義しており、Parse Serverがリクエストを受け取った際に「Hello, world!」というメッセージを返します。

8. Parse Dashboardのインストール（オプション）

Parse Serverには、Parse Dashboardという管理インターフェースがあります。これを使うことで、データの管理やアプリケーションの設定が簡単に行えます。Parse Dashboardをインストールするには、以下のコマンドを実行します。

bash
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sudo npm install -g parse-dashboard

インストール後、Parse Dashboardを設定するために、dashboardConfig.jsonという設定ファイルを作成します。

bash
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touch dashboardConfig.json

その中に以下の内容を記述します。

json
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{
  "apps": [
    {
      "appId": "myAppId",
      "masterKey": "myMasterKey",
      "serverURL": "http://localhost:1337/parse",
      "appName": "MyApp"
    }
  ],
  "users": [
    {
      "user": "admin",
      "pass": "adminPassword"
    }
  ]
}

この設定ファイルで、Parse Dashboardにアクセスするための認証情報（ユーザー名とパスワード）を設定しています。設定が完了したら、以下のコマンドでParse Dashboardを起動します。

bash
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parse-dashboard --config dashboardConfig.json

これで、ブラウザでhttp://localhost:4040にアクセスすると、Parse Dashboardにアクセスできるようになります。

9. サービスとしてParse Serverを実行

サーバーが正常に動作していることを確認したら、Parse Serverを常にバックグラウンドで動かすために、systemdサービスを作成することをお勧めします。以下の手順でサービスを作成します。

1. サービスファイルを作成します。

bash
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sudo nano /etc/systemd/system/parse-server.service

2. 以下の内容をサービスファイルに記述します。

ini
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[Unit]
Description=Parse Server
After=network.target

[Service]
ExecStart=/usr/bin/node /path/to/your/index.js
Restart=always
User=ubuntu
Group=ubuntu
Environment=NODE_ENV=production
WorkingDirectory=/path/to/your/parse-server

[Install]
WantedBy=multi-user.target

3. サービスをリロードして有効にします。

bash
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sudo systemctl daemon-reload
sudo systemctl enable parse-server
sudo systemctl start parse-server

これで、Parse Serverは自動的に起動し、常にバックグラウンドで実行されるようになります。

結論

このガイドでは、Ubuntu 14.04上にParse Serverをインストールして設定する方法を詳細に説明しました。Parse Serverを使うことで、バックエンド機能を簡単に提供でき、モバイルアプリケーションやウェブアプリケーションの開発が効率的になります。