開発運用

VirtualBoxでRHELをインストール

Red Hat Enterprise Linux (RHEL) を VirtualBox を使用してインストールする手順を、完全かつ包括的に説明します。このガイドでは、RHEL のインストールに必要な準備、インストールのステップ、及びインストール後の基本的な設定について解説します。以下に示す手順に従って、RHEL を仮想環境で稼働させることができます。

1. 必要なツールとリソースの準備

RHEL をインストールするには、以下のツールとリソースが必要です。

  • VirtualBox: Oracle が提供する無料の仮想化ソフトウェア。
  • Red Hat Enterprise Linux (RHEL) の ISO イメージ: RHEL のインストールメディアとして ISO ファイルが必要です。Red Hat の公式サイトでアカウントを作成し、ダウンロードすることができます。

2. VirtualBox のインストール

まず、VirtualBox をダウンロードしてインストールします。公式サイトから自分の OS に適したバージョンを選択してインストールしてください。

  • VirtualBox のインストール手順:
    1. VirtualBox の公式サイト (https://www.virtualbox.org) にアクセスします。
    2. “Download VirtualBox” をクリックし、対応する OS 用のインストーラを選びます。
    3. ダウンロードしたインストーラを実行し、指示に従ってインストールを完了させます。

3. 新しい仮想マシンの作成

VirtualBox のインストールが完了したら、新しい仮想マシンを作成します。

  • 仮想マシンの作成手順:
    1. VirtualBox を起動し、「新規」ボタンをクリックします。
    2. 名前として「RHEL」と入力し、タイプは「Linux」、バージョンは「Red Hat (64-bit)」を選択します。
    3. メモリの設定で、少なくとも 2GB 以上のメモリを割り当てます。推奨される容量は 4GB 以上です。
    4. ハードディスクの設定では、「仮想ハードディスクの作成」を選択します。サイズは 20GB 以上を設定することをお勧めします。

4. RHEL のインストール準備

次に、RHEL のインストールメディア (ISO ファイル) を仮想マシンに設定します。

  • ISO ファイルの設定手順:
    1. 作成した仮想マシンを選択し、「設定」ボタンをクリックします。
    2. 左側の「ストレージ」を選択し、空のディスクアイコンをクリックします。
    3. 「ディスクの選択」画面で、ダウンロードした RHEL の ISO ファイルを選択します。

5. RHEL のインストール

仮想マシンの設定が完了したら、仮想マシンを起動して RHEL のインストールを開始します。

  • インストール手順:
    1. 仮想マシンを選択し、「起動」ボタンをクリックします。
    2. 仮想マシンが起動したら、RHEL のインストーラーが表示されます。画面の指示に従い、インストールを開始します。
    3. 言語選択画面で、日本語を選択し、「続ける」をクリックします。
    4. 「インストールの設定」画面で、キーボードのレイアウトやタイムゾーンを設定します。
    5. 「インストール先」では、仮想マシンの仮想ディスクを選択します。デフォルトの設定で問題ない場合は、「自動的にパーティション分け」を選択して続行します。
    6. インストールを開始する前に、必要なパッケージの選択(最小インストールやサーバーの選択など)を行います。デフォルトの「サーバー」オプションでも問題ありません。
    7. インストールが開始され、しばらく待つとインストールが完了します。

6. インストール後の設定

インストールが完了した後、仮想マシンが再起動します。初回起動時にいくつかの基本的な設定を行います。

  • 初回設定手順:
    1. コンピュータのホスト名を設定します。
    2. Root パスワードを設定し、必要であれば新しいユーザーアカウントを作成します。
    3. ネットワーク設定を行います。仮想マシンでは、通常「NAT」設定を使用してインターネットに接続できます。
    4. セキュリティ設定を確認し、「ファイアウォール」を有効にすることをお勧めします。
    5. 「インストール後設定」が完了したら、「再起動」をクリックして、RHEL の環境にログインします。

7. インストール後の基本的な操作

インストール後、RHEL の基本的な操作やパッケージ管理について知っておくことが重要です。

  • パッケージの更新:
    RHEL は CentOS と同じように、dnf コマンドを使用してパッケージ管理を行います。システムを最新の状態に保つために、次のコマンドを実行します。

    sql
    sudo dnf update
  • ソフトウェアのインストール:
    必要なソフトウェアをインストールするためには、dnf install コマンドを使用します。例えば、vim エディタをインストールするには次のコマンドを実行します。

    nginx
    sudo dnf install vim
  • サービスの管理:
    RHEL では systemctl コマンドを使用してサービスを管理します。例えば、httpd サービスを起動するには次のようにします。

    sql
    sudo systemctl start httpd

8. トラブルシューティング

インストール中やインストール後に問題が発生することがあります。一般的なトラブルシューティング方法として、以下の点を確認します。

  • ネットワーク接続の確認:
    仮想マシン内でネットワーク接続が正常に行われているかを確認するために、ping コマンドを使用します。

    nginx
    ping google.com
  • ログの確認:
    問題が発生した場合、ログファイルを確認することが重要です。特に /var/log/messages/var/log/dmesg に関連するエラーメッセージが記録されています。

結論

以上の手順で、VirtualBox を使用して RHEL をインストールし、仮想環境で稼働させることができます。インストール後は、必要に応じてパッケージを追加し、サーバーや開発環境として利用できます。

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