Vue.jsは、シンプルで効率的なフロントエンドのフレームワークとして、多くの開発者に利用されています。Vue CLI(コマンドラインインターフェース)は、Vue.jsアプリケーションのセットアップと管理を簡単に行うためのツールです。この記事では、Vue CLIを使用してVue.jsプロジェクトを作成する方法を完全かつ包括的に説明します。
Vue CLIのインストール
まず、Vue CLIをインストールする必要があります。Vue CLIはNode.jsを基盤にしているため、まずNode.jsをインストールしておく必要があります。Node.jsがインストールされていない場合は、公式サイト(https://nodejs.org)からインストールできます。

1. Vue CLIのインストール
Vue CLIはnpm(Node Package Manager)を使用してインストールできます。以下のコマンドをターミナルに入力します。
bashnpm install -g @vue/cli
-g
オプションを付けることで、Vue CLIをグローバルにインストールします。インストールが完了したら、以下のコマンドでインストールされたことを確認できます。
bashvue --version
これでVue CLIが正常にインストールされたことを確認できます。
新しいVue.jsプロジェクトの作成
Vue CLIを使って新しいVue.jsプロジェクトを作成するのは非常に簡単です。以下の手順に従って、プロジェクトを作成しましょう。
2. プロジェクトの作成
新しいVueプロジェクトを作成するために、以下のコマンドを実行します。
bashvue create my-project
my-project
はプロジェクトの名前です。任意の名前を付けることができます。コマンドを実行すると、いくつかの設定オプションが表示されます。
3. 設定の選択
vue create
コマンドを実行した後、いくつかの選択肢が表示されます。主に2つのオプションがあります:
-
Default (Babel, ESLint): 最も基本的な設定で、BabelとESLintが設定されたプロジェクトが作成されます。
-
Manually select features: 必要な機能を手動で選択できます。例えば、Vue RouterやVuex、TypeScriptの使用を選択することができます。
もし手動で機能を選択したい場合は、Manually select features
を選んで、次に進みます。選択肢として、以下のような項目があります:
-
Babel(最新のJavaScriptコードを古いブラウザでも動作するように変換する)
-
TypeScript(型安全性を追加する)
-
Router(シングルページアプリケーション(SPA)のためのルーティング)
-
Vuex(状態管理)
-
Linter/Formatter(コードの整形やエラーチェック)
-
CSS Pre-processors(SassやLessなど)
必要な機能を選択したら、設定を保存してプロジェクトの作成を開始します。
4. 依存関係のインストール
設定が完了すると、Vue CLIがプロジェクトに必要な依存関係をインストールします。これには数分かかる場合があります。インストールが完了すると、次のようなメッセージが表示されます。
bashSuccessfully created project my-project.
プロジェクトの起動
プロジェクトの作成が完了したら、プロジェクトディレクトリに移動して、開発サーバーを起動します。
bashcd my-project
npm run serve
このコマンドを実行すると、Vue.jsの開発サーバーが起動し、ブラウザでプロジェクトを確認できるようになります。デフォルトでは、http://localhost:8080
でアプリケーションを確認できます。
プロジェクトの構成
プロジェクトが作成されると、いくつかの重要なファイルとディレクトリが生成されます。以下は、基本的なプロジェクト構造です。
csharpmy-project/
├── node_modules/ # プロジェクトの依存関係
├── public/ # 静的ファイル(index.htmlなど)
├── src/ # アプリケーションのソースコード
│ ├── assets/ # 画像やCSSなどのアセット
│ ├── components/ # Vueコンポーネント
│ ├── views/ # ページビュー
│ ├── App.vue # アプリケーションのルートコンポーネント
│ └── main.js # アプリケーションのエントリーポイント
├── package.json # プロジェクトの設定と依存関係
└── vue.config.js # Vue CLIの設定ファイル(必要に応じて)
src
ディレクトリ
-
App.vue
: これはアプリケーションのルートコンポーネントです。Vue.jsのコンポーネントは、,
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