WordPressは、非常に人気のあるコンテンツ管理システムであり、ユーザーが多くのカスタマイズを行うことを可能にします。その中でも、JavaScriptを使用してサイトの動作を拡張したり、インタラクティブな要素を追加したりすることは非常に有効な方法です。この記事では、WordPressにカスタムJavaScriptを正しく追加する方法を完全かつ包括的に説明します。
1. WordPressにカスタムJavaScriptを追加する方法
JavaScriptをWordPressサイトに追加する方法は主にいくつかの方法があります。それぞれの方法は、特定の目的や状況に応じて使い分けることが重要です。以下に主要な方法を紹介します。

1.1. テーマのfunctions.php
に追加
最も一般的な方法の一つは、テーマのfunctions.php
ファイルを利用する方法です。この方法は、WordPressのテーマが有効になっている限り、カスタムJavaScriptコードを全ページに適用することができます。
手順:
- WordPressダッシュボードにログインします。
- 外観 > テーマエディター に移動します。
functions.php
ファイルを選択します。- 以下のコードを
functions.php
ファイルに追加します。
phpfunction add_custom_js() {
?>
}
add_action('wp_footer', 'add_custom_js');
このコードは、WordPressのwp_footer
フックを使用して、すべてのページのフッター部分にJavaScriptを追加します。wp_footer
は、通常、ページの最後に自動的に読み込まれるため、パフォーマンスへの影響を最小限に抑えることができます。
1.2. プラグインを使用する
JavaScriptを追加する別の簡単な方法は、プラグインを使用することです。特に、「Insert Headers and Footers」や「Header and Footer Scripts」などのプラグインを使うことで、コードを直接テーマファイルに手を加えることなく追加できます。
手順:
- WordPressダッシュボードにログインします。
- プラグイン > 新規追加 に移動し、「Insert Headers and Footers」と検索します。
- プラグインをインストールして有効化します。
- 設定 > Insert Headers and Footers に移動します。
- 「Scripts in Footer」セクションにカスタムJavaScriptコードを貼り付けます。
この方法は、コードをテーマファイルに触れずに追加できるので、初心者にも扱いやすい方法です。
1.3. 独自のプラグインを作成する
より高度なカスタマイズを行いたい場合、独自のプラグインを作成してカスタムJavaScriptを追加することもできます。これにより、コードをテーマファイルとは別に管理でき、テーマが変更された場合でもコードが失われる心配がありません。
手順:
wp-content/plugins
フォルダ内に新しいフォルダを作成します(例えば、my-custom-js
)。- その中に
my-custom-js.php
というファイルを作成し、以下のコードを追加します。
php
/**
* Plugin Name: My Custom JS
* Description: Adds custom JavaScript to the website.
* Version: 1.0
* Author: あなたの名前
*/
function add_custom_js_to_plugin() {
?>
}
add_action('wp_footer', 'add_custom_js_to_plugin');
- プラグインフォルダを保存し、WordPressのダッシュボードで「プラグイン > インストール済みプラグイン」に移動します。
- 「My Custom JS」を有効化します。
この方法は、JavaScriptコードをテーマに依存せずに独立して管理したい場合に非常に便利です。
1.4. JavaScriptファイルを外部に読み込む
複数のページで同じJavaScriptコードを使用する場合、JavaScriptを外部ファイルとして保存し、それをWordPressサイトに読み込む方法が効果的です。この方法では、コードの管理がしやすくなり、パフォーマンスも向上します。
手順:
- サイトの
wp-content
ディレクトリ内にjs
フォルダを作成し、カスタムJavaScriptファイル(例:custom.js
)をその中にアップロードします。 - 次に、
functions.php
ファイルに以下のコードを追加して、JavaScriptファイルを読み込みます。
phpfunction load_custom_js() {
wp_enqueue_script('custom-js', get_template_directory_uri() . '/js/custom.js', array(), null, true);
}
add_action('wp_enqueue_scripts', 'load_custom_js');
このコードは、wp_enqueue_script
関数を使って、custom.js
ファイルをテーマに読み込む方法です。true
は、JavaScriptファイルをフッターに読み込むことを指定しています。
2. JavaScriptコードの最適化とパフォーマンス
WordPressにカスタムJavaScriptを追加すると、ページのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。特に、外部スクリプトを多く使用したり、大きなJavaScriptファイルを読み込んだりすると、ページの読み込み時間が遅くなることがあります。
以下の最適化方法を参考にしてください。
2.1. 非同期(Async)または遅延(Defer)属性を使用
JavaScriptファイルを読み込む際に、async
またはdefer
属性を使用することで、ページのレンダリングが遅延するのを防ぎ、パフォーマンスを改善できます。
phpfunction load_custom_js_async() {
wp_enqueue_script('custom-js', get_template_directory_uri() . '/js/custom.js', array(), null, true);
add_filter('script_loader_tag', 'add_async_defer_attributes', 10, 2);
}
function add_async_defer_attributes($tag, $handle) {
if ('custom-js' === $handle) {
return str_replace('src', 'defer="defer" src', $tag); // defer属性を追加
}
return $tag;
}
add_action('wp_enqueue_scripts', 'load_custom_js_async');
これにより、ページが読み込まれる間にJavaScriptが非同期で読み込まれ、ページの表示が速くなります。
2.2. JavaScriptファイルの圧縮
JavaScriptファイルのサイズを小さくするために、圧縮や最適化を行うことをおすすめします。ツールとしては、UglifyJS
やTerser
などを使用して、不要なスペースやコメントを削除し、コードを圧縮できます。
3. 結論
WordPressにカスタムJavaScriptを追加する方法はさまざまですが、最適な方法はサイトの目的やスキルレベルに応じて選ぶべきです。functions.php
を編集する方法や、プラグインを使う方法、独自のプラグインを作成する方法、そして外部ファイルとして読み込む方法が一般的です。最適化にも注意を払い、パフォーマンスを損なうことなく、インタラクティブなサイトを作成しましょう。