WordPressでデータベースを完全にバックアップする方法は、ウェブサイトの安全性を確保するために非常に重要です。データベースのバックアップは、ウェブサイトがクラッシュした場合や予期しないエラーが発生した場合に、元の状態に戻すために使用できます。ここでは、WordPressのデータベースをバックアップするための手順を詳しく説明します。
1. WordPressのデータベースとは?
WordPressのデータベースは、ウェブサイトのすべてのコンテンツ(投稿、ページ、コメント、設定など)を保存している場所です。一般的には、MySQLまたはMariaDBというデータベース管理システムを使用します。これらのデータベースに保存された情報は、WordPressがウェブサイトを動的に生成するために必要です。そのため、バックアップを取ることは非常に重要です。

2. WordPressデータベースのバックアップ方法
WordPressのデータベースをバックアップするには、いくつかの方法があります。それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。
2.1. phpMyAdminを使用したバックアップ
phpMyAdminは、WebベースのMySQLデータベース管理ツールで、ほとんどのホスティングサービスに搭載されています。以下の手順でデータベースをバックアップできます。
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ホスティングのコントロールパネルにログイン
まず、ホスティングのコントロールパネルにログインし、phpMyAdminにアクセスします。 -
データベースを選択
phpMyAdminにログインした後、左側のメニューからバックアップしたいデータベースを選択します。通常、WordPressのデータベースはwp_
という接頭辞がついています。 -
エクスポートオプションを選択
上部のメニューから「エクスポート」をクリックします。エクスポート方法として「クイック」を選び、フォーマットは「SQL」を選択します。これで、SQL形式のデータベースバックアップが作成されます。 -
バックアップの保存
「実行」をクリックすると、バックアップファイルがダウンロードされます。このファイルを安全な場所に保存してください。
2.2. プラグインを使用したバックアップ
WordPressのバックアップを簡単に行うために、さまざまなプラグインが提供されています。ここでは、人気のあるプラグインをいくつか紹介します。
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UpdraftPlus
UpdraftPlusは、WordPressで最も人気のあるバックアッププラグインの1つです。このプラグインをインストールすると、簡単にデータベースのバックアップが作成できます。また、Google DriveやDropboxなどのクラウドストレージにバックアップを保存することもできます。- プラグインをインストールし、アクティブ化します。
- 「設定」→「UpdraftPlusバックアップ」を選択します。
- 「今すぐバックアップ」をクリックし、バックアップを作成します。
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BackupBuddy
BackupBuddyは有料のバックアッププラグインですが、非常に多機能で信頼性があります。データベースだけでなく、ファイル全体のバックアップもできます。インストール後、バックアップを自動化する設定が可能です。
2.3. cPanelを使用したバックアップ
cPanelを使用している場合、データベースのバックアップも簡単に行うことができます。
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cPanelにログイン
cPanelにログインし、「バックアップ」セクションを探します。 -
MySQLデータベースのバックアップを選択
「MySQLデータベースのバックアップ」をクリックします。 -
データベースを選択してバックアップ
バックアップしたいデータベースを選択し、「バックアップのダウンロード」をクリックします。 -
バックアップの保存
ダウンロードしたバックアップファイルを安全な場所に保存します。
2.4. WP-CLIを使用したバックアップ
WP-CLI(WordPress Command Line Interface)は、コマンドラインからWordPressを管理できるツールです。データベースのバックアップもコマンド一つで実行できます。
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WP-CLIをインストール
サーバーにWP-CLIがインストールされていない場合は、公式サイトからインストールします。 -
データベースのエクスポート
以下のコマンドを実行して、データベースをバックアップします。pgsqlwp db export
name>.sql これにより、指定した名前のSQLバックアップファイルが作成されます。
3. バックアップの保存場所
データベースバックアップを取った後、そのバックアップを適切な場所に保存することが重要です。以下の方法を検討してください。
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ローカルストレージ
自分のPCにバックアップを保存することができますが、PCが故障した場合にはデータが失われる可能性があるため、複数の場所にバックアップを保存することが推奨されます。 -
クラウドストレージ
Google DriveやDropbox、Amazon S3などのクラウドサービスを使用すると、インターネット経由で簡単にバックアップを保存・管理できます。 -
外部バックアップサービス
一部のホスティングサービスでは、定期的に自動バックアップを取ってくれるサービスを提供しています。これを利用するのも一つの方法です。
4. バックアップの頻度
バックアップの頻度は、ウェブサイトの更新頻度に依存します。更新が頻繁に行われるサイト(例えば、ニュースサイトやオンラインショップ)では、毎日または週に数回のバックアップが必要です。静的なサイトであれば、月に1回のバックアップでも十分かもしれません。
5. バックアップの復元方法
バックアップが完了したら、それを復元できる準備も整えておく必要があります。復元方法はバックアップを取った方法によって異なりますが、一般的な手順としては、バックアップファイルをphpMyAdminまたはプラグインを使ってインポートすることになります。
まとめ
WordPressのデータベースバックアップは、ウェブサイトの安全性を守るために欠かせない作業です。バックアップ方法には、phpMyAdmin、プラグイン、cPanel、WP-CLIなどさまざまな方法があります。それぞれの方法の利点を理解し、定期的にバックアップを取ることで、予期しない障害に備えることができます。また、バックアップを適切な場所に保存し、復元方法を理解しておくことも重要です。