WordPressでファイルアップロードの制限を超える方法やPHPのメモリ制限を増やすことは、特に大きなファイルを扱う必要がある場合に非常に重要です。この記事では、WordPressのファイルアップロードサイズを増やすための方法、PHPのメモリ制限を増加させる方法、そしてそれらに関するよくある問題と解決策を完全かつ包括的に説明します。
1. WordPressのアップロードサイズ制限を確認する
まず、WordPressの管理画面にアクセスし、ファイルアップロードの制限を確認する方法を説明します。

- WordPressのダッシュボードにログインします。
- 左側のメニューから「メディア」>「新規追加」を選択します。
- 「ファイルを選択」ボタンをクリックして、ファイル選択画面を開きます。
- 画面の下部に、最大アップロード可能ファイルサイズ(例えば「最大ファイルサイズ: 2MB」)が表示されます。
ここで表示された制限が、WordPressでファイルアップロード時の上限となります。この制限を変更する方法を見ていきましょう。
2. アップロード制限を変更する方法
a. php.ini
ファイルを変更する
PHPの設定を変更する最も一般的な方法は、サーバーのphp.ini
ファイルを編集することです。これにより、アップロードサイズの上限を増やしたり、PHPメモリ制限を変更したりできます。
- サーバーにFTPまたはcPanelでアクセスします。
- サーバーのルートディレクトリまたは
/public_html
ディレクトリにあるphp.ini
ファイルを探します。もしこのファイルが存在しない場合は、ファイルを新規作成することができます。 - 以下の設定を
php.ini
に追加または変更します。
iniupload_max_filesize = 64M
post_max_size = 64M
memory_limit = 128M
max_execution_time = 300
ここでの設定は以下の意味を持ちます:
upload_max_filesize
: アップロードできる最大ファイルサイズを設定します(例: 64MB)。post_max_size
: HTTP POSTリクエスト全体の最大サイズを設定します。upload_max_filesize
より大きく設定する必要があります。memory_limit
: PHPスクリプトが使用できるメモリの最大量を設定します。max_execution_time
: PHPスクリプトの実行時間の最大秒数を設定します。
- 設定を変更した後、サーバーを再起動するか、PHPの設定をリロードしてください。
b. .htaccess
ファイルを編集する
Apacheサーバーを使用している場合、.htaccess
ファイルを編集してアップロード制限を変更することができます。
- WordPressインストールディレクトリにある
.htaccess
ファイルを開きます。存在しない場合は、新規に作成します。 - 以下のコードを
.htaccess
ファイルに追加します。
apachephp_value upload_max_filesize 64M php_value post_max_size 64M php_value memory_limit 128M php_value max_execution_time 300
- ファイルを保存して、サーバーにアップロードします。
c. wp-config.php ファイルを編集する
WordPressのwp-config.php
ファイルを使用して、PHPメモリ制限を増やすこともできます。これは主にメモリ制限を増加させるための方法です。
- WordPressインストールディレクトリにある
wp-config.php
ファイルを開きます。 - 以下のコードをファイルに追加します。
phpdefine('WP_MEMORY_LIMIT', '128M');
これにより、WordPressのメモリ制限が128MBに増加します。
d. ホスティングサービスのサポートに連絡する
もし自分で設定を変更することができない場合、またはサーバー設定にアクセスできない場合は、ホスティングプロバイダに連絡して、ファイルアップロードの制限を増やすよう依頼することもできます。多くのホスティングプロバイダは、カスタマーサポートを通じて設定を変更してくれます。
3. ファイルアップロード制限を増やした後の確認
設定を変更した後、WordPressでのファイルアップロードの制限が変更されているかを再確認します。以下の手順で確認できます:
- WordPressのダッシュボードにログインし、「メディア」>「新規追加」を選択します。
- 再度「ファイルを選択」ボタンをクリックし、アップロード可能なファイルのサイズ制限が変更されているかを確認します。
また、アップロード可能なファイルサイズが期待通りに変更されていない場合、ブラウザのキャッシュをクリアしたり、サーバーを再起動してみてください。
4. ファイルアップロードエラーのトラブルシューティング
アップロード制限を変更しても問題が解決しない場合、以下の点を確認します。
- エラーメッセージ: 「ファイルサイズが大きすぎます」や「サーバーエラー」などのエラーメッセージが表示された場合、サーバーの設定が反映されていない可能性があります。
- PHPエラーログの確認: サーバーのエラーログを確認し、設定に問題がないか調べます。多くの場合、PHPエラーやメモリ制限の問題がログに記録されています。
- テーマやプラグインの影響: 使用しているテーマやプラグインがアップロード制限に影響を与えている場合もあります。テーマやプラグインを一時的に無効化して確認することも役立ちます。
5. 最適なファイル管理のための推奨設定
ファイルアップロードの制限を変更した後、サイトが安定して動作するように以下の推奨設定を守りましょう:
- 定期的なバックアップ: 大きなファイルをアップロードする際、サイトのバックアップを定期的に取ることをお勧めします。
- 圧縮されたファイルの使用: 画像や動画など、大きなメディアファイルは圧縮してからアップロードすることで、サーバーへの負担を軽減できます。
- 適切なファイル形式の選択: 画像ファイルは可能な限りJPEGやWebP形式に圧縮し、動画ファイルはMP4形式にするなど、適切な形式を選んでください。
結論
WordPressのファイルアップロード制限を変更することは、特に大きなファイルをアップロードする必要がある場合に非常に重要です。php.ini
、.htaccess
、wp-config.php
ファイルを編集することで、簡単に制限を増やすことができます。また、問題が解決しない場合は、ホスティングプロバイダに相談することも一つの方法です。最適な設定を行い、サイトがスムーズに運営できるようにしましょう。