WordPressでは、メディアファイル(画像、動画、音声ファイルなど)をアップロードし、ページや投稿に挿入することができます。しかし、時にはこれらのメディアをサイト上で非表示にしたい場合もあります。たとえば、特定のユーザーだけにアクセスを許可したい場合や、SEO上の理由で検索エンジンにインデックスされることを避けたい場合などです。この記事では、WordPressでメディアのページを完全に非表示にする方法について詳しく解説します。
1. メディアファイルのURLを直接非表示にする方法
WordPressでは、メディアをアップロードすると、それぞれにURLが割り当てられます。このURLを非公開にしたい場合、いくつかの方法で対処できます。

1.1. メディアのパーミッション設定を変更する
メディアファイルを特定のユーザーにのみ表示させ、一般の訪問者にはアクセスできないようにするには、サーバーレベルでアクセス制御を行う必要があります。以下の手順を試してみてください。
- FTPクライアントでサーバーに接続します。
- wp-content/uploads フォルダーに移動し、特定のファイルやディレクトリに対して、読み取り権限を制限します。
- 必要に応じて、.htaccess ファイルを編集してアクセスを制限します。たとえば、以下のコードを追加すると、そのディレクトリ内のファイルへのアクセスを制限できます。
apache
Order Deny,Allow Deny from all Allow from 192.168.1.1 # 特定のIPアドレスからのみアクセスを許可
この方法では、特定のIPアドレスからのアクセスのみを許可し、他のアクセスをブロックします。
1.2. メディアファイルの公開設定を「非公開」にする
WordPressの投稿やページに添付されたメディアを「非公開」に設定することもできます。これには、以下の方法を使用します。
- メディアライブラリにアクセスし、目的のメディアファイルを選択します。
- 「公開状態」を「非公開」に設定します。
ただし、この方法では、メディアファイル自体がURLでアクセス可能な限り、完全に隠すことはできません。非公開設定にすることで、管理者や特定のユーザーのみがアクセスできるようになりますが、URL自体は変更されません。
2. メディアファイルのURLを変更して非表示にする方法
メディアファイルのURLを変更することで、外部からのアクセスを防ぐことができます。WordPressには、メディアファイルのURLをカスタマイズするプラグインがあります。
2.1. メディアURLの変更を行うプラグインを使用
「WP Hide & Security Enhancer」や「Media File Renamer」などのプラグインを使用することで、メディアのURLを変更し、検索エンジンやユーザーがそのファイルに直接アクセスできないようにすることができます。これらのプラグインは、メディアファイルのURLをランダム化したり、管理者以外のアクセスを制限したりする機能を提供します。
プラグインのインストール手順は次の通りです。
- WordPressダッシュボードにログインします。
- 「プラグイン」 > 「新規追加」 をクリックします。
- 「WP Hide & Security Enhancer」または「Media File Renamer」を検索し、インストールして有効化します。
- プラグインの設定を開き、メディアURLの変更オプションを有効にします。
これにより、メディアファイルのURLが変更され、セキュリティが強化されます。
3. サーチエンジンのインデックスからメディアファイルを除外する方法
メディアファイルが検索エンジンにインデックスされるのを防ぎたい場合、robots.txtファイルを編集して、検索エンジンにメディアフォルダへのアクセスをブロックすることができます。
3.1. robots.txtを編集
WordPressのルートディレクトリにある「robots.txt」ファイルに以下のコードを追加します。
makefileUser-agent: *
Disallow: /wp-content/uploads/
これにより、検索エンジンは「/wp-content/uploads/」ディレクトリ内のファイルをクロールしなくなります。これによって、画像やPDFなどのメディアファイルが検索結果に表示されなくなります。
3.2. Yoast SEOなどのSEOプラグインを使用
Yoast SEOなどのSEOプラグインには、検索エンジンにインデックスされる内容を制御するオプションがあります。これを使って、メディアファイルをインデックスから除外することができます。
- Yoast SEOをインストールして有効化します。
- 「SEO」>「検索の外観」>「メディア」タブに移動します。
- 「メディアの添付ページをリダイレクト」を有効にすると、メディアのページがインデックスされなくなります。
4. ユーザーアクセスの制限
特定のユーザーにメディアファイルのアクセスを制限するためには、ユーザー権限を変更することが有効です。特に、会員制サイトや会員専用のコンテンツを提供する場合に役立ちます。
4.1. メンバーシッププラグインを使用
メンバーシップ機能を追加するプラグイン(例えば、MemberPressやRestrict Content Proなど)を使うことで、特定のメンバーだけがメディアにアクセスできるように設定できます。これにより、一般の訪問者はメディアファイルにアクセスできず、会員専用のコンテンツとして保護されます。
5. まとめ
WordPressでメディアファイルを非表示にする方法は、目的や状況によってさまざまなアプローチがあります。パーミッションの設定を変更したり、URLを変更したり、SEO対策を施したりすることで、メディアファイルを隠すことができます。また、特定のユーザーやグループにのみアクセスを許可することも可能です。これらの方法を駆使して、サイトのセキュリティを高め、不要な公開を避けることができます。